2006.04.15

名古屋の話

Dvc00009_m久しぶりに名古屋に行った。名古屋駅には名古屋驛麺通りなるものがある。以前にも書いたことがあるが、既存の店舗のリーシングではなく全店直営の形で各地のご当地ラーメンを再現している点。その一つ、「名古屋らーめん なご家」は、以前は半地下の驛麺通りの中のカウンターのみの狭いスペースで営業したのが、去年の夏に名古屋に行ってみると地上に移動し立派な店舗になっていた。各店舗では他に札幌、東京、和歌山、尾道、博多のご当地ラーメンが提供されているが、僕がかつてここを全店制覇(笑)したときに一番旨いと思ったのが、この名古屋ラーメン。規模が大きくなって地上に移ったとなれば興味がないわけはない。食べたのはいつもの醤油らーめん〔¥682〕。ちょっとだけ昔の方がコクがあったような気もするが、流行ってまずくなったりしていないだろうかという心配は杞憂に終わった。しかしここの店、前から気になっていたのだが、食べ物より先に伝票が来る。ラーメン屋だったらそれも仕方なかろうと思うところだが、ご丁寧に、「お先に伝票のほう失礼しまーす」と断って伝票をおいていくのである。本当に失礼だと思ったら伝票をあとにすればいいし、伝票をおいていくにしても黙っておいていけばこちらも気にならないのに。こんなあたりがとっても名古屋。それはおかしいと指摘したところで、名古屋ではきっと受けいれられない。彼らが頑固なのではなく、彼らの価値観は極めて均質であり、そこではそんな提案は異質なものだというだけのことである。

時間つぶしに入ったファミレスでは、隣の席の女の子三人がコンパの成果報告会を始めた。どうやら一人が「うまく」いき、「寄せたらBカップ」のバストを持つ年上の男を「ゲット」したらしい。30過ぎた僕らにはどうでもいいようなディーテイルまで話しているのを、若いっていいなー、などとこれまたどうでもいい感想を持ちながら手持ちの仕事をしていたのだが、最後の一言が聞こえ、げっと思った。「ちょぉさぁ、一つでれぇ失礼なこといっていい?」「うんうん、なに?」「はっきりいってさぁ、やったら勝ちだて」 これ聞いて、俺やっぱ名古屋弁ダメだわ、と思う。以前、名古屋弁(ないしは岐阜弁)でワインの話したらおかしいよな、というネタで内輪で盛りあがったことがあるのだが(「このワインさぁ、カシスの香りがでぇれぇ出とるもんでさぁ、すごいいいがね」、「酸がぜんぶぬけてまっとるもんでさぁ、もうこのワイン飲み頃過ぎとるて」)、こういう下の話は名古屋弁で聞くと凄味、というかおぞましさが増す、と思うのは僕の偏見だろうか。いずれにせよ教訓:昼にデニーズで雑炊食べてる名古屋娘には手を出すべからず。

P1010407P1010411ココストアでこんなものを見つけた。「名古屋風イタリアン」。イタスパの話はすでに何度も書いているが、鉄板に乗らざるものイタスパにあらずといわんばかりの、鉄板を模したプラスチックの容器。安くはない(¥450)のだが、お土産に買って帰った。その他一点のお土産についてはまた後日。

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2006.03.27

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今日は昼ぐらいから外に出た。用事は予定どおり夕方には終わったので、久しぶりに藤井大丸のTAVELTに行った。日本に帰ってきてからはじつは初めて。あれこれ買い物をして外に出る。

