2006.03.17

そして日本へ

P1010207P1010205最終日の話の前にまずトリヴィアから。日本にいると硬貨のデザインは一種類につき一通りというのがあたりまえ。もちろん今でも稲穂が描かれた五円玉や「ギザ十」にお目にかかることもあるし、五百円玉も偽造対策が施される前は今とは違うデザインだった。しかしイギリスでは硬貨のデザインはもっとしょっちゅう変わるらしい。左の写真は1ポンド硬貨だが、女王陛下も少なくとも3ヴァージョン(どれも同一人物です:笑)、裏側のデザインも少なくとも4ヴァージョン……と思っていたらもっとあった。側面に刻まれている文言もそれぞれ違う。右の写真は2ポンド硬貨だが、どれも同じ面を上にして積み重ねた図。よく見てもらうとわかるのだが、一枚だけ側面の文面が逆さまになっているものがある。これに初めて気がついたときは何となく気持ち悪かった。ちなみに側面に刻まれているのは、「Standing on the Shoulders of Giants」。いい言葉だ。

P1010261もう一つトリヴィア、というかお役立ち情報。海外の旅行先で日本から持っていった電化製品を使おうと思ったら、変圧器やプラグの変換アダプターは必須、と思いこんではいないだろうか。僕はそう思いこんでいた。今回も出発の前日に仕事に出た家人に変圧器を買ってきてもらった(そもそも人にあげたつもりになっている変圧器が自分のところに帰ってきていることを忘れていたのが問題なのだが)。今回持参したコンセントからの電源が必要な電化製品は、ノートPC、デジカメ、携帯電話。ところが、である。これらの定格入力電圧はいずれも100-240V。つまり、プラグの変換さえできれば変圧器は必要ないわけである。これに気がつく前はPCをつなぎっぱなしにしていると変圧器の温度ヒューズが作動し(PCの消費電力が変圧器の定格容量を超えているのだ)、その度に窓際で変圧器を冷やしたものだったが、そもそもそんな必要はなかったのだ。おまけにNTTドコモからレンタルした海外用携帯(僕は海外用の携帯を一つもっているのだが、あまりに安いので今回初めて借りてみた)にはご丁寧にプラグの変換キットまでついていた。変換キットの値段だけでも十日間ぐらい海外用の端末が借りれるのだから皮肉なものである。海外にお出かけの方はご参考に。どうしても変圧器が必要な方はご連絡を。在庫2、です(笑)

P1010263閑話休題。最終日の話。二日酔いではあるがまずは荷物のパッキングである。今回はあまり部屋を散らかさないようにしていたからほとんど問題はなかったのだが、困ったのがワインの瓶。ホテルだからあたりまえだが、基本的にはゴミ箱に入れて置いたものしかごみと認識されないから、なぜか全部残っている。しめて10本。写真の手前に写っているのは「ワイングラス」として使っていたJALの機内用のカップだが、僕が後生大事にずっと使っているのを見かねたのか、滞在の最後のころには掃除のおばちゃんが洗って拭いてテーブルの上にきちんと置いておいてくれるようになった。この「グラス」で7lもワインを飲んだかと思うと感慨深い(笑)。

P1010292P1010286その後チェックアウトをすませ、荷物だけはホテルに預けタワー・ブリッジに。写真ではわかりにくいかもしれないが、タワー・ブリッジはとても大きい橋。渡ってみるとこんなものをよくもまあ河の上に建てようと思ったなものだとつくづく思う。タワー・ブリッジ、それに隣接するロンドン塔は子供の時に行って以来だったのだが、今回その通り向かいに右の写真の建物を見つけた。第一次世界大戦中に海で命を落とした海の男たちへのモニュメントである。銘文がいい。「To the glory of God and to the honour of twelve thousand of the merchant navy and fishing fleets who have no grave but the sea.」

P1010295その後ホテルに荷物を取りに戻り、空港へ。この土日は工事のためラッセル・スクウェアとヒースローを一本で結ぶ地下鉄ピカデリー・ラインは運休。代替輸送ということで、ふだんは£15のヒースロー・エクスプレスに地下鉄の運賃で乗せてくれるらしい。そんなわけでパディントンからヒースロー・エクスプレスに乗る。前日に友人から高いけどなかなかいいですよ、と聞いていたのだがなかなか乗り心地もよい。ふだんは一時間の道のりも15分。空港で少しだけ買い物をし飛行機に。機内に乗り込んでから離陸を待つ間に日がすっかり暮れてしまった。ふたたびレッドアイを飲みながら晩ごはんを待つ。ところがワゴンが来てみると洋食はもうないのだという。がっくり。気を取りなおして和食をいただく。メニューは、牛角煮 御飯添え、ひじきの旨煮、切り干し大根、稲庭うどん、バナナ・キャラメル・ムース。一緒にワインをもらったのだが、洋食を食べれずよっぽど不機嫌な顔でもしていたのか、食後におかわりを勧めてもらった。実のところはといえば、和食しかなかったからと行ってめげるわけでもなく、レクター君よろしくロンドンから持ちこんだパテやらサラミやらソーセージやらを食べながら楽しんでいたので、ワインのオファーは嬉しかった(笑) その後寝つけなかったこともあり、何やかんやいってあの小さいボトルを3本。1/4ボトルでも3本飲めば3/4である(笑)

P1010300眠れないと夜明けが待ち遠しい。帰りの便では12時間の飛行で時差がGMT +9の日本に戻るわけだから、機上の人間の正味の1時間あたり1時間45分の時間が過ぎていることになる。したがって夜が明けるのも早くすくわれる。シベリアも北の方を飛んでいると下は一面真っ白だが、日本に近づくと写真のように河だけが凍っている光景にお目にかかることができる。ここまで来ればあとは朝ごはんである(笑)。

