2007.07.27

天使突抜第三次米飯強化計画(2)

久しぶりの記事で「第三次」を銘打ってから早半年弱。なんにも書きませんでしたが、そりゃほとんど毎日食べたます、お米は(笑)。これといってわざわざ書くほどのこともなかったんだけど、最近また「混ぜもの」に凝っているのでその話を少しだけ。

P1070744P1070768一つめはこれ。生協で買った「ふつうに炊ける十種雑穀」。生協のロゴが入っているけど、製造は高知県の小谷穀粉という会社。入っているのがおもしろくって、はとむぎ、とうもろこし、黒米、黒ごま、黒豆、小豆、緑豆、アマランサス、蕎麦、くこ。豆類が多いので、炊いた感じも豆や芋を混ぜてごはんを炊いたような感じで、とうもろこしや蕎麦、くこも、この手の製品としては珍しいかも。とにかくほっくりとした食感が特徴的。クロマイが入っているのでやっぱりアントシアニンの色が出ます。こちらは白米三合に一袋=30gという指示で、その30g袋が16袋入って980円。

P1070547P1070775もう一つは、イーゼンという会社の「五穀米膳」。こちらは、もちあわ、もちきび、ひえ、丸麦、押麦、もち麦、たかきび、黒米、赤米、はと麦と、「五穀米膳」というネーミングながら、やはり10種類の穀物が入っている。先の「十種雑穀」と違うのは、なんといっても豆類が入ってないこと。分類学的にはぜんぶイネ目イネ科。植物学的にそうだから、というわけではないが、やはりその分、以前紹介したやずやの「発芽十六雑穀」ほどではないにせよ、ふつうの白いお米を食べてる感覚に近いことは間違いない。たぶんもちあわ、もちきびっていうのは、糯米のようにアミロペクチンが多くてそのせいだと思うんだけど、ちょっとだけ白米より全体的にもっちりした感じで、なかなかよいです。こちらは白米一合に対して大さじ一杯=15gという指示で、300g入り一袋がやはり980円。

さて、値段を1kgあたりの単価で単純に比較すると、やずやの「十六雑穀」が4,760円(徳用25g×30袋入りでの価格)、イーゼンの「五穀米膳」で3,267円、生協×小谷穀粉の「十種雑穀」で約2,042円。なんで「雑穀」(失礼)1kgが安いものなら米が10kg買えてしまうぐらいの値段がするのか、ちょっといたい話ではあるけれど、値段とのバランスを考えても、「五穀米膳」は僕的にはけっこう気に入りました。皆さん、おいしい「雑穀」があったら教えてくださいね。

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2007.02.13

天使突抜第三次米飯強化計画(1)

このコーナー自体三ヶ月ぶりなのだけど、その間に年も変わったので「第三次」と銘打ってみました。とりあえず今回は、最近試したちょっと新しいものをレポート。

P1050892P1050607ちょっと前、高島屋に行ったら米の量り売りをやっているのを発見。一時期テレビで、最近のデパートでは好きな銘柄を、好きな精米歩合で、好きな量だけ買えるんです、みたいに話をよくやっていたけど、京都でもあったのね。そこで、だいぶ前から気になっていた「ミルキークイン」を試してみた。ミルキークインはいわゆる低アミロース米というやつで、冷めても旨いというのがウリ。低アミロースというのは、デンプン中においてアミロペクチンにたいしてアミロースが占める割合が低い、という意味なのだが、糯米ではアミロースの含量は0なので、アミロースだけについていえば、低アミロース米はふつうの粳米と糯米の中間にある品種ということになる。アミロースの含量が低いとなぜ冷めてもおいしいかというのは僕にはよくわからないのだけど、アミロースが加熱すると水に溶けることとなんか関係があるのかも。糯米に近いということは、粘りが出やすいというということでもあるらしく、古い米などと混ぜて炊くとパサッとせずに炊きあがるなどともいわれる。なるほど炊いてみると、ちょっと水を加減したぐらいではぜんぜんべたべた。その後さらに水を減らして炊いてみたけど、やっぱりかなり柔らかく炊きあがる。一部ではコシヒカリを超えるなどと大げさに喧伝されていることもあるが、炊きたてを食べる分にはコシヒカリの方が旨いだろう。冷めたらどうなるかはまた試してみます。

