2008.01.01

謹賀新年

P109088111月の中頃からこのブログも更新できないまま年が明けてしまいました。何はともあれ、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

我が家にとって2007年一番の出来事の一つは子供が生まれてきたことでしたが、僕にとっては20年来の友人を亡くしたという意味でも、忘れることのできない年となりました。ちょうどうちのチビが生まれてくる十日ほど前のことでした。そういったことに偶然の符号を読みとることはぜんぜん好きではないのですが、それまでこれから生まれてくるはずの子供にたいして、人様に迷惑をかけたりしない人間になってくれさえすればよいと思っていた僕の気持ちが少しだけ変わりました。子どもが大きくなるまでの長い間、彼の一番近くで暮らす人間として、彼に伝えなくてはいけないことがもっとたくさんあるんじゃないかと思いました。僕は食べ物の話をブログにちょこちょこ書いているだけのつまらない人間ですが、人が遺してくれたものはせめて誰か他の人に伝えよう、そんな風に思いました。

そんなわけで、今年はもうちょっと真面目に更新します。今年も一年、どうぞよろしくお願いします。

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2007.10.23

你好

Sany0276中国に来ています。

縁あって(訳あって?)やってきた中国は、僕にとってはじつは初めてやってくるアジアの外国。言葉も通じないし、みんな声大きいし、かなりどきどきの北京三日間でした。土日と「お勤め」を果たし、今日は一日観光。そんな三日間もあっという間に終わり、明日(というかもう今日か)には帰国します。

北京に発つ前はいろんな人にいろいろ嚇されましたが(笑)、なんとか無事に、そしてなかなか楽しく過ごせました。おいしかった話はまた追々!

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2007.10.05

子供が生まれました

Sany0103もう一週間ぐらいの時間が経ってしまいましたが、ご報告です。この記事の日付、10月5日に子供が生まれました。

男の子で体重は3388g。身長は57cm。血液型は両親と同じでB型。ありがたいことに、五体満足、母子ともに健康です。

陣痛でうんうんいっている家人や、分娩室でドクターや助産師さん、看護師さんたち、たくさんの人に見守られて産まれてきたチビを見て、生まれたもうそのときから人は一人で生きているのではないのだなとあらためて痛感しました。僕や家人が今日まで生きてくるのに、どれだけの人に大事にしてもらったんだろう。

こんなブログを書いていても、「ありがとう」「ごちそうさま」、それしか書けないことがいっぱいあります。今回も僕に書けることは一つだけです。

今日まで家人と僕を愛してくれたすべての人にありがとう。
そして、名前もまだないうちのチビをこれから愛してくれる人に(あらかじめ)ありがとう。

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2007.08.18

台所に棚を作ってみた

P1070965今月の初めぐらいのこと、日本に一時帰国中の家人の父上が、うちの今にたいそう大きい本棚を作ってくださった。やっぱりオーダーメイドの家具はいいねというのと、父上の作業をお手伝いした僕のなかで工作少年時代の記憶が沸々と蘇ってきたということもあり、台所にも棚をということになった。それでできたのがこの棚。もともと狭い場所なのでできるだけ奥行きは浅く、でも作業台的なスペースはほしい、ということでこういうデザインに。ごらんのとおり、背板もない簡単な造りなので木を買いにいった翌日には完成。材料も安いものを選んだので、深夜の通販番組の棚よりも安いぐらい。

P1080107で、使ってみたらこんな感じ。あちこちにばらばらに保存されていた調味料や、缶詰類をまとめたらと手もとても入りきらないぐらい。おまけによく見ると、上から吊られている棚板があるでしょ。この棚板、側板の穴よりちょっとだけ下でネジ留めされてるでしょう。これ、ようは縦の板の横に棚板をつけるか(これが本来のプラン)、棚板の上に立て板をつけるか(これが実際)を間違えた、ようは施工ミスなんだけど、このミスが致命的で、本来吊られている棚板の下に入るはずだった洋物の瓶(ヴィネガー類、オリーヴ・オイルなど)がどれも軒並み入らない。台所中のありとあらゆる瓶のサイズを測って設計しただけに、板の厚み=19mm分のこのミスは痛かった。これはいずれちゃんと直します。でも、これまで変なところにおいてあって使うたびに苦労していたロボクープにも定位置ができたし、作業台には調理中のフライパン、鍋などもおけるということで、なかなか快適にはなったかなと。

P1080110ちなみに作業台の下はこんな感じ。上の段はほとんどが醤油と塩。下の段は糠床(家人の趣味で箱入り娘なんですね、これが)と、家人の梅酒コレクション。家人の梅酒はある意味治外法権で、家にお酒がなくなっても僕は手を出さずにいたんだけど、まさかこんなにあったとは(笑)。ほんと、棚を作る前にもの減らせって感じです(笑)。

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2007.08.14

ちょっと園芸

P10709026月の終わり頃、種蒔きをした。蒔き時すぎちゃったよなーと思っていたところ、これまた前回の味噌のときと同じで、あずぶぅに、私もついこの間蒔いたところなんですよとはげまされ(?)、じゃあうちもするかということで、にわかに何種類か(何種類も:笑)種を蒔く。やっぱり時期が遅すぎて温度が高すぎたのか、芽が出ないものも多かったのだが、今年嬉しかったのは右の写真、これ、アーティチョークなんですね。これまでも何度か種を蒔いてはみているんだけど、芽が出たためしがなかったのだ。本葉も出たので先日大きめの鉢に植え替え。鉢が大きいのは、もともと大きくなる植物だからというのももちろんあるのだが、期待の大きさということで(笑)。

P1080035今年もう一つ嬉しかったのがこれ。コリアンダーなんですよ。アーティチョーク同様コリアンダーも大きめの種で(ようはスパイスとして売っているコリアンダー・シードと同じもの)、今まで芽が出た試しなし。今年はちゃんと芽が出てくれたので、がんばって育てます。もちろんがんばるのは草本人なんだけど(笑)。

P1080036P1080031バジルとルッコラは例年どおり元気に育ってくれている。なかでもルッコラは、芽が出るのも早ければ成長も早い。間引きもしないで全部そのままなんだけど、それでももう少ししたら食べられそうな勢い。秋からの食卓が楽しみです。

P1080078そしてこれ、あずぶぅがくれたイタリアン・パセリ。長いことおいしいパセリを供給してくれたが、だいぶ前に花が咲きとうとう種がついた。種をつけると役目を終えたように枝が枯れていくのを見ると寂しい気持ちにはならないでもないが、これが一年草のストラテジーなんなあとつくづく思う。古株になって何年も種をばらまき続けるのではなく、一年で枯れてリソースはちゃんと次の世代に委ねる。いやあ、草を見てると勉強になります。

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2007.07.10

大家族時代・その参

6月も月末にさしかかったころ、義弟Nぞう一家の引っ越しの日取りも決まり大家族時代もあとわずか。そんなラスト10日間のお話です。

6月22日(金)
P1070444 金曜日は遅く帰った家人と二人でごはん。豚肉入りニラ玉とごはんと味噌汁。

6月23日(土)
 土曜日は休み。家人と一緒にちょっとした講演会のようなものに出かけた。一人目の演者の方のお話に食べ物のことが出てきたのだけれど、その中で小麦が悪者にされていた。もちろんその根拠はきちんとは説明されない。パン、うどん、お好み焼き……と小麦粉を含む食べ物を列挙してみせる縁者の流暢な口ぶりから想像するに、毎回このネタをやっていらっしゃるのだろう。小麦はよくない、というのは多くの人にとってびっくりするような話だろう。聴き手にとってあたりまえではない話なのだから、せめて理由ぐらい説明してほしいものである。もしもちゃんとした理由があるのであれば、の話だが。
P1070462 鮨をつまんで買い物をして帰る。久々に炭でも熾すか暑いけど、ということで晩ごはんは炭火焼き。百貨店ではめったに買い物をしないので、たまに百貨店の食材を口にすると、ねだんなりのことはあるなあと感動することも多い。いつも食べている万願寺唐辛子にしても、スーパーで安く求めるものとは果肉の厚みからしてぜんぜん違う。見かけの大きさなどで、立派な万願寺などというなかれ、といった感じである。
P1070467P1070463 魚介類はこの日百貨店で見つけた栄螺と、先日Nぞう一家が大阪で買ってきてくれた一汐の魚。右から、金目鯛、のどぐろ、ぐじ。この日は金目鯛とのどぐろだけいただいたのだが、とくにのどぐろは絶品。
P1070469 最後は鶏きのこごはんでシメ。

6月24日(日)
P1070472 日曜日。遅めの朝ごはんはまだしても麦とろろ飯。以前にやったときも思ったが、韮入りの豚汁ってなかなかおいしい。

P1070480P1070477 昼間はみんなで宝塚記念で盛りあがる。盛りあがったのはいいが、Nぞう一家が的中しながら損したの以外は全員不的中。遅めの晩ごはんは海老炒めと牛肉炒め。海老炒めは、海老というよりはむしろターツァイと山芋がメイン。牛肉はモモ。オイスターソースで筍、ピーマンなどと。

6月25日(月)
P1070487 月曜日は仕事のあと所用につき外食。前日台所でうだうだと作っていたのが、またしても鰯の梅煮と鮎の山椒煮。鮎は今回は小鮎で。家に帰るとNぞう一家と家人が晩ごはんに食べた残りが残っていたのでそれを少しだけ食べる。晩ごはんでみんなで食べたときのものを家人が写真に撮っておいてくれたんだけど(ブログ家族ってやだよね……笑)、それを見たら鰯のしっぽが全部とれてるじゃないか(笑)。

6月26日(火)
Dvc00035 所用につき半休をとった家人につきあい午前中から出かける。用事が終わりCOCON烏丸中華でランチ。味のほうはともかくとしても、ランチなのに税サ別とは容赦ない(笑)。

6月27日(水)
P1070493 遅めの昼ごはんに味噌煮込みうどん。具は入っていないので鶏肉、椎茸、お揚げ、それから青葱を入れてみた。デフォルトで入っている名古屋風の平たい麺もよいが、追加で入れた京都のうどんも腰があってなかなか。全部でうどん4玉分ぐらいの量があったはずなのだがあっという間になくなった。チビもうどんをばくばく食べてました。

P1070494 昼間藤井大丸に買い物に行ったときに見つけたのがこの鰺。造り用が4尾で480円。小ぶりなのはわかるがそれにしても安いなと思って買ったのだが、お腹を開けてみて納得。子持ちだから安いのね。
P1070497 で、けっきょくそれは鰺のたたきに。僕が好きなのは百万遍の某店の真似なのだが、写真のような感じで細めに引いて大葉とポン酢であえたもの。これで2尾分。

6月28日(木)
P1070508 この日は久しぶりに早起きでして弁当と朝ごはんを作った。朝ごはんは干し納豆の炊き込みご飯に漬け物、味噌汁。今回の干し納豆は既製品。それでもやっぱりおいしい。
P1070415 この日の糠漬けは胡瓜。ちょっと前に実家から庭でとれた胡瓜を送ってきたのだ。えらい成長がいいらしく、写真のとおり立派。ついつい調子に乗ってかなりの古漬けにしてしまった。

P1070511 夜は、みんなで外食。Nぞう一家が来てからそろって外にごはんを食べに出かけるのははじめてのことである。行った先は焼肉の弘の祇園店。もっともといえばもっともだが、祇園店だけ、三条の本店や木屋町などより値段が高いのがいやらしい(笑)。とはいえ肉はなかなかで、チビも大満足。

6月29日(金)
P1070528 翌日の昼ごはん。ごはんは黒米を七分づきのお米に混ぜて炊いたもの。これで量としては1:7ぐらい。味噌汁の車麩には、Nぞうが最近見ぃひんねとぼそっとコメント。たしかにスーパーなどでもほとんど見かけない。おかずの炒め物は、火曜日のランチの牛肉と空芯菜の炒め物のまね。それなりにはおいしかったかな。

6月30日(土)
 僕は朝だけ仕事。仕事が終わって家に戻ると、ほどなく、前日にヨーロッパから一時帰国した家人の父君がいらっしゃる。おみやげをいっぱいいただいた。

P1070536 父上のおみやげがあるので、晩ごはんは洋食。まずはこの間の鰺の残りをカリッと焼いてサラダに。ドレッシングは、ディジョン・マスタード入りのヴィネグレット。

P1070540 で、これが父上のおみやげ。真ん中のココットの玉葱の下に隠れているのは鰊のヨーグルト漬け。とてもいい感じに漬かっている。去年の年末にご相伴にあずかった燻製もいいが、これはこれで夏向けのさわやかな味。周囲のザワークラウトもジャガイモもヨーロッパから。ザワークラウトといえばシャルキュトリというイメージがあるが、鰊との組み合わせも絶妙。両者をまだ熱いジャガイモにのせていただくのが最高。最後はハンバーグでシメ。
P1070593 せっかく洋食だからということでワインを少々。鰊だからスキッとした白か、あっさりした赤がよかったんだけど、行ったお店のセレクションもあって、Masi: Medello delle Venezie 2006とChâteau Mondésir: Premières Côtes de Blaye 2002。Mondésirは名前買い。「俺の欲望」だもんね(笑)。