P1010305朝ごはんは、フレッシュ・フルーツ、トマト風味のエッグロール カッセラーハム添え、フルーツ・ヨーグルト、モーニング・ロール。面白かったのは「エッグロール」で、とてもバターがきいているのになぜかくるっと巻いてある。ふつうにオムレツのようにして出せばと思うのだけれど。そうこういっている間にもう関空。

長いようで短かった今回の旅もこれで終了。帰国直後から予定その他がいっぱいで、日々の生活に押し流されるようにしてはや10日以上が経った。この記事を書き始めてからでさえすでに4日。思えば今回の旅は古いものに出会う旅だった。19世紀に建てられた街の真ん中のホテル。コンピュータの端末からリクエストすると自動的に到着する240年前の本。古いものが現代的な都会の中で現代的なものと同居しているという状況には、京都でもすっかりおなじみにはずなのだが、あらためてイギリスにおけるその不思議さを肌で感じた。日本では歴史は商品だ。それが京都の商品価値の大半を占めている。イギリスでは歴史はもっと威厳をもって、ただしひっそりと存在している。それはちょうど現実的な権力を持たない王室の存在と似ている。そしてその歴史を保存するために費やされる莫大な費用を想像するとき、この国はかつて七つの海を制覇した大英帝国であったと思い知るのだ。

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2006.03.09

拾伍日目

P1010255さて、いよいよ滞在も最終日。この日は昼頃から美術館に出かけた。行った先はテイト・ブリテン(Tate Britain)。昔でいう「テートギャラリー」のことだが、2000年にテイト・モダンがオープンしてからはテイト・ブリテンと呼ばれるようになった(ちなみにリヴァプールとセントアイヴズにもテイトがある)。今回の調査の対象である作家は、18世紀後半のゴシック・リヴァイヴァルの先駆けのような人なのだが、その時期の絵画の展覧会(タイトルは「Gothic Nightmares」)をやっているというのだから行かないわけにはいかない。フューズリの「悪夢」(日本では「夢魔」と訳されていた気もするが、現代は「The Nightmare」である。今回調査している小説の僕が持っている版の表紙もこの絵である)を現物で見れるだけでも行かなくては。展覧会は展覧会で楽しかったのだが、何よりびっくりしたのは道中の出来事。ウエストミンスターで地下鉄を降り、何(十?)年かぶりに国会議事堂(ちなみにこの建物も様式的にはゴシック・リヴァイヴァルである)、ウエストミンスター寺院を見ながら美術館まで歩いたのだが(けっして近くはないのだが)、何とウエストミンスター寺院の横で日本人の知りあいにばったり。彼女は僕の大学時代のずいぶん下の後輩なのだが、聞けば今はスウェーデンの大学に留学中で、たまたま休みを利用してヨーロッパに来た日本人の友人(これまた後輩である)とロンドンを観光中とのこと。彼女もびっくりしていたが僕もびっくり。

P1010256美術館を出てから軽く昼ごはん。そういえばまだ食べていなかったと思い、近くのパブでフィッシュ・アンド・チップスを食べる。けっこう量が多いから、晩ごはんにひびかないかと心配。そう、この日は晩ごはんの約束があったのだ。

P1010130いったんホテルに戻ってから、支度をし晩ごはんに。今日の約束の相手は、けっこう長いことロンドンに住んでいる日本人の友人(彼女もサークルの後輩だ)。ロンドンに来てから何冊かグルメ・ガイド的なものを買って読んでみたところ、どうやら僕のホテルの近所ではシャルロットストリートという通りが今ホット(笑)らしいということがわかった。ロンドンにはミシュランの三つ星が一つ、二つ星が数軒あるのだが、二つ星のうちの一軒もこの通り。幸い彼女と連絡がとれ、どこでごはん食べようかという話になったのだが、結局シャルロットストリートで合意。トッテナムコートロードの駅で待ち合わせる。

P1010328目をつけていた店の一つ、ミシュラン二つ星の「Pied à Terre」はさすがに予約していなかったので入れなかった。カードだけもらってバイバイ。さすが二つ星ともなるとカードも立派。それですぐ並びの「Elena's L'Etoile」に。ちょっと古くさい感じが嬉しい古典的なビストロである。僕は前菜にグリーン・アスパラガスのソース・オランデーズ、メインはスズキ。こちらに来て初めて焼魚(?)を食べた。ワインは作り手の名を忘れてしまったのだが、Chorey-les-Beauneの'03。しっかり果実味が出ていてなかなかいい。けっこう遅くまでつきあってもらい、たくさん飲んでたくさん話した。ホテルに戻り即ベッドへ。