P1050872P1050879もう一つは、最近あちこちで宣伝されている、やずやの「発芽十六雑穀」。やずやのHPからからサンプルを取り寄せることができるので、お願いしてみた。写真の25g袋が2合用とのこと。うちではこれを2合弱ぐらいの白米といっしょに炊いてみたのだが、炊きあがってみるとこれがなかなかおいしいのにびっくり。黍などのつぶつぶした食感や、麦のむにゅっとした食感が嫌いな人はもちろん嫌いだろうけど、全体としては「雑穀を混ぜました感」がぜんぜんなく、これなら続けられるとの売り文句も嘘ではないなと実感した。雑穀特有の不快感(僕はもともと気にならないんだけど)がないというだけでなく、なんかいつもよりちょっと米が甘いような気さえする。入っているのは、もち玄米、はだか麦、青玄米、もち黒米、もち麦、ハト麦、もち赤米、もちきび、もちあわ、小豆、ひえ、トウモロコシ、胚芽押し麦、大豆、青はだ大豆、黒豆の16種の穀物で、最初の12種類は発芽させてあるのだという。これなら常備したいなとも思うのだが、問題はお値段。この25g×15袋のパックが1890円、30袋で3570円の「お徳用」でも1袋あたり119円。発芽させてあったりただの「雑穀」じゃないのはわかるけど、健康マニアじゃない僕にとっては、高いなーというのが正直な印象。でもきっと買っちゃうんだろうな。はまった人には、毎月送られてくる「定期コース」もあります。一度サンプルを試して、ぜひ感想を聞かせてください!

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2006.10.30

天使突抜第二次米飯強化計画(6)

P1040801もう10月も終わろうかという先日、いつも奥越産コシヒカリをお願いしている福井のお米屋さんに新米を頼んだ。去年の終わりぐらいから「米コンシャス」な生活が始まったけれど、それ以来いちばん楽しみにしていたイヴェントでもある。今回の新米はうちにとって精米器、羽釜などなどを買って初めての新米というだけでなく、コシヒカリにとっても誕生50年目の記念すべきコシヒカリである。そんな年に、コシヒカリが生まれた福井から送られてくる新米を食べられるというのは嬉しいことだ。考えてみれば、僕の家族は1981年に福井に引っ越して以来、このお米屋さんのコシヒカリを食べているから、僕はコシヒカリの50年のちょうど半分を、奥越のコシヒカリを食べて過ごしたことになる。

P1040787P1040779新米を炊く、食べる、というのは、あたりまえのことだが、昨日食べていた米ととれた時期にして丸一年間違う米を炊く、食べるということであり、収穫、脱穀が9月末だったとすれば、それ以降の時間が10分の1しか経っていない米を炊く、食べるということだから、何もかもが違う。水加減が違ったり、もちろん味が違ったり、というのは当然なのだが、今年初めて気がついたのはほんとうに米粒の色が違うということ。僕の母親は毎年秋、お米が新米に変わるたびに、味のことではなく「お米粒がほんとにぴかぴか」であることを強調していたが、今年初めて、これこそ米を炊く人の実感なのだと痛感した。写真では分かりにくいかもしれないが、ほんとうに米粒が光っているのだから、今までそれに気がつかなかった自分は何なのだと思わずにはいられない。ぴかぴかのお米がつやつやに炊きあがり(水加減はやはり失敗だったけれど)、ようやくいただきます。

P1040789おかずは何だったかといえば、ハンバーグ。ほんとは焼き魚に漬け物、味噌汁でしみじみ新米を味わう、なんてほうがよっぽど「らしい」のかもしれないけど、お肉をおかずにごーっと食べる新米もなかなか。ハンバーグはともかく、収穫祭だから、とわけのわからない理由でワインまで飲む。この日のワインはFrédéric Magnien: Vosne-Romané 2002。若いヴォーヌ=ロマネらしく嫌みではないタンニン、フレッシュな酸、上品な果実味がバランスよくまとまっていてとてもおいしい。収穫祭といえば、そろそろ、ですね。

P1040791気をよくして翌日は残りのハンバーグで弁当を作った。たまに家人に弁当を作るその「たま」のさらに何回に一回かは、家人の同僚のお嬢様にもうひとつ作ったりもするのだが、お嬢様は東京に帰り、その代わりに4月に一人、10月に一人新人が増えたのだそうだ。で、新米には新米弁当……コシヒカリを25年も食べているあいだに、僕も立派な中年になったということである。