7月1日(日)
P1070551 Nぞう一家の滞在もいよいよこの日が最終日(なんかうるるんみたいだな:笑)。翌月曜日には、彼らは新居に引っ越してしまうのだ。そんなわけでこの日は、チビのおむつを替えて、風呂にも入れてみた。二人の年齢を平均すると18歳ということで、そのときのサーヴィス・ショットも載せておきます(笑)。
P1070553 おむつ換え、風呂ともう一つ、Nぞう一家がいる間に一度やりたいねと話していたのが、餃子大会。がんばって二種類、皮から作ってみました。右の写真はちょっと透明度(?)が低いけど水晶餃子。浮き粉というデンプンの精製度の高い粉を使うと透明な皮ができあがる。ただし浮粉は精製されすぎていてまとまりにくいので、ちょっとだけ片栗を加え熱湯でこねる。熱湯を入れたらもちろん手ではこねられないので(と僕は理解している)、粉がまとまるまでは麺棒でゴンゴンとつく。粉がまとまるころには温度も下がっているので、手でもうちょっとこねたらできあがり。できあがった記事はつや消しホワイトみたいな色をしているのだが、これを蒸すと透明になるのだ。中身は海老、筍、干し椎茸と豚ミンチ少々(ほんとうは豚の背脂だけを使うのだと思う)。
P1070555 で、こっちがメインの餃子。具は合い挽きミンチ、韮、白菜など。中国では焼き餃子はめったに食べられず、餃子といえば水餃子、といった話はよく聞くが、それは中国では餃子が麺類の延長線上に位置づけられているためだと思う。ようは麺がわりの皮が主食で、具の肉がおかずなのだ。日本の家庭でそうするように、餃子をおかずにお米のごはんを食べるのであれば、薄い皮をパリッと焼くのが一番だと思う。水餃子は水餃子でもちろん大好きだけどね。
P1070558 そんなわけなのでごはんをたっぷりと食べているのだが、シメにあんかけ焼きそば。なんのことはない、前日の晩テレビで見たから久しぶりに作りたくなっただけのことである。いつもは焼きそば用の麺を使うのだが、今回は生の中華麺からやってみた。ちょこっと蒸してから茹で、水で締めて油を絡めておく。これを表裏しっかり焼くのだが、案外簡単に鍋を振ってくるっと返せるから素人でも料理が楽しい(笑)。これに片栗でとめたあんをかけたらできあがり。酢をたらしたりしてもなかなかおいしい。

そんなこんなの長かったようで短かった一ヶ月。三人がいなくなってしまい少し寂しい毎日です。でも考えてみれば、18で実家を離れて以来だった妹と一緒に暮らすことがあるとは思ってもいなかったし、ましてや義弟のNぞうとたとえ一ヶ月とはいえいっしょに暮らすなんて努々思わなかった。そんな意味では貴重な体験。久しぶりに妹と暮らし、Nぞうの人柄に触れることができたのが一番の収穫でした。、チビにも懐いてもらえたしね(笑)。

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2007.07.08

Movable Type 4をインストールしてみた

この二日ほど、カップ麺の更新もしないで何をしてたかというと、Movable Typeの4のインストール。ちょうど一年前ぐらいにこのココログの調子が悪く、48時間という長時間にわたるメンテが行われたりしたころから、ゆくゆくは自前のサーバでブログをと考えていたので、MT4には興味があったのだ。去年一度、人に頼まれレンタルサーバ上にMT3をインストールしたことがあるので、すんなりいくかと思ったら……。ブログのテクニカルなことをブログのネタにするのはとも思ったけど、今回いろんな方のブログ、HPに助けてもらったし、わからないとほんとなかなか苦労するので、気がついたことをメモ代わりに書いておきます。

最初に試したのはMovable Type 3.35のiMac G4 (MacOS 10.4.10)へのインストール。データベースには、Mac OS Xのデフォルトで使えるBerkley DBを使ったので楽勝。MT3本体をダウンロード/インストールし、Six Apart社のサイト上のマニュアルどおりに設定を行えば30分ほどで仕事は終わる。Mac OS X特有の注意事項としてはインストール場所。OS Xでは[ユーザ]/library/WebServer/Documentsにおいたhtmlファイルが公開されるんだけど、CGIはCgi-Executablesフォルダに置かないといけないので、MTのフォルダからmt-staticフォルダを抜いたもの(このフォルダを以下MTとする)は/library/WebServer/CGI-executables/に置き、mt-staticフォルダや、新たに作成するblogフォルダ、dbフォルダ(それぞれブログの記事と、データベースの中身が入る、名前は任意)は/library/WebServer/Documents/に置くということ(これをしたくない場合は、森俊之さんのこちらのページなどを参照のこと)。マニュアルではこれらのファイル、フォルダの権限をFTPアプリケーションを使って変更することになっているけど、ローカルに置いたのであれば、terminalで、cdコマンドを使ってWebServerディレクトリに入り、

chmod 755 CGI-executables/mt*.cgi
chmod 777 Documents/blog
chmod 777 Documents/db

とすればOK。この構成にした場合、mt-config.cgi中では、CGIPathがhttp://localhost/cgi-bin/mt/に、StaticWebPathがhttp://localhost/mt-staticに、Berkley DBの設定のDataSourceが../../Documents/dbにしておけばいいはずです。http://localhost/cgi-bin/mt/mt-check.cgiによるチェックがOKで、http://localhost/cgi-bin/mt/mt.cgiで初期化画面が表示されたらOK。

で、いよいよMT4に挑戦。ここからは(たいした意味はないんだけど)Intel MacBook (OS 10.4.10)にインストール。MT4では、データベースとしてBerkley DBは使えないので、まずはMySQLをインストール。これがなかなか大変だった。Berkley DBですんじゃったり、レンタルサーバにあらかじめインストールしてあるmySQLを使えるのがどんなにありがたいことかわかった次第。今回インストールしたのはmySQL 5.0.41のMac OS X 10.4 (x86)版。インストール自体はpkgなのでダブルクリック一発。今すぐPCをサーバとして使おうと思ってるわけではないので、起動時に自動的にmySQLを立ち上げるためのMySQLStartupItem.pkgはインストールせず。かわりにMySQL.prefPaneをインストールしておけば、システム環境設定からMySQLのオン/オフができる。ややこしいのは後処理。MySQL AB社のマニュアルは大部でわかりにくいんだけど、山口氏のこちらのページを参考にさせていただきました。山口氏の記述、ちょっとディレクトリがおかしいようなので、僕の場合は、MySQLのディレクトリに移動(cd /usr/local/mysql/)してから、

sudo chown -R mysql data
./bin/mysqladmin -u root password <ルート用のパスワード>

で何とかクリア。データベースをネット上に置くのであれば他のanonymousのアカウントも処理しなきゃいけないみたいだけど、とりあえずその予定はまだないのでこれで終わったことにして、次はMT4用にデータベースを作成。これはMT3の場合と同じなので、MT3のマニュアルを見て作成。先ほどと同じディレクトリから、

./bin/mysqladmin -uroot -p<ルート用のパスワード> create <データベース名(mtなど)>
./bin mysql -uroot -p<ルート用のパスワード>
grant select,insert,update,delete,create,index,alter on mt.* to <ユーザ名(mtuserなど)>@localhost identified by '<このユーザのパスワード>';

でOK。

これが済んだらデータベースとのインターフェース、ドライバであるところのDBI、DBD::mysqlのインストール。まずはDBI。山口氏の記事では

sudo perl -MCPAN -e 'install DBI'

でインストールしてらっしゃるので、その通りに(あとでエラーが出たさいにDBIもおかしいのかなと疑い、手作業でダウンロードしてmakeも試してみたけど、make testでもほとんどエラーが出なかったのでこの方法でもほぼ問題なくいけるはず)。問題だったのはDBD::mysqlのインストール。cpanではうまくいかないので自分でmake。もしmakeが初めてであれば、まずはOS Xのインストーラ・ディスクか、AppleのDeveloper ConnectionからXcodeをインストール(何をインストールするにも、ことごとくmakeを避けてきた僕も今回初めてインストールしました)。基本的には、あとはDBD::mysql 4.005をダウンロード/解凍し、terminalで解凍先のディレクトリに行って、perl Makefile.pl、make、make test、make installを順にするだけ。最後のmake installは権限がないといわれたら、sudo make installとすればOK。パスワードが必要ならば、あらかじめNetinfo マネージャ(「ユーティリティ」フォルダ内)でルートパスワードを設定しておく。ところが、これでDBD::mysqlをインストールしても、mt-check.cgi上では認識されているものの、実際にmt.cgiを立ち上げるとドライバをロードできないといった趣旨のエラーが出て止まってしまう。で、make testのエラーメッセージとパッケージに添付のINSTALL.htmlと格闘すること数時間、ここにあった

PATH=$PATH:/usr/local/mysql/bin
export PATH

(MySQL本体へのパスを通す)と、

mkdir /tmp/mysql-static
cp /usr/local/mysql/lib/*.a /tmp/mysql-static
perl Makefile.pl --libs="-L/tmp/mysql-static -lmysqlclient"

(こちらはINSTALL.htmlにあったものを若干改変)をしてからmake、make test……と進め、何とか成功。上記で作ったtmp内のディレクトリは、インストール終了後に、

rm -rf /tmp/mysql-static

で消しておく。あとはMT3と同じ手順でMT4本体をインストールし、mt-config.cgiの設定さえちゃんとすれば(これはほとんどMT3の場合と同じ。上記で3について説明したものに加えて、さっきのMySQLのデータベース名、ユーザ名、パスワードなどを正しく書き込めばOK)できあがり。

Mt4xoinagaそんなわけで、なんとかインストールが終わりました。デフォルトのスタイルはこんな感じ。いろいろいじってみます。

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2007.05.20

米沢へ

P1070004先週の週末はお仕事で山形は米沢へ。ところがこの米沢というのがいろいろな意味でめっぽう遠い。東海道、東北、山形新幹線を乗り継いで行くと(ただし乗換は一回)、京都から約4時間半で、片道約20,000円。飛行機は乗ってる時間は1時間前後だが、山形空港からバスで45分、さらに山形新幹線で30分強。こちらはマイナー路線ゆえ使える割引が往復割引しかなく、片道26,050円。結局マイルを使って飛行機で行くことにした。伊丹について自分が乗る便の搭乗ゲートに行ってみると、これ、これですよ(笑)。ボンバルディアだってことは知ってたんですが、なるほど、地面を歩いていくのね。けっこう小さい飛行機には乗ったことあるつもりだったんですが、50人乗りは初めて。辺りを見回してもどう考えても日本人しかいないのにスチュワーデスのお姉さんが「メイ・アイ・ハヴ・ユア・アテンション……」とやるのには笑ってしまったが、テープの解説をバックにお姉さんが酸素マスクのつけ方や救命胴衣の膨らませ方を実演するのはいつになくちゃんと見てしまいました(笑)。

P1070005山形に着くと、さすがは発着数の少ない空港だけあって、ジャストの時間にJR山形駅行きの連絡バスが。飛行機を降りたところで一緒になった京都S華大学のS本学長と、大阪S蹊大学のA山さん(僕は初対面)と一緒に45分ほどバスにゆられる。ところが山形駅に着いてみるとちょうど米沢・東京方面行きの山形新幹線が出たところで、なんと一時間待ち。僕は密かに米沢牛ランチを食べて出席すべき会合に、というつもりだったのだが、これではそんな余裕もない。ということで、S本、A山両氏と観光案内所で教えてもらった佐藤家さんなるおそば屋さんに。目当ては名物の芋子煮蕎麦だったんだけど、おそばは蕎麦が切れたんで時間がかかります(って今から打つのか!?)といわれ、山形ラーメンに変更。それが写真のラーメンなんだけど、なかなかおいしかったです。鶏がら+魚だしという感じだと思うんだけど、ほのかな甘みがとてもよかったです。その後ホテルにチェックインしてから会合に参加。夜はそのまま懇親会→二次会。翌日大先生の前座を務めないといけないので、今回の山形行きはヒヤヒヤものだったのだけど、初めてお会いする大先生はとても優しい方で、内心ホッとする。しかし一年ぶりに会うM井前会長には、manavicはねぇ、ほんとはアブナイやつなんだよ、といわれ、一年に一度しか会わない方になぜ見破られているのか大変訝しく思った。後輩のM本とこれまた一年ぶりにお会いしたK光さん(たまたまホテルが一緒)と帰り、部屋で一杯。その後は翌朝のプレゼンの準備。朝までつきあってくれたM本、どうもありがとう。