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拾四日目

P1010234ゆるくスタートしたイギリス滞在も残すところ二日半程度。とくに用務先での仕事は、諸事情により今日14日目でほぼ最後になる。というわけで、ホテルで昨日の晩ごはんの残りを食べて朝から出勤。まずは昨日届いた資料に目を通し……と作業をしていると、館内の検索システムがダウンしたとの館内放送。職員の女の子が、検索用のPCの前に「Temporarily Out of Order」と書かれた紙をおいてまわっている。そうなると手元にある仕事が終わってしまえば何もできないので、しばらく休憩。外に出てタバコを吸った。表のピロティのようなところにはカフェがあり(寒いのだがテントの中は赤外線ランプ、というのかな、で簡単ではあるが暖房がされている)、彫刻などもおかれている。一つは僕が好きなアントニー・ゴームリーという人の作品なのだが、今回気に入ったのは、写真の「Newton」という作品。大英図書館のホームページにもちょこちょこ登場しているところをみると、今の新しい大英図書館のいわば「顔」的存在なのだと思うが、見ていてじつに愉快である。東京の西洋美術館で、あるいは深夜のNHKで、「考える人」に慣れ親しんだわれわれ日本人にとっては、ロダンのパロディーにも見えてくるような作品。ロダンの「考える人」は、(けっして悪い意味ではなく)まじめ一辺倒の作品だ。日本における《西洋》の意味、位置づけを考えてみれば、それが終戦の14年後に建てられた国立西洋美術館のいわばシンボル的作品となっているということも納得のいくところである。それに対してこのニュートン君、何か大まじめに作業をしているようではあるのだが、何をしているのかはいっこうにわからない。しかしその姿はコミカル名だけではなく、力強さすら感じさせる(僕は高校生のころに見た、メキシコ・ルネッサンスの展覧会を思いだした)。でもこの力強さも、ニュートンの肖像画を見たことのある人にとっては、そのあまりの違いから滑稽さを喚起する。ニュートン君よろしくまじめに考えてみようとするわれわれだが、すぐさま笑いのコードにはぐらかされてしまう。このユーモアのセンスこそイギリス的だとすごく思う。

P1010237その後、館内の検索用PCは相変わらず「Out of Order」だったが僕が持ちこんでいるPCから図書の請求ができるようになり、「最後の資料」数点を閲覧して帰途に。ここ数日は20:00の閉館ぎりぎりまで仕事をしていたのだが、この日は金曜日なので閉まるのが早い。久しぶりに明るい帰り道だったのだが、ふとみると自分のホテルが夕日に照らされてなかなかきれい。旅行も終わりと思うとこんな写真までついつい撮ってしまったりもして(笑)

P1010246夜は外に食事に出かけたのだが、通り道にワイン屋があったのを思い出し、B用におみやげを一本買った。このOddbinsという店はあちこちにあって、今ではネット通販もやっているらしい。日常飲みの値段からちょっといいワインまでそろっていてなかなか楽しい。

P1010248P1010249で、ごはんはどこに食べに行ったのかといえば、例の怪しげな和食のお店。「Koto」という名前なのだが、これも「古都」なのだか「琴」なのだか。この日のスタッフは東洋人が多かったのだが、日本人は誰もおらずみんな中国人。壁に貼ってあったメニューの写真、見えるかな? 以前も書いたが、これがけっこう高いのだ。しかし怪しげなセットを食べるのも悔しいし、気に入らなかったら他所に行こう(笑)と、日本流にお好みで。

060304_052650_Mところが食べてみるとなかなか美味しい。この日美味しかったのはサーモン。前回のスーパーのSushi Packとは違い、スモークサーモンではない(笑) ちょっと大味なのは仕方がないが、脂がのっていてなかなか。しかしここでもやはりワサビは別添え。結局10数貫ほど食べて、ビールも燗も飲み、味噌汁でしめる。味噌汁はおみおつけといった感じのシンプルな味噌汁でちょっとほっこり。

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2006.03.04

拾参日目

P101021313日目の昨日は、いつもどおり朝はホテルで仕事、昼すぎ、というかほとんど夕方ぐらいから用務先へ。用務先は月〜木は夜8時まで仕事ができるのだ。行きがけにサンドウィッチを買い、表のテラスのようなところで食べた。「Chicken Tikka Pitta」はなかなか味が濃く、ジャンキーな感じで美味しかった。8時ぎりぎりまで仕事をしホテルに戻った。

P1010219例によってスミノフ・アイスで喉を潤しつつ、帰りに買って帰ったチョリソーをつまみながら雑用をしているうちに10時を回ってしまったので、買い物に出かけ久しぶりにホテルで食事をした。ロンドンで食べることのできる晩飯はあと3回しかなかったというのに何てこったという想いから、いろいろ怪しげなものを買ってみた。

P1010226で何を買ってきたかというと、「Fire Roast Tomato & Red Pepper Pasta」(炙り焼きトマトと唐辛子のパスタ、パスタはこれ何ていうんだっけ、フジッリなんかよりもずっと大きいねじ巻き状のパスタ、£1.76)、「Traditionally Made Pork Sausages」(6本で454gってことは、1本75g!、£2.07)、「Brussels Pâté」(豚の脂とレバーのパテ、£1.45)。ソーセージ用に粒入りマスタードを探したが、どうしてもないのでマイユの「Dijon Originale」(1.01)。

P1010233P1010229問題はこれをホテルの部屋でどうやって食べるかなのだが、まずパスタ。これは洗面台にあつあつのお湯をはって、コーヒーカップに入れて温める。もちろんあつあつにはならないが、それでもスーパーの棚で冷蔵されていたものをそのまま食べるよりはぜんぜんマシ。ソーセージは焼き推奨だがもちろん焼けないのでボイル。パテはパンにのせて。今回よかったのはパテ。食感もなめらかでなめらかで味もよい。それに対して驚かずにはおれなかったのが、マイユのマスタード。ディジョン・マスタードといいながら何となく緑が買った色が気になっていたのだが、めちゃくちゃ辛い。おまけにあの心地よい酸味もない。こんなんディジョン・マスタードちゃうやん!、と誰しも思うであろう珍品。おいおいと思って裏を見ると、オーストラリア、イギリス、南アフリカへの輸出用の製品らしい。思いきりだまされました(笑)

P1010238こんなメニューなら、と思い買ったのが、Luois Jadot: Beaujolais-Villages Combe aux Jacques 2004。案の定パテにぴったり。ソーセージともわりとよく合うし(ソテーして粒入りマスタードだったらもっとぴったりだったのにね)、パスタとも悪くはない。