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2006.10.21

天使突抜第二次米飯強化計画(5)

P1040267このコーナーもずいぶん更新をさぼってました、みなさんお久しぶりです。新米はもう召し上がりましたか? 早い地域ではもう出荷が始まってるみたいだけど、うちはまだなので最近の話題を少しだけ。写真は、もうだいぶ前になるんだけど、紫蘇の実の炊きこみごはん。家人が紫蘇の実を塩漬けにするといって大量に買いこんだのを少しもらい、白米と一緒に炊いてみた。生のままでもなあと思い、一晩塩水につけておいたんだけど、それでもやっぱりちょっと違和感が。香りや風味はいいんだけど、新生姜から、栗、零余子までありとあらゆる「季節のごはん」があるのに、紫蘇の実ごはんを見たことない理由がなんとなくわかったような。やはり、塩漬けの紫蘇の実でおにぎり、ぐらいが適当かも。

P1040275もう一つはおにぎりの話。えらい不格好でごめんなさい(笑)。この間久しぶりにおにぎりを握ったのだけど、なんかいつもと感覚が違う。よく考えてみると羽釜で炊いたごはんを握るのはどうやら初めてらしい。どうにもぱらっとしてしまい握りにくい。ところが数日後家人がおにぎりを握ると、べつにそんなことはなかったよとのこと。向こうから、梅、紫蘇入りのじゃこ、豚味噌入り。

P1040271その豚味噌、これもまた先日鹿児島に帰京したあずぶぅのおみやげである。鹿児島県立市来農芸高等学校謹製とのこと。全体的に大味な感じだが、なかなか旨い。僕は温かいうちに食べてしまったが、冷めてから食べるおにぎりにはぴったりなのでは?
 などと書きながらさっきようやく新米を注文。届くのが待ち遠しいな。

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2006.08.08

天使突抜第二次米飯強化計画(4)

P1030781ごはんの供といえばみなさん何を頭に思い浮かべるだろうか。僕が真っ先に思い浮かべるのは梅干(ちなみに次点は僅差で明太子である)。僕にとっておそらくは初めて好きになった酸っぱい食べ物である。高校生のころ、母親に朝ご飯代わりに弁当とは別におにぎりをもたせてもらっていたのだが、それの具も全部梅干し。とにかく梅干しが大好きなのである。それを知ってというわけではもちろんないのだが、家人が去年あたりから梅干しをつけている。家人の場合、梅干しに挑戦する前も毎年梅酒をつけていたから、梅の季節になると梅がどうも気になるらしい。しかし梅干しはなかなかハードルが高く、去年は見事に失敗。菌が見えないと菌がいないと思ってしまう彼女には「無菌操作」という概念がないようで、見事にカビだらけになってしまったのである。今年はどうやら無事に土用干しまでこぎつけた。旅行から帰ってさっそく三日三晩の土用干し。

P1030800干したての梅干しを食べることなんてないからと、さっそく土用干しを終えた梅干しを一個だけ試食。表面はだいぶ乾燥しているが、中はまだ果肉のジューシーさが残っている。僕にとって梅干しは「梅・干し」ではなく「梅干し」という一つの食べ物なのだが、やっぱり梅という植物の果実を加工したものだったのだと初めて納得。頭の中で梅酒と梅干しとがつながった。このままこの果肉が熟成してくれたらおいしいだろうな。

P1030840もう一つだけごはんネタ。最近あるところで茶粥の話を読んだので、試しに作ってみた。どうやって作るのかなと思いネットを調べてみたのだが、なんと和歌山では全家庭の半数近くで茶粥を食べているのだとか。どうもお茶は袋に入れていっしょに煮出すのが正しい作り方らしいが、袋がないので、まず鍋で水からほうじ茶を濃いめに煮だし、それを濾して粥を炊いた。
P1030838 ごはんにお茶という組み合わせ自体は、誰しもお茶漬けで体験したことのある組み合わせだが、お茶漬けとは似ているようでぜんぜん違う味だ。お茶で粥を炊いたのだからあたりまえなのだが、お茶にとろみがついているのがとても不思議。だけどお茶漬けとはぜんぜん違う深みもあり、なかなか◎。塩辛い漬け物がよく合います。