次の行ったのは電気店。お気づきの方もいらっしゃるかもしれないが、ロンドンに行ったあたりからこのブログに掲載している写真を撮るカメラが変わった。カメラを買えたのはこれがじつは二回目で、年末あたりにずっと使っていたカメラを落として壊したときが一回目。このときは昔使っていたデジカメを引っぱりだして使った。ロンドンに行くにあたり、もしかしたら資料を自分で撮影するチャンスもあるかもしれないと少しだけいいカメラを買った。カメラは昔から好きなので、ほんとうはだいぶ前から一眼デジカメが欲しいと思っていたのだが、そこまでの余裕はなく、パナソニックのちょっといいレンズのはまったやつを買った。そのカメラのUSBケーブルが昨日なくなったのだ。

P1010487家中どこを探してもないから、今日はそれを買いに電気街に出かけた。一軒目では今きれています、といわれた。二軒目ではどうやらこれかなというものを選び、レジでこれでいいのかと尋ねた。いいかと聞かれても裏の対応性一覧にない機種であればこちらでも返事はしかねる、実機は持ってきたのか、との間の抜けた返事。こちらもわからないので、調べていただけないですかと頼むと、電話をかけてくれる。ところが、ふつう僕の感覚でいくと、こういうときはケーブルのメーカーに電話をするものだと思うのだが、何とパナソニックに電話をかけている。たらい回しにされた上、最後の番号はつながらない。ケーブルのメーカーさんのホームページとか見たらわかりませんかねえ、とやんわりいうと、ここ[パッケージ]に書いてないってことはメーカー側でも確認してないってことなので、パナソニックに聞いてみないと、という返事。そんなことはないだろうと思っていたら、電話を待つ間にケーブルのメーカーのHPも調べてくれた。しかし驚いたことに、ホームページにも「パナソニック、ニコンなど」としか書かれていないのだという。ちょっとおかしな店員さんだが、いやいやながらも電話をかけ続けてくれる(おまけにその間に僕に世間話をしてくれる)彼を見ていると、悪いのは彼ではないという気がしてくるのだった。デジカメのUSBコネクタの形状には少なくとも五つの種類があるようだ。僕がこれまで使ったデジカメは三つとも違うコネクタだったし、昔間違えて買ってしまったケーブルはその三台のデジカメのどれにも対応していないものだった。機能に(そして大きさその他の面でも)何ら差がない規格が乱立しているというのがまずおかしい。もっというと、何の意図があるのか知らないが、パナソニックは途中でコネクタを変えている。そしてこれらの規格にちゃんと名前がついていない(あるいはついていてもそれが実際に使われていない)のもおかしい。そのためか、カメラメーカーの(少なくともパナソニックの)カタログを見ても、コネクタが何であるかは書かれていないのである。仕方がないので、返品可ということにしてもらって、どうやらこれかと思ったものを買って帰った。

帰り道この二年で三回ぐらいいっている(というか、三回ぐらいしかいってない?)ラーメン屋に寄った。塩ラーメンで有名な店である。初めて行ったときは一口目で感動したが、途中からだんだんと塩辛くなり最後までスープを飲むのがしんどかった。二回目は、一回目よりもバランスがよく最後まで美味しくいただくことができた。今回はまったく美味しかったのだが、如何せん、店を出たあたりから化学調味料の後味が口中にこみあげてきた。古い親友が白い粉に手を出した、という気持ちだ。じつは昔からそうだったのかもしれないが、それでもじつはおまえと会う前からやっていたんだと告白されるような悲しさがある。店主が何を思われたのかはわからないが、ちょっと残念。