P1010224部屋ビールはOld Speckled Hen。これはエール。飲んだことはもちろんあるはずなのだがあまり印象に残らない、という不思議なビール。飲んでみて思ったのは、とても上手にできている。ニュー・カッスル・ブラウン・エールのようにパンチがあるわけでもないし(かといって頼りないという意味ではけっしてない)、キルケニーなどのようにくせがあるわけでもない。それで印象に残らないのかな、と。John Smith's Extra Smoothは翌日にキープ。

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2006.03.03

拾弐日目

P1010216昨日、12日目も午前はホテルで仕事。午後から用務先へ。今週に入ってからは、あたっている資料を厳選しコピーをとっている。厳選、というのは、古書なのでおいそれとコピーをとることはできない。カウンターに預けて、本を傷めないよう上方からスキャンするような形で(ということになっているというだけで、コピーの光景を見たわけではない)コピーをとってもらわないといけない。それにかかる料金が、一冊あたりの手数料が£1.40、さらに1ページあたりのコピー代が£1。厳選しなくてはいけない値段。それもできあがりは翌日。たしかに300年前の本を、普通にべろっと広げてコピーグラスにおいて……というわけにはいかないのは考えてみればあたりまえのころ。昨日あたりから頼んでいたものがぼちぼちできあがってきている。写真は今回のお目当ての小説の第二版(1765)。手前の水彩画(水墨画みたい..)は物語の舞台となるお城のモデルになった城かと思われる。この絵は本にあとから貼りつけてあり、絵の下には手書きの書きこみがあるのだが、この本自体が著者の書斎にあったものなので、どうやら書きこみも著者自身の手によるものらしい。誰が書いたにせよ、「240年前の人が書いた字」なんて見ることはめったにないことである。

P1010215図書館の閲覧室は、セキュリティー上上着を脱いで入ることが義務づけられているためか、蔵書の保護のためか、暖かく乾燥している。一仕事終えると喉が渇く。そこでビール、と生きたいところだが、ここ数日はスミノフ・アイスを飲んでいる。帰りにスミノフ・アイスを買いにスーパーによると、表でおっちゃんが『Big Issue』を売っていた。日本でもそのまま、『ビッグイッシュー』の名で最近売っているホームレス自助の雑誌である。その存在を知りつつ日本では未だに買ったことのない僕だが、本家をひとつ買ってみるかということで一冊。£1.40。おつりはいらないし、ぐらいのつもりで£1.50を差しだすと、おっちゃんサンキューといいつつ迷わずポケットにしまってたなあ(笑)

P1010201P1010197ホテルで一息ついてから、ホテルのすぐそばのイタリアンに晩ごはんに。数日前から、表の看板に「SPECIALS ..... Osso Bucco」とあるのが気になっていたのだ。オッソ・ブッコ。骨付きのすね肉の煮込みのことだが、イタリア語のこの名前が「骨の穴」を意味することはあまりに有名。ゼラチン状になった穴の中の髄(ほんとに髄なのかな)をちゅるっと食べるのが旨いのだが、狂牛病騒ぎのせいか日本では最近とんとお目にかからない。ならイギリスで、という感じ。ここはパスタを前菜として、というのもやってくれる(量が少なくなり値段も£4.50均一)になるので、ヴォンゴレ・ロッソも。どちらもそこそこ美味しいのだが、オッソ・ブッコのつけあわせのマッシュポテトにはまいった。大きくわりと深い皿がマッシュポテトで満たされその中央にオッソ・ブッコが浮かんでいるかのように鎮座しているのだ。すごい量(笑) 食後にグラッパを飲む。こちらに来てから初めてのハードリカー。ホテルに帰ってから、お腹いっぱいになった時用に買っておいたサン・ペレグリーニョを。

P1010203この日のもう一つの買い物。往きに免税品店で買って持ちこんだタバコがなくなったので(想定外、タバコを吸えない図書館で過ごす時間が長いからと思ったのが甘かった)、やむなく近所でタバコを買う。ご存じの方も多いと思うがイギリスはみるみるうちにタバコの値段が上がり、今や£5を超える値段。1箱1000円! Smoking Killsって、こんな高くちゃ死ねるほど吸えないよ!

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2006.03.02

拾壱日目

今回のロンドン滞在は現地に15泊16日(帰りの機中泊も数えて旅行会社風にいうと15泊17日ね)。11日目ってことは今日が終わると2/3が終わっちゃうってことです。やっぱり二週間なんてあっという間。やっと「用務先」との往復にも、用務先でのもろもろの手続きにも慣れたのに、あるいは最初は一人でレストランで晩飯食べてもなあと思っていたのが、気がついてみたら夜になるとそわそわするようになったというのに、もう終わりですかい!、みたいな(笑) ま、でも今回は「用務」の内容にも満足していて、また仕事をしに来たいなあと思う毎日。それに加えて、ぜんぜん知らない国ではないとはいえふだんとぜんぜん違う環境に一人で来て、たとえ二週間とはいえどっかり居座っているおかげでものもいろいろ考えられたり。日本が恋しくないわけではもちろんないのだけど(とはいえ、どこでもドアがあったとしても、ラーメン食べていつものバーに寄って朝にはロンドン帰るだろうな:笑)、なかなかそれなりに自分なりの時間を過ごしているわけであります。しかし今から憂鬱なのが帰りの飛行機。僕は元から落ち着きのない性分で、同じところに同じ姿勢でずっと座っているということがとんとできない。映画を観ている二時間だけでも、尻が痛くなる。そんなのしょうがないじゃない? いやそれがね(笑)、帰りは貯まってるマイルとキャンペーンを利用してビジネスにアップグレードするはずだったんですよ。それが15,000マイルでビジネスにアップグレードできるのは正規運賃(ぐらい高い運賃)だけなんだって。ロンドンについて数日目にそれを知り、未だに愕然としたままの状態。往きの12時間40分も、ふっ、帰りはビジネスだぜ、と思い我慢した僕としてはどこにも気持ちのもって行き場がない。トイレ我慢してやっとサービスエリアに着いたと思ったらトイレは閉鎖中、次のサービスエリアまでお預け、みたいな感じです。