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2006.07.25

天使突抜第二次米飯強化計画(3)

P1030032羽釜を買って一ヶ月とちょっと。最初のころは、手間がかかるから週末ぐらいかな、と思っていたが、何事においてもそうだが慣れてしばえば苦でもなんでもなく、家で晩ごはんにお米を食べるときは毎回羽釜。毎回ああでもないこうでもないと考えながらやっていればそれなりに上手くなるもので、おこげまで自在にコントロールできるとまではいかないものの、すべてはちょっとしたタイミングや火加減の問題だということが身にもってわかるぐらいにはなった。しかし事故は慣れたころに起こるものというのはまさにそのとおり、今晩のことだがなんと水を入れずに米を炊いてしまった。比較的早い段階で気がついたので(早いもくそもないのだが)、サルベージして水のダメージは最小限に食い止めることができた(?)。なのでそれをそのまま炊き直したのだが、ちょっと焦げた部分の色と香りが全体に移り、色は写真のような炊き込みごはん風、香りはおこげじゃないのに香ばしい香りのするおこげ風ごはんみたいな微妙なごはんに。家人がおもしろがって「お米 水を入れず 炊いてしまった」でググってみるとなんと469件のヒット。案外お仲間がいるものです(笑)。

P1030022P1030019今日の本題は混ぜものごはん。最近はちょっと羽釜に慣れてきたということもあり、いろいろ混ぜもの(?)をしたごはんを炊いてみているのだ。とろろごはんのことは以前にも書いたが、とろろといえば麦とろ。写真ではわかりにくいけど、1/3ほど大麦を混ぜて炊いてみた。麦独特のむにゅっとした食感がとろろの食感によく合っている。合っているというより、違う食感だから面白いとでもいうべきか。じつはこの大麦、国産のものはスーパーでは押麦ばかりなので試しに買ってみたイタリア産の大麦。なかなかいいです。

P1030026こっちは黒米。何年か前から古代米という触れこみでよく見かける黒米は、日本で食べるふつうのお米がジャポニカ米であるのに対して、ジャヴァニカ米というのだそうだ。こちらも白米に1/3ほど混ぜて炊いてみた。説明書きには3時間ほど水につける、水加減は少し多め、などとあったのでそのとおりに炊いてみた。水に浸していると黒米の色(アントシアニンに由来する色らしい)が水に出るので、せっかくだからとその水で炊いた。「古代米」というノスタルジーあふれるネーミングと、栄養価が高く繊維質も多く健康にいいという触れこみのせいで今になってふたたび注目されているのだと思うが、食感的、食味的にはやはりジャポニカ米にはかなわない。大昔に炊いたときよりは少しは米炊きも上手になっただろうから、と思ってみたがなかなか難しいものである。うちはなぜかいつでも穀物庫(というただの箱)のなかに黒米が常備されているのだが、ふだんはリゾットにしたり。水分を足しながらねっとり仕あげる、といった食べ方のほうがかすかすちがちなくろまいにはあっているかもしれない。お粥にしてもいいかも。
 しかし今回驚いたのは、この写真のように、黒米は稲穂のときから黒いのだということ。うわあ、ほんとに黒米だ、みたいな(笑)。今度は久しぶりに五穀米でも混ぜでみようかな。粟や黍のぷちっとした食感は大好き。五穀米にカリカリ梅を入れたおにぎりとか、これがなかなかにおいしいのです。

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2006.07.07

天使突抜第二次米飯強化計画(2)

P1020780精米機を買って半年以上が過ぎた。その間のいろいろはほとんど全部この場でご紹介させて頂いているが、まだ書いていなかったのが出た米糠の使い途。4合の玄米を精米するとふわっと1カップ程度の糠が出るから、これまでに相当の糠がたまっていたのだ(ちなみに半年で消費したお米の量は40kgぐらい、多すぎ?)。僕は昔から糠漬けが大好きで、かつては何度かぬか床を作ってみた(そしてダメにした)こともあったのだが、そんな僕に変わって、つい先日家人が糠床を作った。作った翌日に糠床を見せてもらったのだが、えらい色が黒い。僕は糠床キットを使ったことも、炒り糠を使ったことも、生糠を自分で炒ったこともあるのだが、そのどれよりも色が濃いのだ。訊けば(というか訊くまでもなくわかることだが)糠を炒りすぎたのだという。見たら糠を炒るのに使った鍋まで真っ茶色になっている。おいおい、とは思ったが、糠床なんて何を入れたらどうなどとはいっても、それですぐに味が変わるといったものではなく、長い時間をかけてゆっくりと変わっていくもの。まあいいんじゃないの、ということで僕は傍観しているのだが、写真は本漬けを初めて何度目かに家人が漬けた水茄子、茗荷、セロリ。個人的にはもうちょっとしっかり使ったもののほうが好きだが、なかなかにはいい感じである(ただしセロリはどう考えても大きく切りすぎだと思う)。何せ糠床だけに今後が楽しみ。