しかし何といっても一番がっくり来たのは、家に帰ってみると、座布団の下からなくなったはずのデジカメのケーブルが出てきたこと。あーあ_| ̄|○

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2006.03.09

拾四日目

P1010234ゆるくスタートしたイギリス滞在も残すところ二日半程度。とくに用務先での仕事は、諸事情により今日14日目でほぼ最後になる。というわけで、ホテルで昨日の晩ごはんの残りを食べて朝から出勤。まずは昨日届いた資料に目を通し……と作業をしていると、館内の検索システムがダウンしたとの館内放送。職員の女の子が、検索用のPCの前に「Temporarily Out of Order」と書かれた紙をおいてまわっている。そうなると手元にある仕事が終わってしまえば何もできないので、しばらく休憩。外に出てタバコを吸った。表のピロティのようなところにはカフェがあり(寒いのだがテントの中は赤外線ランプ、というのかな、で簡単ではあるが暖房がされている)、彫刻などもおかれている。一つは僕が好きなアントニー・ゴームリーという人の作品なのだが、今回気に入ったのは、写真の「Newton」という作品。大英図書館のホームページにもちょこちょこ登場しているところをみると、今の新しい大英図書館のいわば「顔」的存在なのだと思うが、見ていてじつに愉快である。東京の西洋美術館で、あるいは深夜のNHKで、「考える人」に慣れ親しんだわれわれ日本人にとっては、ロダンのパロディーにも見えてくるような作品。ロダンの「考える人」は、(けっして悪い意味ではなく)まじめ一辺倒の作品だ。日本における《西洋》の意味、位置づけを考えてみれば、それが終戦の14年後に建てられた国立西洋美術館のいわばシンボル的作品となっているということも納得のいくところである。それに対してこのニュートン君、何か大まじめに作業をしているようではあるのだが、何をしているのかはいっこうにわからない。しかしその姿はコミカル名だけではなく、力強さすら感じさせる(僕は高校生のころに見た、メキシコ・ルネッサンスの展覧会を思いだした)。でもこの力強さも、ニュートンの肖像画を見たことのある人にとっては、そのあまりの違いから滑稽さを喚起する。ニュートン君よろしくまじめに考えてみようとするわれわれだが、すぐさま笑いのコードにはぐらかされてしまう。このユーモアのセンスこそイギリス的だとすごく思う。

P1010237その後、館内の検索用PCは相変わらず「Out of Order」だったが僕が持ちこんでいるPCから図書の請求ができるようになり、「最後の資料」数点を閲覧して帰途に。ここ数日は20:00の閉館ぎりぎりまで仕事をしていたのだが、この日は金曜日なので閉まるのが早い。久しぶりに明るい帰り道だったのだが、ふとみると自分のホテルが夕日に照らされてなかなかきれい。旅行も終わりと思うとこんな写真までついつい撮ってしまったりもして(笑)

P1010246夜は外に食事に出かけたのだが、通り道にワイン屋があったのを思い出し、B用におみやげを一本買った。このOddbinsという店はあちこちにあって、今ではネット通販もやっているらしい。日常飲みの値段からちょっといいワインまでそろっていてなかなか楽しい。

P1010248P1010249で、ごはんはどこに食べに行ったのかといえば、例の怪しげな和食のお店。「Koto」という名前なのだが、これも「古都」なのだか「琴」なのだか。この日のスタッフは東洋人が多かったのだが、日本人は誰もおらずみんな中国人。壁に貼ってあったメニューの写真、見えるかな? 以前も書いたが、これがけっこう高いのだ。しかし怪しげなセットを食べるのも悔しいし、気に入らなかったら他所に行こう(笑)と、日本流にお好みで。

060304_052650_Mところが食べてみるとなかなか美味しい。この日美味しかったのはサーモン。前回のスーパーのSushi Packとは違い、スモークサーモンではない(笑) ちょっと大味なのは仕方がないが、脂がのっていてなかなか。しかしここでもやはりワサビは別添え。結局10数貫ほど食べて、ビールも燗も飲み、味噌汁でしめる。味噌汁はおみおつけといった感じのシンプルな味噌汁でちょっとほっこり。

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2006.02.27

九日目

P1010149今日は日曜日。ウチの業界用語でいうところの僕の「用務先」は休みなので、ホテルでデスクワーク(って、別の日は用務先で肉体労働してるわけじゃないんだけどね)。デスクワークをしているうちに腹が減ったので、近所のパブで昼ごはん。Mabel's Tavernというパブだ。