P1010172さて、11日目の話。昨日はわりと遅くまで起きていたのに、今朝はなぜか早起き。日曜日に寝過ぎて崩れたリズムを修正しようと朝から仕事。朝晩の仕事は日本でやり残した仕事をこっちに持ってきているものなのですが、今日はやけにはかどる。昼になったら外でごはんを食べてそのまま「用務先」に行くつもりだったのだけど、せっかくなのでもうちょっとしようということで、近所でサンドウィッチを買ってホテルで食べ、もうちょっとだけ仕事。サンドウィッチはハムとチーズとレタスと「tangy crunchy sweet pickle」。この最後のがくせ者で、訳せば「ピリッとサクサク甘口ピクルス」ぐらいなんだけど、結局何だかわからなかった。イギリスのサンドウィッチは食べたそのときはわりとお腹いっぱいになるんだけど、あまりもたないのでそこがいい。そのとき腹一杯になっても晩ごはんはちゃんと食べれる、っていうことです。これで£1.59。でもせっかくなので、コールスロー(何だか塩味が薄い、£0.77)とロースト・ターキー(6枚入りで£1.64)も一緒に。ターキーは鶏ハムみたいなもんで、七面鳥の胸肉を整形して焼いたもの(整形しなきゃこんな丸いわけがない)。1mmぐらいのスライスなのでちょっとパサついてる感がある。

P1010195そんなわけで、午後はひとしきりホテルで仕事をしてから用務先へ。今日はこの「用務先」のことをちょっと書いてみようかと。わりと最初のころに写真を載せたのでお気づきの方もいらっしゃると思うのですが、僕の今回の用務先は「大英図書館」。本来の名前は「British Library」だからべつに「大英」と訳さなくてもいいような気もするんだけどね。日本でいえば国会図書館のようなものなんだけど、さすがにすごい。写真は入り口正面の、大型本ばかりを大きな書架にディスプレイしてあるもの。写真ではわかりにくいが、3フロアぶち抜きぐらいの高さ。ほとんどバベルの図書館。今回僕は18世紀後半(つまり日本でいえば江戸時代、文人でいえば本居宣長のころ)に出版されたとある小説の出版事情を調べに来てるんだけど、端末から本をリクエストすると、70分後には240年前に出版されたその小説の初版本がカウンターに届く。二世紀半近くも前の本が、その何十もの異なる版がまとまって収蔵されていて、それを手にとって読むことができるというのも驚きだし、それらへのアクセスがここまでシステマティックに行われているというのにもびっくり。ついでにいえば、そんな資料を僕のような外国人でも、こうこうこういう理由で見たいんですよと説明すれば見せてもらえるというところもびっくり。おまけに初版本は、著者自身の書斎から納本されたもので、本人のものと思われる覚え書きまで書き込まれていたり(!)。僕はこの一週間、そんな古書に囲まれて仕事をしています。

さて、それでは晩ごはん行ってみますか。

P1010178というわけで、晩ごはん行ってきました。今日は何となくフレンチ気分(というかイタリアンとインディアンばっかりだったので)。近くに一軒あるんだけど、大きなマーキーには「Restaurant Francaise」と書いてあるのに、前まで行ってメニューを見てみるとなぜかパスタまである。ロンドンでもやはり中途半端は禁物なので(ちなみに、ロンドンではイタリア料理店以外でパスタは食うな、というのはけっこう有名な話)、他を探す。そういえば一昨日WAGAMAMAに行く途中に一軒定食を出すフレンチがあったなと思いだして、そこへ。二品のコースで£14.90。安くはないがロンドンであれば美味しかったら文句はない値段だ。

P1010177今夜選んだのは、シェーヴルと焼き梨(Goat Cheese with Griddled Pears and Rocket)と、豚のフィレ肉、 ジャガイモ添え(Fillet Mignon of Pork with Boulangere Potatoes and Jerusalem Artichokes)。日本語の料理名と英語の料理名が違う? そうなのよ、これが。前菜にはどこ探してもルッコラなどないし、豚フィレにはジャガイモ以外には、にんじんとブロッコリーが添えられていた。ただ、Jerusalem artichokeというのは僕もちょっと勘違いしていたようで、いわゆるアーティチョークではないようだ。辞書を引くと「キクイモ」と書いてある。もしかしてブロッコリーのことなのかな? 何はともあれ前菜がよかった。皿の中央に焼き梨がおかれその上に半分とろけたシェーヴル。皿の余白にはちょっとだけ甘味のあるクリームっぽいソースが流されている。チョコレートっぽいソースもかかってデザートのような温かい前菜。シェーヴルの皮をつけたままというのは正直どうかと思ったが(笑)、ロンドンに来て11日目にしてようやくであった面白い料理。豚フィレは、うーん、フィレ・ミニョンと大げさに書くわりにはどうかなという感じ。固くてパサッとしているわりには血のにおいが残っていたりして不思議な感じ。肉質が違うということか。でもアメリカ産の豚フィレでももうちょっと柔らかいのにね。掃除の仕方が違うのか、フィレの芯の部分の周りにも肉が付いていたのが新鮮だった。この皿で美味しかったのはジャガイモ。薄切りを積み重ねて焼いてあるのだが、バターと塩気が適度に利いていて、シンプルな肉のソースにもあってじつによい。ワインはMaison Bouachon: Côtes-du-Rhône Les Rabassieres 2000。ローヌらしい荒っぽさを残しつつ落ち着きはじめ、というところか。やや平坦な気もするが悪くはない。今日もまたお腹いっぱい。