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2006.06.26

天使突抜第二次米飯強化計画(1)

今年の1月にスタートした天使突抜第一次米飯強化計画は、開始153日目にあたる6月18日20時00分をもって、天使突抜第二次米飯強化計画に移行した。というのはですねえ……

P1020772つい先日「反道具派宣言」をしたにもかかわらず買っちまったんですね、その舌の根も乾かぬうちに。そう、羽釜を買ってしまったんです。「反道具派宣言」の記事を書いたあとで、でもそろそろ土鍋のメシも様になってきたし、もうそろそろ買っちゃってもいいんじゃないの、などとそわそわしだし、以前から目をつけていた(じつは目をつけていたアイテムがあった!)土楽窯の織部の羽釜をチェック。土楽窯!、それも織部!(織部はけっこう好きです) その後数日はもちこたえたものの、ついに商品が自分を呼んでいるという例の断ち切りがたい妄想に打ち勝つことができず、ついついクリック。で、この間の「ちょっといい宴会」の日についに羽釜登場。

P1020656_なんせお客さんのある日に届いてしまったので、試運転もままならないまま早速実戦投入。初仕事が写真の新生姜の炊き込みごはん。それなりには美味しく炊けてホッとしたのだけれど、僕自身まだこのときには、羽釜のポテンシャルの高さに気がついていなかった。

P1020750その後も、ゆっくり家で晩ごはんを食べられるときは羽釜でごはん。最初に気がついたのは、炊きあがるごはんがふつうに炊飯器で炊いたものと比べて甘味が強いということ。それから、美味しく炊けたごはんを形容するのに何気なく使う「ふっくら」という言葉の意味も初めて体得した。上手に炊けたときはほんとうにごはん粒が一回り大きいのである。水分を吸いすぎてふくれあがったのではなく、まさに文字どおり一粒一粒が「ふっくら」しているのである。もちろんまだ試行錯誤の段階で、ときにはべちょっとしてしまうこともあるのだが、炊飯器で水加減を間違えたときとは違い、嫌味な「べちょ」じゃない。もっとも炊飯器といってもうちのはIH以前の旧型なので、それを羽釜と比べてどうこういうのはちょっとナンセンスだけど。写真は昨日の昼ごはん。山芋をすって(すったのは家人だが)ごはんにかけてみたのだけど、ごはんが進む進む。二人でまるまる二合食べてしまいました(笑)。椹のおひつは昔ある若い友人からプレゼントしてもらったもの。これまではたまにしか出番がなかったのだが、今後は食卓に欠かせないアイテムになりそう。昨日は晩ごはんにも羽釜でごはんを炊いたのだが、さすがにちょっと残してしまった。ところが残ったごはん、おひつに置いておいたら今日になってもいい感じ。もちろん冷えてはいるのだが、そのまま食べてもしっかりおいしい。やっぱり違うのねと違いを実感。

P1020755とろろがおいしかったのにはちょっとわけがあって。前回の「反道具派宣言」の翌日に、家人が「道具」を買って帰ってきた。一つには僕用ということで有次のペティナイフ。もうひとつが写真のおろし金。おもしろいぐらいすれるからすりすぎてしまったという家人は、山芋をすり下ろしながら、おろし金って刃物なんだねえ、としみじみつぶやいていたが、正直折りし金を変えただけで山芋の食感が項もかわるというのは僕にとってもびっくり。たとえとしては、切れない包丁で葱を刻むと葱くさくなるが、切れる包丁だといい香り、みたいなものだろうか。これまでは山芋の違いと思っていたけれど、ほんとに滑らかな「とろろ」があっという間にできあがる。