P1010148食べたのは、Steak & Kidney Pie。ようは牛の正肉と腎臓のパイである。パブはお酒だけを飲むところではなく昼時や夜の早い時間にはごはんも出してくれる(いわゆる「バー・フード」)。その定番の一つがこの「ステイク・アンド・キドニー・パイ」で、家庭用のものもスーパーで(少なくとも昔は)売られていたりした。子供の頃これを嬉しそうに食べる僕をみて、父親(泌尿器科医であった)は、腎臓なんかよく食べるよとぼやいていたが、たしかにくせのあるメニュー。パイ生地に包まれて出てきたときはよいが、ひとたびパイ生地に切れ目を入れると得もいわれぬ香りが漂う。僕はギネスと一緒にいただいたが、思うにハギスがスコッチの最上のアテであるように、ウイスキーにはよく合うんじゃないんだろうか。例えばアイラ・モルトなんか。でもヨード香に腎臓の香りって、まさに便所掃除……

P1010153晩ごはんは、今やイギリス全国に展開する「WAGAMAMA」にて。三年前にロンドンに来たときにもコヴェント・ガーデンのけっこういいところにあったので、へーっ、と思っていたのだが、今やイギリス全国に40店舗近くをもつ一大チェーンの様相。日曜日は休みの店も多いので、こんなときこそチェーン店と思い出かけてみた。

DVC00001-1とりあえずはじめていったラーメン屋では、素のラーメンもしくは店名をかんしたメニューを食べるというのが僕の流儀なので、Wagamama Ramen (£7.60)を頼む。ついでに、Gyoza (£4.25)とSapporo (£4.20)も。けっこう高いんだよね、これが。写真は「ワガママ・ラーメン」なのだが、わかるかな、具はゆで卵、焼き鶏胸肉(?)、海老、カマボコ、カニ(というかオーシャンキングみたいなの)、揚げ、ほうれん草みたいな葉っぱ、メンマ、ワカメ、ネギ。スープが西洋風にアレンジされている(野菜の甘味が強い)ことなどこの際許そう。鶏も一枚目はいいがヘタの部分はパサパサとかもまあいいとしよう。しかしこの麺は何だ! たとえていうなら水で締めてそのまま水につけておいてぶよぶよになったパスタみたい。粉をたっぷりの水でまとめて伸ばしただけみたいな麺じゃないか。これではちょっと……というのが正直な感想。しかし何よりもびっくりしたのが、時間が遅かった(9時ちょっとすぎ)こともあるのかもしれないが、誰一人として出されたごはんをがつがつ食べてないこと。みんなだらだら、焼そばなぞを一本いっぽん箸でつまみ上げては口に運んでいる。あまり味なんて関係ないのかなあ、などとも思ったりして。しかしそれ以上にびっくりしたのは、104席あるというホールに対して、ホール係がたったの二人。それも二人はすっごいがんばって働いている。頼んだ覚えのないミネラル・ウォーターが出てきたので、これって僕の?、と訊ねると、PDAみたいな端末をピピっとやって、ほらオーダー通ってるよ、と見せてくれる。ハイテクだ(間違いは間違いなんだけどね:笑)。日本のファミレスのようにオーダーを送信してそれで終わりの端末ではないのである。そこらへんからホール係二名、ということになっているのかもしれないが、その後もミス・オーダーで焼そばが僕のテーブルに届いたところをみると、やはり二人では厳しいようである。しかしこの二人、すっごいがんばっていた。ほめてあげたい。

P1010152この日の家(というかホテル)ワインは、Baron Philippe de Rothchild: Pinot Noir Vin de Pays d'Oc 2004。この間カベソーを飲んだのと同じもののピノ・ノワール。残念ながらあまりピノらしくはなかったりするのだが(こっちに来てからピノを飲むのは初めてだというのに!)、値段(£5.49)を考えればそこそこのワイン。いやー、しかしmodestなワイン生活ですわ(笑)