P1010174今日のビールはFoster's。外食をするようになってからは極力安いビール、安いワインを買うように心がけている(笑) このフォスターズ、オーストラリアのビールなのにイギリスでわりとよく見るよなと思っていたら、先日のMcEwan'sのScottish & Newcastle社がライセンス生産をしているらしい。部屋用ワインも買ってはあったが今日はお休み。また明日のお楽しみということで。

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2006.02.28

十日目

P1010176今日は昼すぎに日本と電話で折衝(?)。その後昼ごはんを食べて用務先へ。昼ごはんはちょうどホテルと用務先との真ん中ぐらいにあるインド料理屋。表のランチセットの看板を見て中に入ると、後ろからきたおっさんがあわてて看板を片づけている。席に案内された僕に、片づけた看板を指さし、「You want that?」。あんまりだなあと思いつつ、はいはいと返事をすると、ランチを準備してくれた。メインは何がいいかを聞いてくれたが、前菜は何も聞いてくれなかったなあ(笑) 何はともあれ前菜はサモサ、メインはラムのビルヤーニ。サモサといっても具は野菜なし、挽肉ばっかり。ビルヤーニはカレーと一緒に。なかなか旨いし、何より腹一杯。コーヒーまで付いて(料理より先にコーヒーが出てきたのには恐れ入ったが)£4.95は安い。

P1010160P1010162その後は仕事をして、暗くなってから帰る。用務先の閉館時間や一日あたりの使用制限のために、暗くなるまで仕事をするのはじつは少ないのだ。帰ったらかえったで仕事があるのでパブに寄りたいのは我慢して、通り道のTescoで買い物だけしてホテルへ。とはいえ帰り道ではちょっとだけ買い物。いい頃合いのスーパーなので大変な列ができていた。これは子供の頃に初めてイギリスに来たころから不思議でしょうがないのだが、イギリス人は列に並ぶのが平気。今日など、中ぐらいのスーパー一週分の列ができていたのだが、みんな大人しく並んでいる。僕なんかそんな列見ただけで買い物をあきらめるのに(今日は列に気がついたときには買い物かごがすでにいっぱいだった)。今日のビールはまず右。KronenbourgのPremier Cru。いくらフランス産だからってプルミエ・クリュかよ、みたいな(笑) このボトルで500ml、£2.06。並のクローネンバーグ(イギリス風、失礼)のビールに比べたら倍以上の値段である。たしかに旨いことはうまいのだが、うーん、話の種的値段。左はまたステラなのだが、写真ではわかりにくいかもしれないが、今回の440ml缶は表面がぽこぽこしていてなかなか可愛い。こちらは4本で£4.14。

P1010164ホテルでひとしきり仕事をしてから晩ごはんに。この間行ったイタリアン、ヴェルディの向かいぐらいに、アマルフィというイタリアンがある。アマルフィというのは9世紀から11世紀にかけて栄えたイタリアの港湾都市である。世界遺産にも登録されているのだが、それはそれは美しいところである(行ったことはない、念のため)。なぜか僕はこのアマルフィにとても興味がある。僕はもともと海外のどこそこを写真やテレビで見たからといってそれでどうということなどめったにないたちの人間なのだが、ここアマルフィだけは死ぬまでに、できたら若いうちに一度行きたいと思っている土地である。こんな言い方、死ぬほど恥ずかしいのだが、それこそ僕にとっては地上の楽園ではないかと思えるような場所なのである。なので、その名を冠したイタリアン・レストランがあったなら、みすみす通りすぎるわけにはいかん、ということでアマルフィに。この間はヴェルディでパスタ一皿、肉一皿で満腹になってしまったので、前菜一皿、パスタ一皿ぐらいにしておこうと思ったのだが、ツナのステーキが今日のおすすめだという。トマトとケイパー、オリーヴのソース。字面を見ているだけでよだれが出てきたので、ポルチーニのタリアテッレとツナのステーキを。どちらも最高に旨い。タリアテッレは、ポルチーニは乾燥で香りもイマイチだったりするのだが、白ワインや玉ねぎが上手に使ってありじつに美味しい。マグロも火の通し方といい、ソースといい絶妙。けっして日本で同じ値段を出して食べるイタリアンのようにお上品な手の込んだつくりではないのだが、心底満足。ワインはRuffino: Chianti 2004。こちらは可もなく不可もなく。ホールのスタッフはほとんど女性なのだが、一人だけおにいちゃんがいた。テーブルに来るたびに「Are you enjoying?」と尋ねてくれる。彼にスパークリングのミネラル・ウォーターはあるか、何がある?、と訊ねたら、「Monteforte, from Italy」と誇らしげに答えてくれたのが何か嬉しかった。まあ味は当然ながら普通なのだが。ちなみに今日はスーパーで、「お腹がいっぱいになったとき」用にSan Pellegrinoを買ったのだがレストランでは見ないなあ。

P1010169で、今日の家ワインはこれ。Ravenswood: Chardonnay 2003。シャルドネらしさは思いっきり出ているが、奥行き、というか余韻に欠ける。しかし£7.27でこれだけのパフォーマンスというのはやっぱりカリフォルニアだよね。しかしカリピノといってもカリシャルといわないのはなぜ? いうの?(笑)