P1070009朝のプレゼンは、大先生の前座だからと柄にもなく原稿など書いたのが失敗だった。M本にも、いつものmanavicさんからすると50点の出来ですねと酷評された。たしかにそのとおりだと思う。しかし未だ見ぬK塚大先生を仮想敵(失礼、先生の名誉のために付記しておくと、前夜の懇親会でお会い初めてお会いしたK塚先生はとても紳士的な方でした)に見立てての二週間がよほど辛かったのか、とりあえず終わったという開放感は大きく、昼はS本学長、松本と米沢ラーメンを食べに。会合の場所がちょっとはずれたところにあるため、この日の昼のランチは諦めていたのだが、S本先生がタクシー代はボクが出すからラーメン行こうよと誘ってくださったのだ。そんなわけで、前日の二次会の居酒屋で地元の学生さんからS本先生が聞き出したというお店に、往復3000円強のラーメンの旅。前日の山形ラーメンに似ているが、麺も微妙に違うし、スープに甘みがない点なんかは色が似ている分大きな落差を感じさせる。もっとも、これが山形/米沢ラーメンの違いなのか、それともたまたま入った店の違いなのかはよくわからない。わりとゆるい感じでちりちりっとした麺は、こういうスタイルなのかなとも思うが、後味に化学調味料の味が強く残るのは残念。会場に戻ると発表の司会をやっていただいたM井氏からちょっといい知らせ。

P1070015P1070014帰りは、つばさ、東北本線、仙台空谷アクセス線と乗り継ぎ、仙台からJEX2210便。マイルは割り当て席数が少ないから山形発の便はとれなかったのだ。
P1070024機上で夜を迎え、大阪に着くころには夜景がきれい。慌ただしかったのが何より残念だったけど、米沢はなかなかいいところでした。こぢんまりとした街並みもいいし、何より人が温かい。今度行くときはのんびり街を歩いたり、もっと地のものをいただいたり(結局それかよ)、温泉につかったりしたいものです。

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2007.04.15

夜桜

P1060643先週の週末、叔母が住む富山を両親と訪ねた。目的は花見。それはなかなか立派な桜を見ることができたのだが、そういえば京都では年中行事の花見をまだしていなかったなと急に思い立ち(今年は諸事情であきらめていたのである)、花見弁当を作ってみた。慣れないものだから要領を得ない取りあわせ。花見だから彩りのきれいなばら寿司、などと思いつつも、やっぱり旬のものだから筍を、とも思い、結局ばら寿司と筍のおこわと両方、だとか、毎年花見は桜の下で豚しゃぶが恒例なので、角煮と牛蒡巻きが入っていたり、とよくわからない花見弁当になった。

P1060649行った先は近所の公園。隣の小学校の桜はもうだいぶ葉が出ていたのだけど、ここだけはまだかろうじて満開。案外寒くてもっていったビールも一本飲んだだけでギヴアップして帰ってきてしまったのだけど(弁当なんて作るのにかかった時間の1/10ぐらいで平らげたような:笑)、なかなか楽しかったです。

しかしこの日、弁当を作っている間に、いつも持ち歩いていたノートPCのハードディスクがクラッシュ。去年異音がして一度クラッシュしたHDを騙しだまし使っていたので、バックアップをとっていないというのはまさに不徳の致すところ。そんなわけで、富山の桜はお見せできないかも、です。

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2006.10.09

秋晴れの日曜日

P1040692今年もやってきました、年に一度のアスリートの祭典、醒泉学区民運動会が。去年も参加したあの例の運動会。去年の僕は大縄とび他に出場したのだが、引っかかりまくっていたのが担当者さんの記憶に残っていたようで、今年は大縄とびはなんと「補欠」(笑)。代わりにムカデ競争、玉入れ、一発逆転ボールリレーに出走。家人は去年に引き続き体重を買われ「綱引き」その他に出場。結果今年は我が町内は、玉入れ=ベスト8、綱引き=優勝、さらには去年三連覇を逸した混合リレーでも一年ぶりの雪辱を果たし、総合二位。なかなかの成績でした。今年もお昼ごはんはきつねうどん。よりもとっても葱が多くてちょっとだけ嬉しい。今年は夜はお呼ばれがあったので、打ち上げはパス。しっかしえらい筋肉痛です。

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2006.10.04

(旧)朽木村へ

P1040293二週間ほど前、山水人[やまうと]というイヴェントを観るために旧朽木村へ出かけた。前日は原稿の締切(のはずがずれ込んで当日まで仕事をしていた)、翌日は出した原稿を巡って会議、おまけに会場は自力ではたどり着けそうにない山の中、という逆境の中、運よく夕方から夜中までこのイヴェントに参加することができた。

P1040294会場にはいると写真のような感じでテントが並んでいる。僕たちは日帰りの客だが、みんなこうして泊まりがけで(それも一週間!)このイヴェントに参加しているのである。すれ違うのは、ネオ・ヒッピー風のお兄さん、お姉さんばかり。場違いな気持ちを感じながらも、あちらこちらうろうろして夜を待った。薄暗くなったころからステージが始まる。暗くなるととても夜空がきれいだ。きれいな空気を吸って、きれいな星空を眺めていると、「彼ら」の思想に同化するまではほんの一歩なのだと痛感する。僕たちの友人がトリを務め、この日は終了。

P1040622その後は会場内をうろうろしながらごはん。めいめいが自分の好きなカレーを選んで買ってきて、大試食大会。一つめは僕が選んだもの。けっこうスパイシーだが今ひとつパンチが足りず、わりとふつうな感じ。プラスチックの容器に盛ってくれ、プラスチックのスプーンもつけてくれるのだが、食べ終わったらこれをちゃんと返さなくてはいけない。とってもエコなイヴェントなのである。
P1040624次は家人が見つけてきたカレー。チキンカレーなのだがこれがなかなか旨い。酸っぱいキュウリのサラダが添えられているのがとてもいい。カレーを食べてはこれをぽりぽり。絶妙の組み合わせである。
P1040625最後は、インドネシアものを見ると血が騒ぐ家人の父君が見つけてきたナシゴレンとカレー。カレーもおいしいが、半熟のぷりぷりの黄身がのったナシゴレンが最高。おいしく更けていく朽木の夜でした。

P1040621最後にもう一つ、「出かけた先でついつい犬と仲よくなっちゃう俺ってどうよ」シリーズ第四弾。今回のお相手はこの子なんだけど、こいつ何がおもしろいって家人と同じ名前。何せ主催者に一人の飼い犬だから、会場のスタッフたちはみんな彼のことを知っている。それもあちこちでいたずらをしてまわるので、「もう!、ばか××!」などとののしられて、僕的にはとても楽しかった(笑)。ほんとうはとても好奇心旺盛なかわいいやつです。

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2006.08.28

家人の入院

P1040076一部ではすでにご心配頂いているのだが、先々週の日曜日から家人が扁桃腺炎で入院している。当初は本人も周囲も、なんだ扁桃腺か、ぐらいに思っていたのだが、これがなかなか厄介な病気で、40℃近い熱が何日も続く。ようやく峠を越し、退院日も明日29日と決まったのでここで報告させて頂いている次第。ご心配頂いた皆さん、本当にありがとうございました。
 半年ほど前にインフルエンザで家人が寝込んだときは、嬉しがって病人食を作ったりもしたが、今回は病院の食事があるし、そもそも扁桃腺が腫れあがっているので堅いものは痛くて喉を通らないのである。病院では毎食お粥と聞いていたので、ごはんの供を持参。一番左は家人が自分で作ったちりめん山椒である。

P1040102あとは自家製ジュース。グレープフルーツ、ぶどう、桃をフードプロセッサにかけてみたのだが、なかなか難しい。グレープフルーツは僕にとってはちょうどいい感じに仕上がったのだが、喉を患っている家人にはやはり滲みるようだし、桃は買ってきたものがぜんぜん熟しておらず△。ぶどうは、ワインの醸造にも使われるベリーA種なのだが、種なしと書いてあるのに種がある。しょうがないので、ちょっとだけフードプロセッサーで回して手作業で圧搾。ワイン作りって大変なんだなと実感した次第。

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2006.08.04

愛され松子の小さな世界

P1030805旅行に出かけるちょっと前、映画『嫌われ松子の一生』を見に行った。紋切り型を上手に利用して造型された登場人物たちはどの一人をとっても薄っぺらく、それをあからさまにやっているから見ていてとてもコミカルだ。本来悲劇であるはずの物語が悲喜劇として描かれているように感じられるのは、歌や踊りのせいももちろんあるが、この紋切り型の利用によるところ大ではないかと僕は思う。しかし僕が松子の世界を小さな世界だというのはこの意味においてではない。松子の世界(作品『松子』の世界ではなくキャラクター松子の世界である)が小世界に思えてくるのは、その世界にはたった二つの人種しか存在していないからである。一つは愛されて育ったがゆえに愛されていることに気がつかない人間であり、もう一つは愛されたことがないゆえに人を愛せない人間である。主要な登場人物の中で唯一の例外はおそらく一人しかいない筈である。その意味において松子の世界は、(けっして悪い意味でなく──小説や映画はすべてそうなのだから)現実を極端に矮小化した世界なのである。そしてこの矮小化は、先に触れた紋切り型の使用とは、同じ方向性の動きに見えながら、じつは正反対の作用をもっている。紋切り型は悲劇にリアリティーをわれわれ観客のために希釈してくれるのに対して、この矮小化はけっしてそのような効果をもたない。松子の小さな世界は、ステレオタイプなとっても小さい世界なのに、とても重たいアクチュアリティーをもってわれわれに迫ってくるのである。ほんとうであれば斜に構えた現実のカリカチュアになるはずの世界像が、われわれにこんな大きいアピールをもつのはどうしてなのか。

P1030723そんなことを考えているうちに旅行が終わり京都に戻った。帰京の翌日、僕は35歳になった。去年も書いたけれど、誕生日の過ごし方は毎年同じ。K御大のお店で中国料理を頂き、I師匠の店でお酒を頂く。それにつきあってくれる人がたくさんいる。こんな嬉しいこと、僕には他に絶対ないです。ほんとうに感謝しています。

P1030727今年もケーキを頂いた。ルール違反なのだけれどI師匠のお店で失礼。モザイクなしでブログにのせられるようにと(真偽のほどは不明)、名前はmanavic(笑)。そういえば去年は直前にここで書いた記事にちなんで「Augustus 様」と書いたケーキを頂いたのでした。後ろに醤油とぽん酢がおいてあるけども、それで食べたわけではないのでご心配なく(笑)。

P1030774I師匠の店の閉店時間をずいぶんすぎたころ、あいかわらず忙しいIがゼナをもって顔を見せてくれた。それからシャンパンで乾杯。I師匠に頂いたシャンパーニュはAndré Clouet。I師匠は、ほんまは木箱のやつがあるはずやねんけどなと仰っていたが、この藁の包みがとても嬉しい。ここで今までどれだけシャンパンを頂いただろうか、自分の家のフルート・グラスよりも、ここのフルートのほうが手にも唇にもよくなじんでしまっている。

毎年みんなに誕生日を祝ってもらう僕は、孤独を恐れる松子とじつは同じ種類の人間なのかもしれない。松子の小さな世界がアクチュアリティーをもつのは、僕自身の中に身につまされる部分があったからであり、僕だけでなくそれが笑えるカリカチュアでないような時代にわれわれが生きているせいだと思う。でも松子はいけない。今年、K御大に、ええのう、みんなに祝ってもろて、といわれた。ええのうという言葉にもちろん羨む気持ちなど込められてはいない。僕を愛してくれる人がいて、それを見守ってくれる人がいるということである。これまでどれだけ愛してくれた人に不義理をしてきたことか。やっぱり松子じゃいけない、愛してもらうということの意味を忘れてはいけない。気がつかないなんてほんとうにダメだ。愛する人のために生きるだけではなくて(それはあたりまえだ)、愛してくれる人たちのためにがんばろう。みんなほんとうにありがとうね。

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2006.08.01

京都へ

P1030691P1030689十七食目は尾道ラーメン。前日の晩出かけた季らくさんで教えていただいた「みやち」というお店。けっしてラーメンが好きではなかった季らくのお母さんが、ここのラーメンだけは好き、というお店。ラーメン自体はごらんのとおりシンプルな澄んだスープのラーメン。たぶん鶏ガラ+魚介系のだし。魚介の風味はいかにもおのラーだが、平打ち麺ではなかったり、背脂も入ってなかったりと、いわゆるおのラーのスタンダードとは違う部分も。いずれにせよ優しい味で、二日酔いの体にスープが心地よくしみこんでいくようだった。

P1030693その後尾道市内をぶらぶらして駅へ。鈍行でのんびり帰ろうかとか、倉敷に寄ろうか、高松に寄って讃岐うどんでも食べようかなどといろいろ話していたのだが、駅に着いてみると隣の糸崎駅で架線が切れたため山陽本線は上下線とも止まっているというではないか。ならばしょうがないということで、タクシーで新尾道駅にまわり新幹線で帰ることに。新幹線に乗ってしまうと、こだま、のぞみと乗り継いで2時間足らず。あっという間に日常に連れもどされてしまいましたとさ(笑)。

P1030702P1030700京都駅で新幹線のテールランプを見送り、長いようで短かった今回の旅行もほんとうに終了。なはに始まり期せずして500系のぞみで終わることになった今回の旅行の移動距離は、ぜんぶで2133.5km。ちょっと移動が多すぎたような気もするけど、たくさんの街をまわり、たくさんのおいしいものに出会い、たくさんの面白い人たちにめぐりあい、充実した旅行でした。次回の旅行はみなさんとぜひご一緒に! 夏はまだ始まったところですから(笑)。