そんなわけで、反道具派宣言は撤回して道具派になろうかと思ったこの一週間。羽釜でもうちょっとちゃんとごはん炊けるようになったらまたレポートします。

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2006.06.12

天使突抜第一次米飯強化計画(8)

P1020540先日うちに遊びに来てくれた犬さんが、このブログのコメント欄でそのときのうちのごはんと味噌汁のことをほめてくださった。これは僕にとってはこの上なく光栄なことだった。僕自身、料理に凝るようになって何が一番嬉しいかといえば、おいしいごはんが炊けるようになったこと、いつでもおいしい味噌汁が作れるようになったことが一番なのだ。料理を始めたころはもちろん違って、テリーヌだ何だと手のかけたものを作ると、人が「おお!」といってくれることが一番嬉しかった(今でもそういう虚栄心はあるけど:笑)。しかしそんなことをしているうちにいろいろものを考えるようになるのが30代の悲しいところで、どんな料理をがんばるのが一番いいのだろうとしょっちゅう考えた。現時点での僕の答えは二つ。一つはレストランでは食べられないものを作ろう、ということ。テリーヌはレストランで食べればよい。そもそも作れる最小の分量がテリーヌ型一台分なんてまったく家庭向けじゃない。その反面、ジゴ・ダニョー一本丸ごとだとか、豚の骨付きロースをブロックでだとか、鶏一羽丸ごとというのはなかなかレストランではお目にかからない。こういうものこそ家で作ろうと考えたわけだ。そしてもう一つは、毎日食べるものをおいしく作ろう、ということ。毎日食べるもの、というのは、ごはんであり味噌汁である。ごはん、味噌汁に限らず、目玉焼きや豚カツがおいしくできたときは、テリーヌが上手に焼き上がったとき以上に嬉しい。家で食べるもの、という意味ではこれも一つ目とほんとうは同じことかもしれないが、おいしいごはんを炊いておいしい味噌汁を作ること、これがそんなもん家でするかーといわれ続けてきた僕の今の最大目標である(笑)。

何だか話が説教くさくて恐縮ですが、あくまで僕の改心の話ということでもう少しおつきあいを。
僕は「道具から入る派」だとなぜか誤解されているが、じつはまったく正反対である。たしかに若いころに衝動買いした「要らん道具」(例:ムーラン)が今でも台所にごろごろしてはいるが、少なくとも最近の僕は道具にかんしては行きすぎなぐらい猜疑心の方が先に顔を出す。結局精米機は買ったが、最終的に決断するまでに、精米したての米というのはほんとうに食べてわかるぐらい美味いのかなどなど、いろいろ悩んだ。結果、うまい米を食べたいんならまずはあるもんでがんばってみようということで、何ヶ月か米の研ぎ方、水の量などをいろいろ試してみたり、ありもんの土鍋で米を炊いたりしてみた。話がそれるが、パスタ・マシーンを買ったときもそうだった。家で素人が打つパスタなんてほんとにうまいのかととても心配で、まずは保留。手捏ね、綿棒で伸ばして包丁切り、というやり方でしばらくがんばってみた。料理というのはどこか泥臭いところがあって、どう考えても面倒なことを面倒くさがらずにやらないと上手にできないものだと思う。圧力鍋や電子レンジを上手に使って調理時間を短縮、といったことがよくないとかそういうことではない。道具を買えば「旨い」思いができるというのは大間違いだと思うのだ。だってそれはあくまで「道具」なんだから。

P1020537ああ、ほんとうに説教くさい前置きですが、今日書きたかったのは、最近土鍋でごはんをがんばってます、という話。精米機を買ったとき、I師匠に次はぜったい羽釜がほしくなるぞと「予言」された(笑)。もちろん羽釜はほしいのだが、立派な羽釜を買ったところで、ふつうの土鍋でもまともな飯が炊けないんじゃあ先は見えている。そんなわけで休日の朝ごはん(というか昼ごはん、やね)は、このところずっと土鍋。20cmぐらいの土鍋で米240cc。吹きこぼれる寸前まで中火、その後弱火で20〜25分、を標準にしていろいろ試しているのだが、全体の水加減と「弱火」の火加減と時間とのバランスが難しく、まだうちの旧式の炊飯器に勝てないでいる。もう少し、この土鍋で「修行」である。