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2006.02.27

九日目

P1010149今日は日曜日。ウチの業界用語でいうところの僕の「用務先」は休みなので、ホテルでデスクワーク(って、別の日は用務先で肉体労働してるわけじゃないんだけどね)。デスクワークをしているうちに腹が減ったので、近所のパブで昼ごはん。Mabel's Tavernというパブだ。

P1010148食べたのは、Steak & Kidney Pie。ようは牛の正肉と腎臓のパイである。パブはお酒だけを飲むところではなく昼時や夜の早い時間にはごはんも出してくれる(いわゆる「バー・フード」)。その定番の一つがこの「ステイク・アンド・キドニー・パイ」で、家庭用のものもスーパーで(少なくとも昔は)売られていたりした。子供の頃これを嬉しそうに食べる僕をみて、父親(泌尿器科医であった)は、腎臓なんかよく食べるよとぼやいていたが、たしかにくせのあるメニュー。パイ生地に包まれて出てきたときはよいが、ひとたびパイ生地に切れ目を入れると得もいわれぬ香りが漂う。僕はギネスと一緒にいただいたが、思うにハギスがスコッチの最上のアテであるように、ウイスキーにはよく合うんじゃないんだろうか。例えばアイラ・モルトなんか。でもヨード香に腎臓の香りって、まさに便所掃除……

P1010153晩ごはんは、今やイギリス全国に展開する「WAGAMAMA」にて。三年前にロンドンに来たときにもコヴェント・ガーデンのけっこういいところにあったので、へーっ、と思っていたのだが、今やイギリス全国に40店舗近くをもつ一大チェーンの様相。日曜日は休みの店も多いので、こんなときこそチェーン店と思い出かけてみた。

DVC00001-1とりあえずはじめていったラーメン屋では、素のラーメンもしくは店名をかんしたメニューを食べるというのが僕の流儀なので、Wagamama Ramen (£7.60)を頼む。ついでに、Gyoza (£4.25)とSapporo (£4.20)も。けっこう高いんだよね、これが。写真は「ワガママ・ラーメン」なのだが、わかるかな、具はゆで卵、焼き鶏胸肉(?)、海老、カマボコ、カニ(というかオーシャンキングみたいなの)、揚げ、ほうれん草みたいな葉っぱ、メンマ、ワカメ、ネギ。スープが西洋風にアレンジされている(野菜の甘味が強い)ことなどこの際許そう。鶏も一枚目はいいがヘタの部分はパサパサとかもまあいいとしよう。しかしこの麺は何だ! たとえていうなら水で締めてそのまま水につけておいてぶよぶよになったパスタみたい。粉をたっぷりの水でまとめて伸ばしただけみたいな麺じゃないか。これではちょっと……というのが正直な感想。しかし何よりもびっくりしたのが、時間が遅かった(9時ちょっとすぎ)こともあるのかもしれないが、誰一人として出されたごはんをがつがつ食べてないこと。みんなだらだら、焼そばなぞを一本いっぽん箸でつまみ上げては口に運んでいる。あまり味なんて関係ないのかなあ、などとも思ったりして。しかしそれ以上にびっくりしたのは、104席あるというホールに対して、ホール係がたったの二人。それも二人はすっごいがんばって働いている。頼んだ覚えのないミネラル・ウォーターが出てきたので、これって僕の?、と訊ねると、PDAみたいな端末をピピっとやって、ほらオーダー通ってるよ、と見せてくれる。ハイテクだ(間違いは間違いなんだけどね:笑)。日本のファミレスのようにオーダーを送信してそれで終わりの端末ではないのである。そこらへんからホール係二名、ということになっているのかもしれないが、その後もミス・オーダーで焼そばが僕のテーブルに届いたところをみると、やはり二人では厳しいようである。しかしこの二人、すっごいがんばっていた。ほめてあげたい。

P1010152この日の家(というかホテル)ワインは、Baron Philippe de Rothchild: Pinot Noir Vin de Pays d'Oc 2004。この間カベソーを飲んだのと同じもののピノ・ノワール。残念ながらあまりピノらしくはなかったりするのだが(こっちに来てからピノを飲むのは初めてだというのに!)、値段(£5.49)を考えればそこそこのワイン。いやー、しかしmodestなワイン生活ですわ(笑)

P1010155P1010158あともう一つ。すでに紹介したNewcastle Brown Aleだが、裏にこんなのがついている。星の下の説明書きにあるように、12℃になると色が変わるという仕組み。ちょっと写真ではわかりにくいかもしれないが、左が常温、右が12℃以下の色。窓際で冷やしただけでも12℃よりは冷たくなるようで。

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2006.02.26

八日目

P1010140昨日は八日目。八日目にして初めて青空が見えた。部屋の窓から同じ方向を撮った写真は前にも載せたが、今回はようやく青空。部屋は西向きで、ちょうど目の前がラッセル・スクウェア。その向こうに見えているいかつい大学はロンドン大学。図書館と、評議会というのかな、おそらくは本部機能を担っている建物。その名も「Senator House」というのだが、ほんとに小さな国の国会議事堂ぐらいありそうな建物である。