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2006.07.31

萩から宇部へ

P1030488一昨日の話。旅行開始から通算十食目は雁島別荘の朝ごはん。朝起きてみると、前日の夜漁に出ていた烏賊釣り船が宿の真ん前に着けられていたが、朝ごはんから烏賊のお造りがついていたりでとっても豪華。真ん中奥の焼き魚は真魚鰹。ちょっとパサッとしているのは残念だけど、とてもおいしくてごはんが進む。温泉卵も◎。

P1030549Anim_sushi_thumbさて、十一食目は萩のお寿司屋さん、豊月にて。せっかくだからと奮発して特上にぎり。これが旨い! ぜんぶ美味しいのだがしいてあげるとするならば、とろ、海老、雲丹、鮑。なかでも鮑は感動もの。僕は鮑は火を通したものの方が旨いとずっと思ってきたけど、いやいや美味しい鮑を知らなかっただけなのだと思い知らされた。これがお吸い物まで付いて3,200円というほんとに夢のような話。みなさんの唾液腺の活性化を狙って、またもやGIFアニメにしてみました(笑)。

P1030553P1030552萩からはバスで津和野に移動。津和野からはSLやまぐち号で新山口(小郡がいつの間にかこんな名前になっていた)まで二時間弱のタイム・トリップ。やまぐち号といえばC-57の1号機というのがお約束だが、この日は夏休みにつき、C-57の1号機とC-56が重連で6両編成の客車を牽く。旅行が始まってから日程を変更したときにまだ切符がとれたので、もしかして誰も乗らないの?、などと考えたが、乗ってみると大入満員。家族連れからマニアまで、いろんな人が乗ってはりました。

P1030592この日は宇部の知人宅にお邪魔。ごはんもすっかりご馳走になりました。写真に写っているよりももっともっとたくさんご馳走になったのだが、僕が好きだったのが写真左端の豚の冷しゃぶ。お肉がとっても分厚いのだ。ご家族の中にはもうちょっと薄い方がいいとの声もあったが、僕は生姜焼き用ぐらいはあるかなというこの厚さがとても嬉しかった。手前はお刺身。赤い方がイサキなのだが、関西ではこんな美味しいイサキにはなかなか出会えないと思う。その上に写っているししとうに鯛の子を詰めたもの(推定)もとっても美味しい。ごちそうさまでした!

P1030594家族旅行といえば犬と仲良くなるのがお約束になりつつある(?)が、今回は宇部でチャコと相撲を取りました(笑)。

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2006.07.29

萩へ

P1030336日が変わって昨日の話。まずはホテルの朝食=バイキングで腹ごしらえ。これが通算七食目。ホテルのバイキングとはいっても基本は温泉宿。和食が中心。定番の鮭の塩焼きがなくてかわりにさばの煮つけがあったりとか、やたらとお惣菜系が多かったりする(それも味が濃い!)のは、やっぱり九州という土地柄のせいなのかなあ。 僕は茄子、ほうれん草のおひたし、ソーセージと、あとはお漬け物。写真には写ってないけど、二膳目のごはんは納豆で。確実に小泉武夫さんに影響されてます(笑)。
Bozu その後少しだけ別府観光、というかいわゆる「地獄巡り」。しかしこの「地獄」、すっかり観光資源化されているばかりでなく、他所さんがあれであたったならうちはこれで、みたいな感じで新しい「地獄」を人工的に作ったりもしているのだとか。おまけに「地獄組合」なる団体まであるのだそうだ。昨日見てきたのは、天然坊主地獄(天然でない坊主地獄が別にあるのだそうだ)、海地獄(硫酸鉄のせいで真っ青)、血の池地獄(酸化鉄=さびのせいで底の泥が真っ赤)の三つ。個人的には血の池地獄が好き(?)だったのだけど、坊主地獄が可愛かったのでGIFアニメにしてみました(笑)。

P1030376P1030371P1030370P1030366それから、ソニック(白ヴァージョン)、新幹線(久々の100系、4両編成はさみしいがそれでも懐かしい!)、山陽本線、美祢線、山陰本線と乗り継ぎ、萩まで5時間弱の旅。一番右の写真は美祢線のワンマンカー。みんなで乗り心地がバスみたいなどと話しをしたのだが、昔はこのタイプの車両はレールバスって呼ばれてたっけ。
P1030372 その車内で八食目。前の晩別府で買っておいたとり天弁当。今回初めて知ったのだけれど、「とり天」は大分名物なのだそうだ。鶏肉を卵と小麦粉のの衣で揚げたもの。これがなかなかおいしい。たれにはいろいろあるらしいけど、この弁当は醤油。他のたれを試したわけではないが、醤油はとりあえず◎。しかしとり天6個にこのごはんの量、なかなかのヴォリュームです。

P1030410萩でお世話になったのは、萩八景 雁島別荘という旅館。写真は部屋の二階の洋室から一階(といっても建物自体の5階にあたる)とそのバルコニーを見下ろしたところ。松本川とその河口を臨む素敵なお部屋。大きな部屋でみんなでわいわいというのも家族旅行の楽しみ。

P1030447P1030423P1030422P1030419
P1030459P1030455P1030454P1030452
 九食目の晩ごはんは旅館で。料理もとてもすばらしい。どれもおいしかったのだが、これは!、というものは、山芋の入った養老豆腐(ふかひれがのっている、上段左端の写真の右下に少しだけ写っている器)、鮑の天ぷら、それから虎魚の薄造り。とくに虎魚は、10cmほどの切った青葱や紅葉おろしが添えられているところをみると、今旬ではない河豚にかわって、ということなのだろう。三種とまではいかないまでも皮なども添えられており、ぽん酢も肝を溶いたものでおお、おおおおおという感じ(笑)。ほんとに今回の旅行は、毎日海の幸に囲まれて、でとても幸せ。
P1030438 そして、部屋から見える松本川の河口のはるか彼方、日本海に沈む夕陽もとてもきれい。この日は海面近くに雲がかかっていたのだが、とてもいい感じ。

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2006.06.09

妹の出産

P1020379去年の夏に結婚した妹が、先週一人目(結婚が去年なのだからあたりまえか)の子供を産んだ。もちろん心からおめでとうと思っているのだが、兄の内心はけっこう複雑である。妹が母親になったということ、妹の夫であり僕と同い年のN蔵が父親になったということ、そして(月並みな言い方ではあるけど)自分が伯父になったということ、考えさせられる要素はたくさんある。産まれたその日に病室を訪ねると、そこで妹は何とも頼りなげだったが、妹の無事な姿を見て僕は大きく安堵した。そして元気に泣き声をあげる子供に出会いとても嬉しかった。間違いなくいえるのはそれぐらいだ。産まれた日から四日のうちに三度妹の病院を訪ねたが、放っておくと、いやあ、母子ともに健康で何よりだ、と無意味な科白を繰りかえしてしまいそうで恥ずかしかった。

P1020445嬉しいがどうしていいかわからない兄は、赤飯を炊いてみた。また食べ物かよと笑われそうだが、今回のめだたい知らせをリアルに感じる術がほかには見つからなかったのだ。もちろん赤飯を炊くなんて初めてのことである。手許の本には小豆は固めにと書いてあるが、ある点を過ぎるとさっと火が通るようで、少し茹ですぎてしまった。蒸し加減も、上の方が火が通っていたのを見てそろそろかと思ったら、下の方がかえって餅米の芯が残っていたりでなかなか難しい。結果、ひっくりかえして蒸しなおしたような形になってしまい、要らぬ粘り気が出て反省。しかし自分で赤飯を炊いてみるとわかるが、市販の赤飯には驚くほどしっかりと味つけがなされている。おーこわ、と思った先週末だった。

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2006.06.07

ブログのこと

Picture3じつは昨日はこのブログの満1歳の誕生日だった。いつも読んでくださるみなさんのおかげでここまで来れたと感謝しています。ただ、これはあくまでも任意の選択で、僕の場合は読んでくれる人がいなかったら途中でとっくに止めていただろう、という意味で、ここまで書き続けたのは、はい、読んでくれているあなたのおかげです、つまり、あなたが読んでくれてなかったら、私、とっくに止めてました、という意味での「感謝」である。ちょうど一ヶ月ぐらい前に、このブログのホストでもあるニフティから、あなたがニフティに加入されて丸14年です、という自動発信のメイルを受けとった。その頃から、インターネット以前のいわゆる「パソ通」を初めて14年にもなるのかと、懐古的な気持ちになっていた。ちょうどその頃ある会の席上、ブログって垂れ流しだよね、という話が出て、その見解に激しく同意したこともあった。そんなわけで、ここ一ヶ月前後の間にネット、ブログについて考えたことを、この機会に書いてみようと思う。

何から書いていいのかわからないのだが、まずはこの14年ぐらいの、つまり僕が知っている期間でのネット社会の変化について書いてみよう。ご存じのとおり、「ネット」の敷居はこの何年かで驚くほど低くなった。よく、「おじさんまでがネットを見る時代」みたいな言い方がされるが、この言い方は二重の意味で間違いである。まず、おじさんがネットをするようになったのではなく、おじさんでもネットを見れるようなコンピュータができたのだ、ということ。そして、この10年前後の驚くべき変化は、おじさんがネットに参入したことではなく、若者がネット社会に踏み込んできたことである、という点。前者はどうでもいいとしても、「ネットで物言う人間」という観点から考えると、後者の変化は見すごしがたい。ネットを見るのとネットで物を言うのはぜんぜん違うことである。パソ通時代から、ネットで物言うおじさんは多くいらっしゃったが、その数はさして増えてはいないように思われる。パソ通時代から、ネットおじさんたちはネットを根城に論戦を張っていたし、インターネットが普及すると彼らはすぐさま自分のホームページを立ち上げた。彼らのパソ通での微に入り細に入る議論や、インターネット黎明期の不細工なホームページを思いだすとき痛切に感じるのは、彼らの──その対象は自分の趣味であれネットそれ自体であれ──情熱である。しかし「ネット」の敷居が低くなった今、われわれブロガーは、ほとんどのブログは垂れ流しである、という見解に反論する術をもっているだろうか。

てなことは、じつは僕が一年前にこのブログを始めるときからわかっていたことである。正直にいうけど、ブログを始めるとき、僕は、ああ、俺もこうして垂れ流しをするのだな、と思った。それでも始めたのはもちろん書きたいことがあったからなのだが、初心者ブロガーとしての最低限のモラルとして、次のことだけは守ろうと思った。1) 食べ物でブログを書くのだから、極力それ以外のことは書かないことにする。食べたものの羅列もダメ、書きたいものがあるときだけ書こう。2) 店のことを書くなら美味しかった店のことだけを書け、美味しくなかった店のことは忘れよう。3) 1)とも関係するけど、私生活のどうやこうやの愚痴は厳禁、楽しい話だけを書け。まあ、これがどれだけ守れたかは自信がないし、これを守れば面白いブログが書けるわけでもない。それでもここまで書き続けたのは、食べ物にかんしてはまだ言えることがあるはずだという意識だと思う。

僕は仕事柄、つねに食べ物をそれをめぐる言葉とセットで考えてきた。その意味では、このブログを書き続けるという作業は、大げさにいえば食べ物とコトバとの境界線をなぞるような作業だったのかもしれない。食べ物をめぐる言説は食べ物それ自体ほどではないにせよ、いつでも魅力的である。それでもなお、食べ物が語り尽くされたとは到底思えない。ふと食べ物のこと──自分の好き嫌いであれ、昨日食べた美味しかったもののことであれ──を考えるとき、何か大事なもの、大事な何かが忘れられているような気持ちにとらわれるのである。以前とある人に、「おいしいものへの長い道のり」というタイトルでブログを書いていると話したとき、「長い道のりなん?」と尋ねられた。その意図は、おいしいもんってふつうにいっぱいあるんちゃうん?、ということだったのだと思う。それには僕も100%同意せざるを得ない。自分が知らないだけど、おいしいものは身のまわりにあふれているのである。しかし「短い道のり」じゃブログは続かないし(笑)、「おいしいもの」というのは、それを食べたら目的地に着いたことになるのではなく、そこから長い道のりが始まるような種類のものである。おいしいものを口にした瞬間から新しい謎が始まる。これはすべての人にとってそうではないかもしれないようなことだけれど、僕にとってはまさにそうなのだ。僕はそんな人間だから、たぶんもうしばらくこのブログを続けるだろう。そういうわけだから、みなさん、お時間があればもう少しおつきあい頂けたら、と思うのです。

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2006.06.02

Pの記念日

P1020249P1020246先週のうちにはいつものバー、Pの記念日も。たまたま夜は空いていたので早く行くつもりが、たまった仕事が終わらず結局遅めの時間から。とはいえ続々人が詰めかけ、ケーキも二つ。生クリームを楽しむ、チョコを味わう、とまったく正反対のテイストのケーキでなかなか。甘いものは苦手な僕もどちらもいただき満足。

P1020254僕のお土産はこれ。Château Calon-Ségur: Saint-Estèphe 1985。たまたま開店年のワインが見つかったので。僕の記憶の中にカロンの85よりは何だか頼りない気がするが、さすがにそれなりには。うーん、以前に飲んだのって95だったのかなあ。何はともあれおめでとうございました。