P1010155P1010158あともう一つ。すでに紹介したNewcastle Brown Aleだが、裏にこんなのがついている。星の下の説明書きにあるように、12℃になると色が変わるという仕組み。ちょっと写真ではわかりにくいかもしれないが、左が常温、右が12℃以下の色。窓際で冷やしただけでも12℃よりは冷たくなるようで。

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2006.02.24

五日目

P1010073今日五日目はデスクワーク。あまり面白い話がないので、ちょっとだけホテルのことでも書いておこう。まず最寄り駅はここ、Russell Square。これまた開業ちょうど100年という古い駅(とはいっても20世紀に入ってから開業、というのはロンドン中心部の地下鉄のなかでは遅い方である)。ちょっと写真ではわかりにくいんだけど、小豆色に光っていてなかなかいい感じ。ほんと、19世紀後半〜20世紀前半の歴史物ならばロンドンはセットいらずです。

P1010064P1010050でホテルは、ラッセル・スクウェア(Russell Square)という公園の真向かいにあるホテル。これまたヴィクトリア朝時代の建物。持ち主はころころ変わっているらしく、僕が3年ほど前に泊まったときとも名前が変わっている。ミシュランのガイドブックをみても一応けっこうな星(というか家マーク)がついているのだが、値段もサーヴィスもそれほどのものではない(失礼)。最近は日本でいえば一休.comのようなサイトが海外にもあるから、それなりの値段でそれなりのホテルをとることができる。決められた予算内で、なおかつ目的地に近いということでここを選んだ。左側は全景、右側は僕の部屋のあたり。僕の部屋がどこかわかるかな?

P1010035さすがに安い値段でとっただけあって、部屋は狭い。狭いのはいいが窓が全部は開かないのでタバコの煙がこもってしまう。自主的に禁煙させるための策略かと思うようなこの部屋。それがなぜかバスルームだけは広かったりして。そういえば今日は(今日も)英語に不自由な赤毛の女の子が部屋の掃除に来てくれた。まだそんな汚れてないからごみだけもってってもらっていいかなというと、ごみをもっていってくれる。「ワンモーメント、ワンモーメント」といっているから何かと思えば替えのゴミ袋がなかったようだ。その後も、「あー、あー、ばっと?」とかいってるので何かと思えば、バスルームは掃除しなくていいかといってくれているらしい。言葉の通じない彼女たちの方が、むしろちゃんとした仕事をしてくれているような気がする。

P1010092P1010091この部屋の唯一のネックは冷蔵庫がないこと。姿見の前のデスクの右側にはたしかに「FRIDGE」と書いた扉がある。扉を開くとその上の引き出しまで扉の一部として一緒に開くことはまあ、許すとしよう。しかし扉を開いても「フリッジ」はないのである。これは致命的である。しかし、なぜか文句を言う気にすらならないのである。3年前にここに泊まったときは、ツインで部屋に冷蔵庫もあった。でも弱々の冷蔵庫で、冷えるまでに何時間もかかった。シャンパンが買えないのだけが残念。

P1010083P1010086最後に、この日のビールとシャルキュトリ(笑) ビールは初日にパブで飲んでたステラ。ベルギーのビールだから大陸側でもたくさん飲まれているが、イギリスでもとてもメジャーなビール。あと、前日のサラミがあまりに美味しかったので、またサラミ。今度はジャーマン・サラミ、だったのだが、これはイマイチ。まわりの胡椒が辛いばっかりで感動までは至らない。ワインは一日目のクローズ・エルミタージュをもう一度。

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2006.02.04

一風堂のこと

DSCF0170DVC00045_M焼肉行こうと、バカラのバーに行こうとシメはやっぱりラーメン、というつもりはまったくなかったが、飲んでいるうちにちょっとお腹が減ったので、梅田の店は入ったこともなかったし、と一風堂に入った。いつもの赤丸新味である。クリーミーでコクがあり、舌の痒いところに手が届くとでもいえばいいのだろうか、刺激してほしいスポットをピンポイントで攻めてくるこのあざといけど旨い、旨いけどあざとい味は梅田でも健在。