P1020558せっかく味噌汁もほめていただいたので、味噌汁の話も少しだけ。うちの味噌汁はデフォルトは赤だし。ただ、おいしいみそというのはいっぱいあるから、その日の気分でいろいろではある。余談になるが、僕は岐阜で育ったものの、うちの両親は岐阜の人ではなかったら家で赤だしを飲むということは一度もなかった。うちの母親などは赤味噌は下品な味噌だと断じていた。赤味噌を下品だといい、田舎味噌風の麹味噌を使っていた母親は、今考えてみればいったい何だったのだろうと思わないでもないが、下品とはいわないまでもたしかに独特の風味が強い赤だしは、上品な味噌ではないのだろうと僕も勝手に思いこんでいた。そんなわけだから、自分でお金を稼げるようになりはじめて割烹なる店に行って、ごはんといっしょに赤だしが出てきたときは正直少し驚いた。閑話休題。何であれ、僕は赤だしが大好きである。料理といっしょに日本酒をいただいたあとのごはんといっしょにほろ酔いですする赤だしも好きだし、二日酔いの朝にも赤だしはぴったりである。どの赤味噌を使うかということにかんしてはあまりこだわりはないのだが、数日前から使っているのはご近所さんからいただいた写真のカクキューの八丁味噌。ほかの赤味噌でもそうだが、これに米味噌を少しだけ足して使っている。別の味噌を足すと味に奥行きが出るし、とくに豆しか使わない八丁味噌の場合甘味が若干足りないので、甘味のある味噌を足すといい。今使っている米味噌は、いつも玄米をお願いしているお米屋さんがおまけにくれたものだが、ふだん赤味噌の合わせて使うのは鹿児島の麦味噌。独特の甘味が心地よい味噌で、単体でだしに薄めに溶いて麩などを浮かべてもおいしい味噌汁ができる。

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2006.04.16

天使突抜第一次米飯強化計画(7)

P1010622久しぶりにお米の話。精米といえば糠がつきもの。精米機を買ってからの4ヶ月程度で出た糠はいちおう保存してあるのだが、先日やっと出番が。そう、筍である。これまでは生の筍を買うときにはいつもいっしょに糠を買っていたが今回は自前の糠で。正直、かなり入れすぎやね(笑)。

P1010628P1010626その筍は若竹煮に。豚肉が入っているのは、この前日こちらに来ていた母親と一緒に昼食を食べたさいに、「おばんざい三品」を選ぶコースで若竹煮を選んだところ、おそらくは昼食のごはんのおかずになるようにという配慮からだと思うが、豚肉が入っていたのを真似して、である。隣の写真は酢の物。スーパーの安い蟹身だがそれはそれなりに。酢:みりん:薄口醤油=1:1:1をだしで割って。

P1010633P1010631それから、アサリの酒蒸し、鯛の塩焼き。鯛は尻尾近くと真ん中辺ちょろっととカマの一部で380円。そんなスーパーの安売りの品でもやっぱり旨い。腐っても鯛とはよくいったものだ(とみんなよくいうが:笑)と納得。

P1010624そして、ごはんである。日本に帰ってきて一ヶ月。この一ヶ月で本当に実感したのはやっぱり白米は旨いということ。以前の記事の中で僕はこう書いた。

「白いお米」というのは戦後の日本の価値観を象徴するフレーズである。それが日本人の食生活にどれほどの影響を与えてきたかはわからないが、日本のお米が、白米として炊いておいしいこと、を目標に進化してきたことは間違いがない。こっちは米の旨味を最大限に生かす食べたい食べ方をしたい、白米で食べて美味しい米であれば分づきで食べたらもっと美味しいはず、などと勝手に考えているが、それはじつは最近の食をめぐる言説に踊らされているだけのことであって、お百姓さんのなかにも、こちとらせっかく旨い米を作ってるのによぉ、と思っていらっしゃる方だっているかもしれない。

三分づきも五分づきも七分づきもおいしい。米という食材の違った顔を見ることができた。しかしあらためて白米を食べてみると、これが本来のお米の食べ方だと強く感じる。本来というのは、まさに上に書いたように、そうやって食べたときに一番おいしいようにお米は作られている、ということである。僕自身、白米至上主義世代の両親に育てられたわけだから、僕の中にも白米が一番という刷りこみがどこかに残っているのかもしれないが、真っ白なお米を研いでいるだけで涎が込みあげてくる。やっぱり白米、というのは、間違いなく一つの真理である。

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