さて、恒例特典映像、「ロウソクに火がつき思わず童心に返るI師匠」はこちら

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2006.05.07

結婚式

P1010919そんなわけで、一昨日は友人の結婚式に彦根まで出かけた。天気もよく、素敵な式でした。教会の表に咲いていた花水木がきれいでした。

式のあと親しい五人+キッズ1名で彦根の街をぶらぶら。彦根の街は真ん中(?)あたりまでしかいったことがなかったのだが、お城の前の通り(キャッスルロードというのだそうだ)が観光客で賑わっていたのにびっくり。一行の一人が、うちの庭でとれるような太い筍を売っているお店があったからそれをみんなに見せたいという。見ればそれはたいそう立派な筍で、あんたんちの庭にはこんなん生えてるんかいなという話から、翌日掘りたてをもってきてもらって筍宴会を、という話に。何かと忙しくみんなでゆっくり会えることもないから、せっかくのGW、みんなでゆっくりできたらとは思っていたのだが、思いがけない美味しそうな展開(笑)

P1010920P1010921花といえば、家に戻るとかすみ草が咲いていた。5月だなあ、としみじみ。もう一枚の写真はタイム。今年もいい香りの葉っぱをよろしくねと願いつつシャッターを。

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2006.05.01

丹波へ

GWが始まった。だからというわけではないのだが、丹波へ出かけた。丹波は桧山に家人の実家があるのだ。実家といっても住んでいらっしゃるのは家人のおじいちゃんとおばあちゃん。去年の年末、餅つきにお邪魔して以来である。

P1010844僕たちが行くと、おばあちゃんはいつも、「まあ、田舎のなぁんもないとこによぅ来てくださって」、「まあ、田舎の年寄りの作るもんやで若い人の口には合わんかもしれんけど」とおっしゃるのだが、僕がここに来るときに、おいしい空気、のんびりした時間と同じぐらい楽しみにしているのは、おじいちゃんやおばあちゃんが作ってくださるごはん。今回はその日に電話して急にお邪魔したのだが(ごめんなさい!)、園部の駅まで迎えに来て頂き、そこから9号線を北へ30分、まだ咲き誇る山桜を眺めながら桧山に着くと、何とおばあちゃんの太巻きが僕らを待っていた! これがたまらなく美味しいのである。素朴な美味しさ、などといって一言で片づけられるものではない。見てのとおり、本当に具だくさん。なるほど味つけは薄く「素朴」な感じかもしれないが、とんでもなく贅沢な太巻きである。この日は家で太巻きを巻いたかと思ったら出かけた先でも太巻きを頂いた、ということで、二種類の太巻きをごちそうになった。他所で頂いたという太巻きは、何でも近所でも太巻き上手で有名な奥さんが巻かれたもの、ということなのだが(写真では奥の方)、何度も頂いているおばあちゃんの太巻きの方が断然おいしい。晩ごはんを控えているというのに、こちらばかりをたてつづけにつまませて頂く。

P1010849晩ごはんは、持参したお肉ですき焼き。持参したお肉で、といっても、野菜はおじいちゃんが畑で作られたもの。おじいちゃんのところで作ったものでなくとも、季節によっては地の椎茸などもあり、野菜が美味しい。もっといえば鶏も産地なので(鶏インフルエンザでは大変なことになった)、鶏卵もうまい。

P1010854ここにお邪魔したらぜったい食べて帰りたいのが、おじいちゃんが作ってくださるお味噌汁。味噌汁といっても味噌はほんの少しだけで、ちょっと味噌味のする野菜のお吸い物、という感じ。今日のお味噌汁には、豆腐、南瓜、白葱、舞茸、昆布、若布が。ときによっては、生姜や大蒜が入っていることもあるのだが、これまたなかなか。味噌汁にニンニク、といえば、えっ、といわれるが、これがなかなかいけるのだ。ごはんは地のお米に少しだけ麦を混ぜて炊かれたもの。ちょっと柔らかめのお米が、控えめな味の野菜のお味噌汁にぴったりなのである。写真左上のオニオンスライスも定番。鰹節をたっぷりとのせ醤油をたらして頂く。最近うちは納豆にこっとるんや、ということで、納豆も頂いた。以前には、大粒の黒豆納豆を頂いたことがあり、さすがは丹波と納得したのだが、今回は小さめの粒のもの。「凝って」おられるだけあり美味。美味しかったのは豆が美味しかったのか、おじいちゃん、おばあちゃんが「百回混ぜな」と代わる代わる混ぜてくださったせいか(笑)。

P1010857そしてお土産も頂いた。庭の山椒の木からいい香りのする木の芽と花山椒を。今晩はこれで鍋でもしようかと。

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2006.03.27

_| ̄|○

今日は昼ぐらいから外に出た。用事は予定どおり夕方には終わったので、久しぶりに藤井大丸のTAVELTに行った。日本に帰ってきてからはじつは初めて。あれこれ買い物をして外に出る。

次の行ったのは電気店。お気づきの方もいらっしゃるかもしれないが、ロンドンに行ったあたりからこのブログに掲載している写真を撮るカメラが変わった。カメラを買えたのはこれがじつは二回目で、年末あたりにずっと使っていたカメラを落として壊したときが一回目。このときは昔使っていたデジカメを引っぱりだして使った。ロンドンに行くにあたり、もしかしたら資料を自分で撮影するチャンスもあるかもしれないと少しだけいいカメラを買った。カメラは昔から好きなので、ほんとうはだいぶ前から一眼デジカメが欲しいと思っていたのだが、そこまでの余裕はなく、パナソニックのちょっといいレンズのはまったやつを買った。そのカメラのUSBケーブルが昨日なくなったのだ。

P1010487家中どこを探してもないから、今日はそれを買いに電気街に出かけた。一軒目では今きれています、といわれた。二軒目ではどうやらこれかなというものを選び、レジでこれでいいのかと尋ねた。いいかと聞かれても裏の対応性一覧にない機種であればこちらでも返事はしかねる、実機は持ってきたのか、との間の抜けた返事。こちらもわからないので、調べていただけないですかと頼むと、電話をかけてくれる。ところが、ふつう僕の感覚でいくと、こういうときはケーブルのメーカーに電話をするものだと思うのだが、何とパナソニックに電話をかけている。たらい回しにされた上、最後の番号はつながらない。ケーブルのメーカーさんのホームページとか見たらわかりませんかねえ、とやんわりいうと、ここ[パッケージ]に書いてないってことはメーカー側でも確認してないってことなので、パナソニックに聞いてみないと、という返事。そんなことはないだろうと思っていたら、電話を待つ間にケーブルのメーカーのHPも調べてくれた。しかし驚いたことに、ホームページにも「パナソニック、ニコンなど」としか書かれていないのだという。ちょっとおかしな店員さんだが、いやいやながらも電話をかけ続けてくれる(おまけにその間に僕に世間話をしてくれる)彼を見ていると、悪いのは彼ではないという気がしてくるのだった。デジカメのUSBコネクタの形状には少なくとも五つの種類があるようだ。僕がこれまで使ったデジカメは三つとも違うコネクタだったし、昔間違えて買ってしまったケーブルはその三台のデジカメのどれにも対応していないものだった。機能に(そして大きさその他の面でも)何ら差がない規格が乱立しているというのがまずおかしい。もっというと、何の意図があるのか知らないが、パナソニックは途中でコネクタを変えている。そしてこれらの規格にちゃんと名前がついていない(あるいはついていてもそれが実際に使われていない)のもおかしい。そのためか、カメラメーカーの(少なくともパナソニックの)カタログを見ても、コネクタが何であるかは書かれていないのである。仕方がないので、返品可ということにしてもらって、どうやらこれかと思ったものを買って帰った。

帰り道この二年で三回ぐらいいっている(というか、三回ぐらいしかいってない?)ラーメン屋に寄った。塩ラーメンで有名な店である。初めて行ったときは一口目で感動したが、途中からだんだんと塩辛くなり最後までスープを飲むのがしんどかった。二回目は、一回目よりもバランスがよく最後まで美味しくいただくことができた。今回はまったく美味しかったのだが、如何せん、店を出たあたりから化学調味料の後味が口中にこみあげてきた。古い親友が白い粉に手を出した、という気持ちだ。じつは昔からそうだったのかもしれないが、それでもじつはおまえと会う前からやっていたんだと告白されるような悲しさがある。店主が何を思われたのかはわからないが、ちょっと残念。

しかし何といっても一番がっくり来たのは、家に帰ってみると、座布団の下からなくなったはずのデジカメのケーブルが出てきたこと。あーあ_| ̄|○

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2006.03.17

そして日本へ

P1010207P1010205最終日の話の前にまずトリヴィアから。日本にいると硬貨のデザインは一種類につき一通りというのがあたりまえ。もちろん今でも稲穂が描かれた五円玉や「ギザ十」にお目にかかることもあるし、五百円玉も偽造対策が施される前は今とは違うデザインだった。しかしイギリスでは硬貨のデザインはもっとしょっちゅう変わるらしい。左の写真は1ポンド硬貨だが、女王陛下も少なくとも3ヴァージョン(どれも同一人物です:笑)、裏側のデザインも少なくとも4ヴァージョン……と思っていたらもっとあった。側面に刻まれている文言もそれぞれ違う。右の写真は2ポンド硬貨だが、どれも同じ面を上にして積み重ねた図。よく見てもらうとわかるのだが、一枚だけ側面の文面が逆さまになっているものがある。これに初めて気がついたときは何となく気持ち悪かった。ちなみに側面に刻まれているのは、「Standing on the Shoulders of Giants」。いい言葉だ。

P1010261もう一つトリヴィア、というかお役立ち情報。海外の旅行先で日本から持っていった電化製品を使おうと思ったら、変圧器やプラグの変換アダプターは必須、と思いこんではいないだろうか。僕はそう思いこんでいた。今回も出発の前日に仕事に出た家人に変圧器を買ってきてもらった(そもそも人にあげたつもりになっている変圧器が自分のところに帰ってきていることを忘れていたのが問題なのだが)。今回持参したコンセントからの電源が必要な電化製品は、ノートPC、デジカメ、携帯電話。ところが、である。これらの定格入力電圧はいずれも100-240V。つまり、プラグの変換さえできれば変圧器は必要ないわけである。これに気がつく前はPCをつなぎっぱなしにしていると変圧器の温度ヒューズが作動し(PCの消費電力が変圧器の定格容量を超えているのだ)、その度に窓際で変圧器を冷やしたものだったが、そもそもそんな必要はなかったのだ。おまけにNTTドコモからレンタルした海外用携帯(僕は海外用の携帯を一つもっているのだが、あまりに安いので今回初めて借りてみた)にはご丁寧にプラグの変換キットまでついていた。変換キットの値段だけでも十日間ぐらい海外用の端末が借りれるのだから皮肉なものである。海外にお出かけの方はご参考に。どうしても変圧器が必要な方はご連絡を。在庫2、です(笑)

P1010263閑話休題。最終日の話。二日酔いではあるがまずは荷物のパッキングである。今回はあまり部屋を散らかさないようにしていたからほとんど問題はなかったのだが、困ったのがワインの瓶。ホテルだからあたりまえだが、基本的にはゴミ箱に入れて置いたものしかごみと認識されないから、なぜか全部残っている。しめて10本。写真の手前に写っているのは「ワイングラス」として使っていたJALの機内用のカップだが、僕が後生大事にずっと使っているのを見かねたのか、滞在の最後のころには掃除のおばちゃんが洗って拭いてテーブルの上にきちんと置いておいてくれるようになった。この「グラス」で7lもワインを飲んだかと思うと感慨深い(笑)。

P1010292P1010286その後チェックアウトをすませ、荷物だけはホテルに預けタワー・ブリッジに。写真ではわかりにくいかもしれないが、タワー・ブリッジはとても大きい橋。渡ってみるとこんなものをよくもまあ河の上に建てようと思ったなものだとつくづく思う。タワー・ブリッジ、それに隣接するロンドン塔は子供の時に行って以来だったのだが、今回その通り向かいに右の写真の建物を見つけた。第一次世界大戦中に海で命を落とした海の男たちへのモニュメントである。銘文がいい。「To the glory of God and to the honour of twelve thousand of the merchant navy and fishing fleets who have no grave but the sea.」

P1010295その後ホテルに荷物を取りに戻り、空港へ。この土日は工事のためラッセル・スクウェアとヒースローを一本で結ぶ地下鉄ピカデリー・ラインは運休。代替輸送ということで、ふだんは£15のヒースロー・エクスプレスに地下鉄の運賃で乗せてくれるらしい。そんなわけでパディントンからヒースロー・エクスプレスに乗る。前日に友人から高いけどなかなかいいですよ、と聞いていたのだがなかなか乗り心地もよい。ふだんは一時間の道のりも15分。空港で少しだけ買い物をし飛行機に。機内に乗り込んでから離陸を待つ間に日がすっかり暮れてしまった。ふたたびレッドアイを飲みながら晩ごはんを待つ。ところがワゴンが来てみると洋食はもうないのだという。がっくり。気を取りなおして和食をいただく。メニューは、牛角煮 御飯添え、ひじきの旨煮、切り干し大根、稲庭うどん、バナナ・キャラメル・ムース。一緒にワインをもらったのだが、洋食を食べれずよっぽど不機嫌な顔でもしていたのか、食後におかわりを勧めてもらった。実のところはといえば、和食しかなかったからと行ってめげるわけでもなく、レクター君よろしくロンドンから持ちこんだパテやらサラミやらソーセージやらを食べながら楽しんでいたので、ワインのオファーは嬉しかった(笑) その後寝つけなかったこともあり、何やかんやいってあの小さいボトルを3本。1/4ボトルでも3本飲めば3/4である(笑)