ちょっとシニカルな書き方をしたが、梅田でも健在、というのはすごいことだと僕は思う。いつもの行きつけのラーメン屋、いつ食べ手もこの店の味なのだが、あのオニイちゃんの日よりもこのオッサンの日の方が旨い、といった経験はないだろうか。それでラーメンは難しいとかラーメンは微妙な料理だとかいうつもりは毛頭ないのだが、いつでも同じ味、誰がどの店で出しても同じ味、を実現するのはなかなか難しい料理であることは間違いないだろう(たとえその理由の一端が意識の低さにあったとしても)。それをここまで徹底しているところが一風堂はすごいと思うのだ。かえしや後入れのタレの量は計っているようだが、そもそもスープの量を量っていないのだから、量を量っているから味が一定なわけではない。だいたい火にかけているスープの濃度など時間とともに変わっていくものだろう。同じ店で同じ人が作っていても日によって味が違ってあたりまえなのに、店も人も違っても味が同じというのはすごいことだ。いや、むしろ怖いことなのかな?(笑)

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2006.01.26

「ラーメン 一徹」

DSCF0098カニでいっぱいになったお腹をさすりながら談笑しているとどこからともなくチャルメラの音が。たんなる満腹中枢の機能不全をケーキは別腹などと説明している女子たちをふだんは宇宙人を眺めるように眺めている僕だが、男子にあってラーメンは間違いなく別腹なのである。半ば条件反射のごとく戸外に飛び出しインパラを追うチータさながらチャルメラを鳴らすバンを追いかけた。結局二名が参戦。しょうゆ〔¥600、だったと思う〕。これが旨い。写真のとおりごくごくシンプルなラーメンなのだが、スープよし、麺よし、叉焼よし。他に何を望もうか。

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2006.01.16

麺屋新座【東大路曼殊院道下がる東側】へ

DVC00022_Mさて、焼肉の後。焼肉中から「僕は遠くを見てるから」を連発していたI氏。彼のいう遠い展望というのはいったい何かというと、フランス渡航を控えさらに一乗寺まで来ている、ラーメン食べないでどうするよ、というもの(笑) 焼肉屋さんは東大路北泉。まさに一乗寺激戦区のど真ん中なワケである。店は任せますから、といわれても、徒歩3分圏内に名だたる名店が数店ある。と、悩むふりは見せたが(笑)、僕の意中の店は去年移転した新座。

DVC00023_Mで、頼んだのは新座らーめん〔¥680〕。優しい旨味のWスープは相変わらず健在。しかし昔感じたようなインパクトはイマイチ感じられない。普通っぽくなったというかなんというか。ゆずの香りが利いていたりと相変わらず新座らしさは出ているだけに残念。八角の利いた巻きバラ叉焼もなかなか。これに合う!、と書いてある白髪葱はさらしすぎでちょっとしがしが。細手の麺はちょっと茹ですぎか。相変わらずこの店はなかなかやってくれるという印象と、変わってしまったなという印象とが半々。今後に期待。

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2005.12.13

東京のラーメン

東京に行くと滞在日数に応じてかならず何食かはラーメンを食べて帰る。毎回感じるのは東京のラーメン店はいうならば「層が厚い」ということ。しかしこれは、東京という街の大きさ、人口、それに伴うラーメンの需要を考えてみればとてもあたりまえのことだから、とりあえずはおいておくことにする。次ぎに感じることはちょっと説明しにくい感覚だ。東京で一杯のラーメンを食べる。当然ながら僕が食べ慣れているのは京都のラーメンだから、このラーメンは京都でいえばどこどこのラーメンに近いな、とか、これは京都にはないタイプだな、とかいろんなことを考える。東京のラーメンも少しだけわかってきたので、これっていかにも東京って感じのラーメンなんじゃない、みたいなことも考える。しかし京都のラーメンと東京のラーメン、何かどこかすごく根本的なところで、ぜんぜん別のもんじゃないのかな、と思ったりするのである。