P1010137今朝はいつもの食堂ではなく隣の部屋で朝食。入口で部屋番号をいうと席に案内されるのだが、今日はお客様の朝食はコンチネンタル・ブレックファーストなのでこちらでどうぞ、と写真の部屋(夜はバーとして使われている)に通された。それで驚いたのは「コンチネンタル・ブレックファースト」のメニュー。僕はじつはコンチネンタル・ブレックファーストが何かを知らなかったのである。初めて朝食を食べた日は、イングリッシュにするか、コンチネンタルにするかと尋ねられた。いつものイギリスのホテルの朝ごはん(つまり、目玉焼きやらソーセージやらベーコンやらを食べるあれだ)を食べたいと思ったので、「イングリッシュで」と頼み、ビュッフェから目玉焼きやらソーセージやらベーコンを選んで食べた。その次の日は何も尋ねられずいきなり席に案内された。僕は前日と同じものをビュッフェからとって食べた。その次のときは、お客様の朝食はコンチネンタルですが、イングリッシュに変更致しますか、と尋ねられたので、違いがわからない僕はコンチネンタルで結構ですと答え、また同じものを食べた。ところが、コンチネンタルなのでこちらの部屋でどうぞ、と通された部屋には目玉焼きもソーセージもない。シリアルやら、クロワッサンやら、かろうじてベーコンが一枚だけはさんであるパンやら、あとはヨーグルトにフルーツ。これがコンチネンタルですか、と初めて知った(笑) しかし今まで、朝食付きでもあなたの朝食はコンチネンタル、みたいにあらかじめ決まってるホテルなんてなかったのになあ。

P1010144今日の買い物はこれ。仕事の帰りに遅い昼ごはん、というか早い晩ごはんというか、ハムとチーズとトマトのサンドウィッチ。モルト麦のパンはナッツのようなプチプチした粒が入っていてとても変な感じ(イギリスではけっして珍しくない)。前日あたりからちょっと歯が痛いので痛み止めも買ってみた。土曜日は僕の仕事先は17時に閉まってしまうので、買い物をして帰り、17:30キックオフのラグビー六カ国対抗(Six Nations)のイングランド×スコットランド戦をみる。大会自体としては六カ国(アイルランド、イタリア、イングランド、ウェールズ、スコットランド、フランス)が総当たりで15試合を戦う大会だが、イングランド×スコットランド戦は、日本になぞらえていえば一年に一度しか行われない巨人×阪神戦のようなものである。これまでアイルランド、イタリアに快勝、二連勝で挑んだイングランドだが1勝1敗のスコットランドに12-18で敗北。

P1010146中途半端な時間になってしまったので、夜は部屋でチーズを。ワインは前日のトーレスの残りを。前日に買ったエポワスも試してみる。エポワスは……うーん、もうちょっとかな。こっちにいる間に熟成してくれるかな?

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2006.02.25

七日目

P1010126こっちに来てからちょうど一週間目にあたる昨日は、朝食をとり部屋でしばらく仕事をしてから外へ。テレビはしきりに寒い日が続くといっているが、体感的には前日までよりは温かく、ちょっとだけ薄着で外に出てみた。夕方は、例によって少しだけ買い物をしてホテルに戻る。エポワスというチーズを見つけたので買ってみる。£5ぐらいなので、こっちに来てから買ったチーズのなかでは最高値(笑) エポワスというのはご存じの方も多いと思うが、フランスのウォッシュチーズ。切り口から中身がとろっと出ているところが旨い(日本人の多くは賞味期限を気にするあまりにじゅうぶん熟成する前に食べきってしまう、これは間違いというより犯罪だ)。部屋に持ち帰りちょっと外出して帰ってみると、部屋の中がすごいにおいになっていた。さすがエポワス、恐るべし。

P1010128あとは例によってサラミ。三種詰め合わせ。Ungherese、Milano、Napoli、と書いてある。塩辛いばかりでコクもなく、食感もイマイチでこの間のデンマークのサラミには遠く及ばないのは残念だが、それでもスーパーでこんなサラミの三種盛りが£2ぐらいで買えてしまうのは、ヨーロッパならでは。ギネスはじつはこっちに来てから初めてだ。イギリスでも例のピンポン球みたいなのが入っていて、グラスに注ぐときれいに泡の立つやつが一般的なようだ。

P1010134前日ついついしっかりと夕食を食べてしまったので、辺りが暗くなるとどうしてもそわそわする。ましてや金曜日の晩(僕は翌日土曜日も仕事をするのだけれど)。ガイドブックで目星をつけて歩いていける距離のタイ料理屋に行ってみる。ところがえらい今風のところで、おまけに大箱でグループのお客さんが多い。一人で入るのはえらい場違いと思い引き返し、もっと近所の前から気になっていたインド料理屋に行ってみる。お値打ちの定食があるのだがメインがカレーではなかったのであきらめて(タイ料理に行こうと思いたった時点からカレー気分だったのだ)、タンドーリ・チキンのハーフ・ポーションとラムのカレー、ライス、ビールを頼む。もちろんビールが先に出てくるのだが(メニューに「Indian Lagaer」とあるのを頼んだら、Cobraというビールが出てきた)、驚いたのは他の料理がすべて同時に出てくること。おっちゃんが鉄板に乗ったタンドーリをじゅうじゅういわせながらカートを押してきてくれるのだが、カレーもライスもカートに乗っている。またサーヴィスの仕方も変わっている。「ライス?」と聞かれるからとりあえずイエスと答えると、ステンレスの皿のライスを目の前の大皿に豪快に盛って真ん中に窪みを作る。さらに「タンドーリ?」と聞くから、何が起こるのかと思いつつ「アー、イエス?」というと、タンドーリをライスの上に置いてくれる。さらに「カリー?」というから、これでイエスと答えたらカレーもこの上にかけられてしまうのかと思いきや、カレーは「オーケー」の一言とともにステンレスの器のままテーブルにおかれた。タンドーリは骨付きで、ハーフ・ポーションとはいえ前脚、後ろ脚一本ずつ。これをちょこちょこ食べながら、カレーをかけてごはんを食べる。タンドーリもカレーも、久しぶりに食べるバスマティも旨い。ふたたび満腹。

P1010109この日の部屋ワインはTorres: Sangre de Toro 2003。金の牛は上位のキュヴェにしかついていないのだが、50周年記念ヴィンテージということで並トーレスでも金の牛。

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