P1010300眠れないと夜明けが待ち遠しい。帰りの便では12時間の飛行で時差がGMT +9の日本に戻るわけだから、機上の人間の正味の1時間あたり1時間45分の時間が過ぎていることになる。したがって夜が明けるのも早くすくわれる。シベリアも北の方を飛んでいると下は一面真っ白だが、日本に近づくと写真のように河だけが凍っている光景にお目にかかることができる。ここまで来ればあとは朝ごはんである(笑)。

P1010305朝ごはんは、フレッシュ・フルーツ、トマト風味のエッグロール カッセラーハム添え、フルーツ・ヨーグルト、モーニング・ロール。面白かったのは「エッグロール」で、とてもバターがきいているのになぜかくるっと巻いてある。ふつうにオムレツのようにして出せばと思うのだけれど。そうこういっている間にもう関空。

長いようで短かった今回の旅もこれで終了。帰国直後から予定その他がいっぱいで、日々の生活に押し流されるようにしてはや10日以上が経った。この記事を書き始めてからでさえすでに4日。思えば今回の旅は古いものに出会う旅だった。19世紀に建てられた街の真ん中のホテル。コンピュータの端末からリクエストすると自動的に到着する240年前の本。古いものが現代的な都会の中で現代的なものと同居しているという状況には、京都でもすっかりおなじみにはずなのだが、あらためてイギリスにおけるその不思議さを肌で感じた。日本では歴史は商品だ。それが京都の商品価値の大半を占めている。イギリスでは歴史はもっと威厳をもって、ただしひっそりと存在している。それはちょうど現実的な権力を持たない王室の存在と似ている。そしてその歴史を保存するために費やされる莫大な費用を想像するとき、この国はかつて七つの海を制覇した大英帝国であったと思い知るのだ。

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2006.03.09

拾伍日目

P1010255さて、いよいよ滞在も最終日。この日は昼頃から美術館に出かけた。行った先はテイト・ブリテン(Tate Britain)。昔でいう「テートギャラリー」のことだが、2000年にテイト・モダンがオープンしてからはテイト・ブリテンと呼ばれるようになった(ちなみにリヴァプールとセントアイヴズにもテイトがある)。今回の調査の対象である作家は、18世紀後半のゴシック・リヴァイヴァルの先駆けのような人なのだが、その時期の絵画の展覧会(タイトルは「Gothic Nightmares」)をやっているというのだから行かないわけにはいかない。フューズリの「悪夢」(日本では「夢魔」と訳されていた気もするが、現代は「The Nightmare」である。今回調査している小説の僕が持っている版の表紙もこの絵である)を現物で見れるだけでも行かなくては。展覧会は展覧会で楽しかったのだが、何よりびっくりしたのは道中の出来事。ウエストミンスターで地下鉄を降り、何(十?)年かぶりに国会議事堂(ちなみにこの建物も様式的にはゴシック・リヴァイヴァルである)、ウエストミンスター寺院を見ながら美術館まで歩いたのだが(けっして近くはないのだが)、何とウエストミンスター寺院の横で日本人の知りあいにばったり。彼女は僕の大学時代のずいぶん下の後輩なのだが、聞けば今はスウェーデンの大学に留学中で、たまたま休みを利用してヨーロッパに来た日本人の友人(これまた後輩である)とロンドンを観光中とのこと。彼女もびっくりしていたが僕もびっくり。

P1010256美術館を出てから軽く昼ごはん。そういえばまだ食べていなかったと思い、近くのパブでフィッシュ・アンド・チップスを食べる。けっこう量が多いから、晩ごはんにひびかないかと心配。そう、この日は晩ごはんの約束があったのだ。

P1010130いったんホテルに戻ってから、支度をし晩ごはんに。今日の約束の相手は、けっこう長いことロンドンに住んでいる日本人の友人(彼女もサークルの後輩だ)。ロンドンに来てから何冊かグルメ・ガイド的なものを買って読んでみたところ、どうやら僕のホテルの近所ではシャルロットストリートという通りが今ホット(笑)らしいということがわかった。ロンドンにはミシュランの三つ星が一つ、二つ星が数軒あるのだが、二つ星のうちの一軒もこの通り。幸い彼女と連絡がとれ、どこでごはん食べようかという話になったのだが、結局シャルロットストリートで合意。トッテナムコートロードの駅で待ち合わせる。

P1010328目をつけていた店の一つ、ミシュラン二つ星の「Pied à Terre」はさすがに予約していなかったので入れなかった。カードだけもらってバイバイ。さすが二つ星ともなるとカードも立派。それですぐ並びの「Elena's L'Etoile」に。ちょっと古くさい感じが嬉しい古典的なビストロである。僕は前菜にグリーン・アスパラガスのソース・オランデーズ、メインはスズキ。こちらに来て初めて焼魚(?)を食べた。ワインは作り手の名を忘れてしまったのだが、Chorey-les-Beauneの'03。しっかり果実味が出ていてなかなかいい。けっこう遅くまでつきあってもらい、たくさん飲んでたくさん話した。ホテルに戻り即ベッドへ。

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拾四日目

P1010234ゆるくスタートしたイギリス滞在も残すところ二日半程度。とくに用務先での仕事は、諸事情により今日14日目でほぼ最後になる。というわけで、ホテルで昨日の晩ごはんの残りを食べて朝から出勤。まずは昨日届いた資料に目を通し……と作業をしていると、館内の検索システムがダウンしたとの館内放送。職員の女の子が、検索用のPCの前に「Temporarily Out of Order」と書かれた紙をおいてまわっている。そうなると手元にある仕事が終わってしまえば何もできないので、しばらく休憩。外に出てタバコを吸った。表のピロティのようなところにはカフェがあり(寒いのだがテントの中は赤外線ランプ、というのかな、で簡単ではあるが暖房がされている)、彫刻などもおかれている。一つは僕が好きなアントニー・ゴームリーという人の作品なのだが、今回気に入ったのは、写真の「Newton」という作品。大英図書館のホームページにもちょこちょこ登場しているところをみると、今の新しい大英図書館のいわば「顔」的存在なのだと思うが、見ていてじつに愉快である。東京の西洋美術館で、あるいは深夜のNHKで、「考える人」に慣れ親しんだわれわれ日本人にとっては、ロダンのパロディーにも見えてくるような作品。ロダンの「考える人」は、(けっして悪い意味ではなく)まじめ一辺倒の作品だ。日本における《西洋》の意味、位置づけを考えてみれば、それが終戦の14年後に建てられた国立西洋美術館のいわばシンボル的作品となっているということも納得のいくところである。それに対してこのニュートン君、何か大まじめに作業をしているようではあるのだが、何をしているのかはいっこうにわからない。しかしその姿はコミカル名だけではなく、力強さすら感じさせる(僕は高校生のころに見た、メキシコ・ルネッサンスの展覧会を思いだした)。でもこの力強さも、ニュートンの肖像画を見たことのある人にとっては、そのあまりの違いから滑稽さを喚起する。ニュートン君よろしくまじめに考えてみようとするわれわれだが、すぐさま笑いのコードにはぐらかされてしまう。このユーモアのセンスこそイギリス的だとすごく思う。

P1010237その後、館内の検索用PCは相変わらず「Out of Order」だったが僕が持ちこんでいるPCから図書の請求ができるようになり、「最後の資料」数点を閲覧して帰途に。ここ数日は20:00の閉館ぎりぎりまで仕事をしていたのだが、この日は金曜日なので閉まるのが早い。久しぶりに明るい帰り道だったのだが、ふとみると自分のホテルが夕日に照らされてなかなかきれい。旅行も終わりと思うとこんな写真までついつい撮ってしまったりもして(笑)

P1010246夜は外に食事に出かけたのだが、通り道にワイン屋があったのを思い出し、B用におみやげを一本買った。このOddbinsという店はあちこちにあって、今ではネット通販もやっているらしい。日常飲みの値段からちょっといいワインまでそろっていてなかなか楽しい。

P1010248P1010249で、ごはんはどこに食べに行ったのかといえば、例の怪しげな和食のお店。「Koto」という名前なのだが、これも「古都」なのだか「琴」なのだか。この日のスタッフは東洋人が多かったのだが、日本人は誰もおらずみんな中国人。壁に貼ってあったメニューの写真、見えるかな? 以前も書いたが、これがけっこう高いのだ。しかし怪しげなセットを食べるのも悔しいし、気に入らなかったら他所に行こう(笑)と、日本流にお好みで。

060304_052650_Mところが食べてみるとなかなか美味しい。この日美味しかったのはサーモン。前回のスーパーのSushi Packとは違い、スモークサーモンではない(笑) ちょっと大味なのは仕方がないが、脂がのっていてなかなか。しかしここでもやはりワサビは別添え。結局10数貫ほど食べて、ビールも燗も飲み、味噌汁でしめる。味噌汁はおみおつけといった感じのシンプルな味噌汁でちょっとほっこり。

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2006.03.04

拾参日目

P101021313日目の昨日は、いつもどおり朝はホテルで仕事、昼すぎ、というかほとんど夕方ぐらいから用務先へ。用務先は月〜木は夜8時まで仕事ができるのだ。行きがけにサンドウィッチを買い、表のテラスのようなところで食べた。「Chicken Tikka Pitta」はなかなか味が濃く、ジャンキーな感じで美味しかった。8時ぎりぎりまで仕事をしホテルに戻った。

P1010219例によってスミノフ・アイスで喉を潤しつつ、帰りに買って帰ったチョリソーをつまみながら雑用をしているうちに10時を回ってしまったので、買い物に出かけ久しぶりにホテルで食事をした。ロンドンで食べることのできる晩飯はあと3回しかなかったというのに何てこったという想いから、いろいろ怪しげなものを買ってみた。

P1010226で何を買ってきたかというと、「Fire Roast Tomato & Red Pepper Pasta」(炙り焼きトマトと唐辛子のパスタ、パスタはこれ何ていうんだっけ、フジッリなんかよりもずっと大きいねじ巻き状のパスタ、£1.76)、「Traditionally Made Pork Sausages」(6本で454gってことは、1本75g!、£2.07)、「Brussels Pâté」(豚の脂とレバーのパテ、£1.45)。ソーセージ用に粒入りマスタードを探したが、どうしてもないのでマイユの「Dijon Originale」(1.01)。

P1010233P1010229問題はこれをホテルの部屋でどうやって食べるかなのだが、まずパスタ。これは洗面台にあつあつのお湯をはって、コーヒーカップに入れて温める。もちろんあつあつにはならないが、それでもスーパーの棚で冷蔵されていたものをそのまま食べるよりはぜんぜんマシ。ソーセージは焼き推奨だがもちろん焼けないのでボイル。パテはパンにのせて。今回よかったのはパテ。食感もなめらかでなめらかで味もよい。それに対して驚かずにはおれなかったのが、マイユのマスタード。ディジョン・マスタードといいながら何となく緑が買った色が気になっていたのだが、めちゃくちゃ辛い。おまけにあの心地よい酸味もない。こんなんディジョン・マスタードちゃうやん!、と誰しも思うであろう珍品。おいおいと思って裏を見ると、オーストラリア、イギリス、南アフリカへの輸出用の製品らしい。思いきりだまされました(笑)

P1010238こんなメニューなら、と思い買ったのが、Luois Jadot: Beaujolais-Villages Combe aux Jacques 2004。案の定パテにぴったり。ソーセージともわりとよく合うし(ソテーして粒入りマスタードだったらもっとぴったりだったのにね)、パスタとも悪くはない。

P1010224部屋ビールはOld Speckled Hen。これはエール。飲んだことはもちろんあるはずなのだがあまり印象に残らない、という不思議なビール。飲んでみて思ったのは、とても上手にできている。ニュー・カッスル・ブラウン・エールのようにパンチがあるわけでもないし(かといって頼りないという意味ではけっしてない)、キルケニーなどのようにくせがあるわけでもない。それで印象に残らないのかな、と。John Smith's Extra Smoothは翌日にキープ。

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2006.03.03

拾弐日目

P1010216昨日、12日目も午前はホテルで仕事。午後から用務先へ。今週に入ってからは、あたっている資料を厳選しコピーをとっている。厳選、というのは、古書なのでおいそれとコピーをとることはできない。カウンターに預けて、本を傷めないよう上方からスキャンするような形で(ということになっているというだけで、コピーの光景を見たわけではない)コピーをとってもらわないといけない。それにかかる料金が、一冊あたりの手数料が£1.40、さらに1ページあたりのコピー代が£1。厳選しなくてはいけない値段。それもできあがりは翌日。たしかに300年前の本を、普通にべろっと広げてコピーグラスにおいて……というわけにはいかないのは考えてみればあたりまえのころ。昨日あたりから頼んでいたものがぼちぼちできあがってきている。写真は今回のお目当ての小説の第二版(1765)。手前の水彩画(水墨画みたい..)は物語の舞台となるお城のモデルになった城かと思われる。この絵は本にあとから貼りつけてあり、絵の下には手書きの書きこみがあるのだが、この本自体が著者の書斎にあったものなので、どうやら書きこみも著者自身の手によるものらしい。誰が書いたにせよ、「240年前の人が書いた字」なんて見ることはめったにないことである。