いつかこの「何か違う」という感覚をちゃんと説明してみたいとも思うのだが、まだ上手に考えをまとめることができないので、すでにこのブログで書いた2点以外に今回行った店について、ちょっとだけ東京/京都を意識しながら紹介風にコメント。

CIMG2586まずは康竜池袋西口店の「自分仕立てラーメン」〔¥750〕。康竜は京都にも一昨年支店をオープンしたが長くは続かなかった(現大正軒)。東京ではどうやら流行っているらしいのになぜ?、というのが僕の疑問。それで試しに行ってみたのだが、少なくとも僕が覚えている範囲では京都の店と味はたいして変わらない。それをあわせて考えると、京都の康竜がうまくいかなかった原因は京都と東京では九州タイプの豚骨ラーメンの受容環境が大きく違ったせいではないかと思えてくる。京都で博多豚骨といえば「みよし」。多くの京都人はこれを「本格派博多(正確には長浜だが)豚骨ラーメン」として受けいれており、これがそれ以外の豚骨を評価する際にスタンダードとなっている。臭い豚骨が「本格派」のスタンダードでは丁寧に作った康竜などの豚骨に分が悪いのはあたりまえ。さらに親しみやすい豚骨としては、京都康竜のすぐそばには一風堂があった。そのあたりが康竜にとっては厳しかったのではないかと。

CIMG2587次はげんこつ屋【新宿駅西口】の「げんこつらーめん」〔¥730〕。まず「げんこつ屋」というネーミングに注意しよう。「げんこつでとったスープ」というのはもはやラーメン・ジャーナリズムの基本語彙だが(もちろん関西、京都のラーメン店を評するさいにも使われる)、これが店名にまでなってしまうということには僕は個人的には驚き。だって鶏ガラ100%のスープにこだわってる店だからって、「とりがら屋」はおかしいでしょ(笑) やはりラーメン・ジャーナリズムの言説が浸透している東京ならではのネーミングではないだろうか。で、肝心の味の方だがこちらはWスープ。Wスープ自体関東に比べたら京都なんてつい最近始めたようなものだが、それだけに東京はヴァリエイションも多く層も厚い。しかしその中で多くの店が理想のスタイルをいまだ模索中という印象をうけるのは京都と同じか。

CIMG2589最後は列ができていたのでふらっと入ってみたつけめん屋やすべえ【新宿駅南口】の「つけ麺」〔¥680〕。最近でこそ京都でもあちらこちらで食べることができるようになったが、つけ麺と聞いてもやはり東京らしいと思ってしまう。そういえばつけ麺が旨い京都駅の「匠力」にしても元はといえば東京の店である。つけ麺といえば酸味のきいたスープが比較的ポピュラーだがやすべえのスープは酸味がほとんど感じられないオーソドックスなWスープ。麺が結構太いので最初は頼りなく感じるが、食べすすめるにつれてだんだんとよくなる。水で締めた麺の食感もまたつけ麺の魅力だがその点でも○。

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2005.12.11

光麺 池袋本店【豊島区南池袋1】へ

CIMG2583光麺で「熟成光麺」〔¥700〕を。池袋だったらここがぜったい一番旨いからと連れて行ってくれた。ぱっと見た感じは豚骨醤油。一口すすってみるとこれがじつにいい。たしかなコク、旨味。色からしても醤油がけっこう強いのだがあくまでもバランスがよく、クリーミーな甘味を感じる。中細麺も食感、喉越しともに秀逸。これまた大満足。これだけのクウォリティーの店がふつうにチェーン展開しているなんて、やはり東京恐るべし。

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