P1010215図書館の閲覧室は、セキュリティー上上着を脱いで入ることが義務づけられているためか、蔵書の保護のためか、暖かく乾燥している。一仕事終えると喉が渇く。そこでビール、と生きたいところだが、ここ数日はスミノフ・アイスを飲んでいる。帰りにスミノフ・アイスを買いにスーパーによると、表でおっちゃんが『Big Issue』を売っていた。日本でもそのまま、『ビッグイッシュー』の名で最近売っているホームレス自助の雑誌である。その存在を知りつつ日本では未だに買ったことのない僕だが、本家をひとつ買ってみるかということで一冊。£1.40。おつりはいらないし、ぐらいのつもりで£1.50を差しだすと、おっちゃんサンキューといいつつ迷わずポケットにしまってたなあ(笑)

P1010201P1010197ホテルで一息ついてから、ホテルのすぐそばのイタリアンに晩ごはんに。数日前から、表の看板に「SPECIALS ..... Osso Bucco」とあるのが気になっていたのだ。オッソ・ブッコ。骨付きのすね肉の煮込みのことだが、イタリア語のこの名前が「骨の穴」を意味することはあまりに有名。ゼラチン状になった穴の中の髄(ほんとに髄なのかな)をちゅるっと食べるのが旨いのだが、狂牛病騒ぎのせいか日本では最近とんとお目にかからない。ならイギリスで、という感じ。ここはパスタを前菜として、というのもやってくれる(量が少なくなり値段も£4.50均一)になるので、ヴォンゴレ・ロッソも。どちらもそこそこ美味しいのだが、オッソ・ブッコのつけあわせのマッシュポテトにはまいった。大きくわりと深い皿がマッシュポテトで満たされその中央にオッソ・ブッコが浮かんでいるかのように鎮座しているのだ。すごい量(笑) 食後にグラッパを飲む。こちらに来てから初めてのハードリカー。ホテルに帰ってから、お腹いっぱいになった時用に買っておいたサン・ペレグリーニョを。

P1010203この日のもう一つの買い物。往きに免税品店で買って持ちこんだタバコがなくなったので(想定外、タバコを吸えない図書館で過ごす時間が長いからと思ったのが甘かった)、やむなく近所でタバコを買う。ご存じの方も多いと思うがイギリスはみるみるうちにタバコの値段が上がり、今や£5を超える値段。1箱1000円! Smoking Killsって、こんな高くちゃ死ねるほど吸えないよ!

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2006.03.02

拾壱日目

今回のロンドン滞在は現地に15泊16日(帰りの機中泊も数えて旅行会社風にいうと15泊17日ね)。11日目ってことは今日が終わると2/3が終わっちゃうってことです。やっぱり二週間なんてあっという間。やっと「用務先」との往復にも、用務先でのもろもろの手続きにも慣れたのに、あるいは最初は一人でレストランで晩飯食べてもなあと思っていたのが、気がついてみたら夜になるとそわそわするようになったというのに、もう終わりですかい!、みたいな(笑) ま、でも今回は「用務」の内容にも満足していて、また仕事をしに来たいなあと思う毎日。それに加えて、ぜんぜん知らない国ではないとはいえふだんとぜんぜん違う環境に一人で来て、たとえ二週間とはいえどっかり居座っているおかげでものもいろいろ考えられたり。日本が恋しくないわけではもちろんないのだけど(とはいえ、どこでもドアがあったとしても、ラーメン食べていつものバーに寄って朝にはロンドン帰るだろうな:笑)、なかなかそれなりに自分なりの時間を過ごしているわけであります。しかし今から憂鬱なのが帰りの飛行機。僕は元から落ち着きのない性分で、同じところに同じ姿勢でずっと座っているということがとんとできない。映画を観ている二時間だけでも、尻が痛くなる。そんなのしょうがないじゃない? いやそれがね(笑)、帰りは貯まってるマイルとキャンペーンを利用してビジネスにアップグレードするはずだったんですよ。それが15,000マイルでビジネスにアップグレードできるのは正規運賃(ぐらい高い運賃)だけなんだって。ロンドンについて数日目にそれを知り、未だに愕然としたままの状態。往きの12時間40分も、ふっ、帰りはビジネスだぜ、と思い我慢した僕としてはどこにも気持ちのもって行き場がない。トイレ我慢してやっとサービスエリアに着いたと思ったらトイレは閉鎖中、次のサービスエリアまでお預け、みたいな感じです。

P1010172さて、11日目の話。昨日はわりと遅くまで起きていたのに、今朝はなぜか早起き。日曜日に寝過ぎて崩れたリズムを修正しようと朝から仕事。朝晩の仕事は日本でやり残した仕事をこっちに持ってきているものなのですが、今日はやけにはかどる。昼になったら外でごはんを食べてそのまま「用務先」に行くつもりだったのだけど、せっかくなのでもうちょっとしようということで、近所でサンドウィッチを買ってホテルで食べ、もうちょっとだけ仕事。サンドウィッチはハムとチーズとレタスと「tangy crunchy sweet pickle」。この最後のがくせ者で、訳せば「ピリッとサクサク甘口ピクルス」ぐらいなんだけど、結局何だかわからなかった。イギリスのサンドウィッチは食べたそのときはわりとお腹いっぱいになるんだけど、あまりもたないのでそこがいい。そのとき腹一杯になっても晩ごはんはちゃんと食べれる、っていうことです。これで£1.59。でもせっかくなので、コールスロー(何だか塩味が薄い、£0.77)とロースト・ターキー(6枚入りで£1.64)も一緒に。ターキーは鶏ハムみたいなもんで、七面鳥の胸肉を整形して焼いたもの(整形しなきゃこんな丸いわけがない)。1mmぐらいのスライスなのでちょっとパサついてる感がある。

P1010195そんなわけで、午後はひとしきりホテルで仕事をしてから用務先へ。今日はこの「用務先」のことをちょっと書いてみようかと。わりと最初のころに写真を載せたのでお気づきの方もいらっしゃると思うのですが、僕の今回の用務先は「大英図書館」。本来の名前は「British Library」だからべつに「大英」と訳さなくてもいいような気もするんだけどね。日本でいえば国会図書館のようなものなんだけど、さすがにすごい。写真は入り口正面の、大型本ばかりを大きな書架にディスプレイしてあるもの。写真ではわかりにくいが、3フロアぶち抜きぐらいの高さ。ほとんどバベルの図書館。今回僕は18世紀後半(つまり日本でいえば江戸時代、文人でいえば本居宣長のころ)に出版されたとある小説の出版事情を調べに来てるんだけど、端末から本をリクエストすると、70分後には240年前に出版されたその小説の初版本がカウンターに届く。二世紀半近くも前の本が、その何十もの異なる版がまとまって収蔵されていて、それを手にとって読むことができるというのも驚きだし、それらへのアクセスがここまでシステマティックに行われているというのにもびっくり。ついでにいえば、そんな資料を僕のような外国人でも、こうこうこういう理由で見たいんですよと説明すれば見せてもらえるというところもびっくり。おまけに初版本は、著者自身の書斎から納本されたもので、本人のものと思われる覚え書きまで書き込まれていたり(!)。僕はこの一週間、そんな古書に囲まれて仕事をしています。

さて、それでは晩ごはん行ってみますか。

P1010178というわけで、晩ごはん行ってきました。今日は何となくフレンチ気分(というかイタリアンとインディアンばっかりだったので)。近くに一軒あるんだけど、大きなマーキーには「Restaurant Francaise」と書いてあるのに、前まで行ってメニューを見てみるとなぜかパスタまである。ロンドンでもやはり中途半端は禁物なので(ちなみに、ロンドンではイタリア料理店以外でパスタは食うな、というのはけっこう有名な話)、他を探す。そういえば一昨日WAGAMAMAに行く途中に一軒定食を出すフレンチがあったなと思いだして、そこへ。二品のコースで£14.90。安くはないがロンドンであれば美味しかったら文句はない値段だ。

P1010177今夜選んだのは、シェーヴルと焼き梨(Goat Cheese with Griddled Pears and Rocket)と、豚のフィレ肉、 ジャガイモ添え(Fillet Mignon of Pork with Boulangere Potatoes and Jerusalem Artichokes)。日本語の料理名と英語の料理名が違う? そうなのよ、これが。前菜にはどこ探してもルッコラなどないし、豚フィレにはジャガイモ以外には、にんじんとブロッコリーが添えられていた。ただ、Jerusalem artichokeというのは僕もちょっと勘違いしていたようで、いわゆるアーティチョークではないようだ。辞書を引くと「キクイモ」と書いてある。もしかしてブロッコリーのことなのかな? 何はともあれ前菜がよかった。皿の中央に焼き梨がおかれその上に半分とろけたシェーヴル。皿の余白にはちょっとだけ甘味のあるクリームっぽいソースが流されている。チョコレートっぽいソースもかかってデザートのような温かい前菜。シェーヴルの皮をつけたままというのは正直どうかと思ったが(笑)、ロンドンに来て11日目にしてようやくであった面白い料理。豚フィレは、うーん、フィレ・ミニョンと大げさに書くわりにはどうかなという感じ。固くてパサッとしているわりには血のにおいが残っていたりして不思議な感じ。肉質が違うということか。でもアメリカ産の豚フィレでももうちょっと柔らかいのにね。掃除の仕方が違うのか、フィレの芯の部分の周りにも肉が付いていたのが新鮮だった。この皿で美味しかったのはジャガイモ。薄切りを積み重ねて焼いてあるのだが、バターと塩気が適度に利いていて、シンプルな肉のソースにもあってじつによい。ワインはMaison Bouachon: Côtes-du-Rhône Les Rabassieres 2000。ローヌらしい荒っぽさを残しつつ落ち着きはじめ、というところか。やや平坦な気もするが悪くはない。今日もまたお腹いっぱい。

P1010174今日のビールはFoster's。外食をするようになってからは極力安いビール、安いワインを買うように心がけている(笑) このフォスターズ、オーストラリアのビールなのにイギリスでわりとよく見るよなと思っていたら、先日のMcEwan'sのScottish & Newcastle社がライセンス生産をしているらしい。部屋用ワインも買ってはあったが今日はお休み。また明日のお楽しみということで。

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2006.02.28

十日目

P1010176今日は昼すぎに日本と電話で折衝(?)。その後昼ごはんを食べて用務先へ。昼ごはんはちょうどホテルと用務先との真ん中ぐらいにあるインド料理屋。表のランチセットの看板を見て中に入ると、後ろからきたおっさんがあわてて看板を片づけている。席に案内された僕に、片づけた看板を指さし、「You want that?」。あんまりだなあと思いつつ、はいはいと返事をすると、ランチを準備してくれた。メインは何がいいかを聞いてくれたが、前菜は何も聞いてくれなかったなあ(笑) 何はともあれ前菜はサモサ、メインはラムのビルヤーニ。サモサといっても具は野菜なし、挽肉ばっかり。ビルヤーニはカレーと一緒に。なかなか旨いし、何より腹一杯。コーヒーまで付いて(料理より先にコーヒーが出てきたのには恐れ入ったが)£4.95は安い。

P1010160P1010162その後は仕事をして、暗くなってから帰る。用務先の閉館時間や一日あたりの使用制限のために、暗くなるまで仕事をするのはじつは少ないのだ。帰ったらかえったで仕事があるのでパブに寄りたいのは我慢して、通り道のTescoで買い物だけしてホテルへ。とはいえ帰り道ではちょっとだけ買い物。いい頃合いのスーパーなので大変な列ができていた。これは子供の頃に初めてイギリスに来たころから不思議でしょうがないのだが、イギリス人は列に並ぶのが平気。今日など、中ぐらいのスーパー一週分の列ができていたのだが、みんな大人しく並んでいる。僕なんかそんな列見ただけで買い物をあきらめるのに(今日は列に気がついたときには買い物かごがすでにいっぱいだった)。今日のビールはまず右。KronenbourgのPremier Cru。いくらフランス産だからってプルミエ・クリュかよ、みたいな(笑) このボトルで500ml、£2.06。並のクローネンバーグ(イギリス風、失礼)のビールに比べたら倍以上の値段である。たしかに旨いことはうまいのだが、うーん、話の種的値段。左はまたステラなのだが、写真ではわかりにくいかもしれないが、今回の440ml缶は表面がぽこぽこしていてなかなか可愛い。こちらは4本で£4.14。

P1010164ホテルでひとしきり仕事をしてから晩ごはんに。この間行ったイタリアン、ヴェルディの向かいぐらいに、アマルフィというイタリアンがある。アマルフィというのは9世紀から11世紀にかけて栄えたイタリアの港湾都市である。世界遺産にも登録されているのだが、それはそれは美しいところである(行ったことはない、念のため)。なぜか僕はこのアマルフィにとても興味がある。僕はもともと海外のどこそこを写真やテレビで見たからといってそれでどうということなどめったにないたちの人間なのだが、ここアマルフィだけは死ぬまでに、できたら若いうちに一度行きたいと思っている土地である。こんな言い方、死ぬほど恥ずかしいのだが、それこそ僕にとっては地上の楽園ではないかと思えるような場所なのである。なので、その名を冠したイタリアン・レストランがあったなら、みすみす通りすぎるわけにはいかん、ということでアマルフィに。この間はヴェルディでパスタ一皿、肉一皿で満腹になってしまったので、前菜一皿、パスタ一皿ぐらいにしておこうと思ったのだが、ツナのステーキが今日のおすすめだという。トマトとケイパー、オリーヴのソース。字面を見ているだけでよだれが出てきたので、ポルチーニのタリアテッレとツナのステーキを。どちらも最高に旨い。タリアテッレは、ポルチーニは乾燥で香りもイマイチだったりするのだが、白ワインや玉ねぎが上手に使ってありじつに美味しい。マグロも火の通し方といい、ソースといい絶妙。けっして日本で同じ値段を出して食べるイタリアンのようにお上品な手の込んだつくりではないのだが、心底満足。ワインはRuffino: Chianti 2004。こちらは可もなく不可もなく。ホールのスタッフはほとんど女性なのだが、一人だけおにいちゃんがいた。テーブルに来るたびに「Are you enjoying?」と尋ねてくれる。彼にスパークリングのミネラル・ウォーターはあるか、何がある?、と訊ねたら、「Monteforte, from Italy」と誇らしげに答えてくれたのが何か嬉しかった。まあ味は当然ながら普通なのだが。ちなみに今日はスーパーで、「お腹がいっぱいになったとき」用にSan Pellegrinoを買ったのだがレストランでは見ないなあ。

P1010169で、今日の家ワインはこれ。Ravenswood: Chardonnay 2003。シャルドネらしさは思いっきり出ているが、奥行き、というか余韻に欠ける。しかし£7.27でこれだけのパフォーマンスというのはやっぱりカリフォルニアだよね。しかしカリピノといってもカリシャルといわないのはなぜ? いうの?(笑)

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2006.02.27

九日目

P1010149今日は日曜日。ウチの業界用語でいうところの僕の「用務先」は休みなので、ホテルでデスクワーク(って、別の日は用務先で肉体労働してるわけじゃないんだけどね)。デスクワークをしているうちに腹が減ったので、近所のパブで昼ごはん。Mabel's Tavernというパブだ。

P1010148食べたのは、Steak & Kidney Pie。ようは牛の正肉と腎臓のパイである。パブはお酒だけを飲むところではなく昼時や夜の早い時間にはごはんも出してくれる(いわゆる「バー・フード」)。その定番の一つがこの「ステイク・アンド・キドニー・パイ」で、家庭用のものもスーパーで(少なくとも昔は)売られていたりした。子供の頃これを嬉しそうに食べる僕をみて、父親(泌尿器科医であった)は、腎臓なんかよく食べるよとぼやいていたが、たしかにくせのあるメニュー。パイ生地に包まれて出てきたときはよいが、ひとたびパイ生地に切れ目を入れると得もいわれぬ香りが漂う。僕はギネスと一緒にいただいたが、思うにハギスがスコッチの最上のアテであるように、ウイスキーにはよく合うんじゃないんだろうか。例えばアイラ・モルトなんか。でもヨード香に腎臓の香りって、まさに便所掃除……

P1010153晩ごはんは、今やイギリス全国に展開する「WAGAMAMA」にて。三年前にロンドンに来たときにもコヴェント・ガーデンのけっこういいところにあったので、へーっ、と思っていたのだが、今やイギリス全国に40店舗近くをもつ一大チェーンの様相。日曜日は休みの店も多いので、こんなときこそチェーン店と思い出かけてみた。

DVC00001-1とりあえずはじめていったラーメン屋では、素のラーメンもしくは店名をかんしたメニューを食べるというのが僕の流儀なので、Wagamama Ramen (£7.60)を頼む。ついでに、Gyoza (£4.25)とSapporo (£4.20)も。けっこう高いんだよね、これが。写真は「ワガママ・ラーメン」なのだが、わかるかな、具はゆで卵、焼き鶏胸肉(?)、海老、カマボコ、カニ(というかオーシャンキングみたいなの)、揚げ、ほうれん草みたいな葉っぱ、メンマ、ワカメ、ネギ。スープが西洋風にアレンジされている(野菜の甘味が強い)ことなどこの際許そう。鶏も一枚目はいいがヘタの部分はパサパサとかもまあいいとしよう。しかしこの麺は何だ! たとえていうなら水で締めてそのまま水につけておいてぶよぶよになったパスタみたい。粉をたっぷりの水でまとめて伸ばしただけみたいな麺じゃないか。これではちょっと……というのが正直な感想。しかし何よりもびっくりしたのが、時間が遅かった(9時ちょっとすぎ)こともあるのかもしれないが、誰一人として出されたごはんをがつがつ食べてないこと。みんなだらだら、焼そばなぞを一本いっぽん箸でつまみ上げては口に運んでいる。あまり味なんて関係ないのかなあ、などとも思ったりして。しかしそれ以上にびっくりしたのは、104席あるというホールに対して、ホール係がたったの二人。それも二人はすっごいがんばって働いている。頼んだ覚えのないミネラル・ウォーターが出てきたので、これって僕の?、と訊ねると、PDAみたいな端末をピピっとやって、ほらオーダー通ってるよ、と見せてくれる。ハイテクだ(間違いは間違いなんだけどね:笑)。日本のファミレスのようにオーダーを送信してそれで終わりの端末ではないのである。そこらへんからホール係二名、ということになっているのかもしれないが、その後もミス・オーダーで焼そばが僕のテーブルに届いたところをみると、やはり二人では厳しいようである。しかしこの二人、すっごいがんばっていた。ほめてあげたい。

P1010152この日の家(というかホテル)ワインは、Baron Philippe de Rothchild: Pinot Noir Vin de Pays d'Oc 2004。この間カベソーを飲んだのと同じもののピノ・ノワール。残念ながらあまりピノらしくはなかったりするのだが(こっちに来てからピノを飲むのは初めてだというのに!)、値段(£5.49)を考えればそこそこのワイン。いやー、しかしmodestなワイン生活ですわ(笑)

P1010155P1010158あともう一つ。すでに紹介したNewcastle Brown Aleだが、裏にこんなのがついている。星の下の説明書きにあるように、12℃になると色が変わるという仕組み。ちょっと写真ではわかりにくいかもしれないが、左が常温、右が12℃以下の色。窓際で冷やしただけでも12℃よりは冷たくなるようで。

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2006.02.26

八日目

P1010140昨日は八日目。八日目にして初めて青空が見えた。部屋の窓から同じ方向を撮った写真は前にも載せたが、今回はようやく青空。部屋は西向きで、ちょうど目の前がラッセル・スクウェア。その向こうに見えているいかつい大学はロンドン大学。図書館と、評議会というのかな、おそらくは本部機能を担っている建物。その名も「Senator House」というのだが、ほんとに小さな国の国会議事堂ぐらいありそうな建物である。

P1010137今朝はいつもの食堂ではなく隣の部屋で朝食。入口で部屋番号をいうと席に案内されるのだが、今日はお客様の朝食はコンチネンタル・ブレックファーストなのでこちらでどうぞ、と写真の部屋(夜はバーとして使われている)に通された。それで驚いたのは「コンチネンタル・ブレックファースト」のメニュー。僕はじつはコンチネンタル・ブレックファーストが何かを知らなかったのである。初めて朝食を食べた日は、イングリッシュにするか、コンチネンタルにするかと尋ねられた。いつものイギリスのホテルの朝ごはん(つまり、目玉焼きやらソーセージやらベーコンやらを食べるあれだ)を食べたいと思ったので、「イングリッシュで」と頼み、ビュッフェから目玉焼きやらソーセージやらベーコンを選んで食べた。その次の日は何も尋ねられずいきなり席に案内された。僕は前日と同じものをビュッフェからとって食べた。その次のときは、お客様の朝食はコンチネンタルですが、イングリッシュに変更致しますか、と尋ねられたので、違いがわからない僕はコンチネンタルで結構ですと答え、また同じものを食べた。ところが、コンチネンタルなのでこちらの部屋でどうぞ、と通された部屋には目玉焼きもソーセージもない。シリアルやら、クロワッサンやら、かろうじてベーコンが一枚だけはさんであるパンやら、あとはヨーグルトにフルーツ。これがコンチネンタルですか、と初めて知った(笑) しかし今まで、朝食付きでもあなたの朝食はコンチネンタル、みたいにあらかじめ決まってるホテルなんてなかったのになあ。

P1010144今日の買い物はこれ。仕事の帰りに遅い昼ごはん、というか早い晩ごはんというか、ハムとチーズとトマトのサンドウィッチ。モルト麦のパンはナッツのようなプチプチした粒が入っていてとても変な感じ(イギリスではけっして珍しくない)。前日あたりからちょっと歯が痛いので痛み止めも買ってみた。土曜日は僕の仕事先は17時に閉まってしまうので、買い物をして帰り、17:30キックオフのラグビー六カ国対抗(Six Nations)のイングランド×スコットランド戦をみる。大会自体としては六カ国(アイルランド、イタリア、イングランド、ウェールズ、スコットランド、フランス)が総当たりで15試合を戦う大会だが、イングランド×スコットランド戦は、日本になぞらえていえば一年に一度しか行われない巨人×阪神戦のようなものである。これまでアイルランド、イタリアに快勝、二連勝で挑んだイングランドだが1勝1敗のスコットランドに12-18で敗北。

P1010146中途半端な時間になってしまったので、夜は部屋でチーズを。ワインは前日のトーレスの残りを。前日に買ったエポワスも試してみる。エポワスは……うーん、もうちょっとかな。こっちにいる間に熟成してくれるかな?

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2006.02.25

七日目

P1010126こっちに来てからちょうど一週間目にあたる昨日は、朝食をとり部屋でしばらく仕事をしてから外へ。テレビはしきりに寒い日が続くといっているが、体感的には前日までよりは温かく、ちょっとだけ薄着で外に出てみた。夕方は、例によって少しだけ買い物をしてホテルに戻る。エポワスというチーズを見つけたので買ってみる。£5ぐらいなので、こっちに来てから買ったチーズのなかでは最高値(笑) エポワスというのはご存じの方も多いと思うが、フランスのウォッシュチーズ。切り口から中身がとろっと出ているところが旨い(日本人の多くは賞味期限を気にするあまりにじゅうぶん熟成する前に食べきってしまう、これは間違いというより犯罪だ)。部屋に持ち帰りちょっと外出して帰ってみると、部屋の中がすごいにおいになっていた。さすがエポワス、恐るべし。

P1010128あとは例によってサラミ。三種詰め合わせ。Ungherese、Milano、Napoli、と書いてある。塩辛いばかりでコクもなく、食感もイマイチでこの間のデンマークのサラミには遠く及ばないのは残念だが、それでもスーパーでこんなサラミの三種盛りが£2ぐらいで買えてしまうのは、ヨーロッパならでは。ギネスはじつはこっちに来てから初めてだ。イギリスでも例のピンポン球みたいなのが入っていて、グラスに注ぐときれいに泡の立つやつが一般的なようだ。

P1010134前日ついついしっかりと夕食を食べてしまったので、辺りが暗くなるとどうしてもそわそわする。ましてや金曜日の晩(僕は翌日土曜日も仕事をするのだけれど)。ガイドブックで目星をつけて歩いていける距離のタイ料理屋に行ってみる。ところがえらい今風のところで、おまけに大箱でグループのお客さんが多い。一人で入るのはえらい場違いと思い引き返し、もっと近所の前から気になっていたインド料理屋に行ってみる。お値打ちの定食があるのだがメインがカレーではなかったのであきらめて(タイ料理に行こうと思いたった時点からカレー気分だったのだ)、タンドーリ・チキンのハーフ・ポーションとラムのカレー、ライス、ビールを頼む。もちろんビールが先に出てくるのだが(メニューに「Indian Lagaer」とあるのを頼んだら、Cobraというビールが出てきた)、驚いたのは他の料理がすべて同時に出てくること。おっちゃんが鉄板に乗ったタンドーリをじゅうじゅういわせながらカートを押してきてくれるのだが、カレーもライスもカートに乗っている。またサーヴィスの仕方も変わっている。「ライス?」と聞かれるからとりあえずイエスと答えると、ステンレスの皿のライスを目の前の大皿に豪快に盛って真ん中に窪みを作る。さらに「タンドーリ?」と聞くから、何が起こるのかと思いつつ「アー、イエス?」というと、タンドーリをライスの上に置いてくれる。さらに「カリー?」というから、これでイエスと答えたらカレーもこの上にかけられてしまうのかと思いきや、カレーは「オーケー」の一言とともにステンレスの器のままテーブルにおかれた。タンドーリは骨付きで、ハーフ・ポーションとはいえ前脚、後ろ脚一本ずつ。これをちょこちょこ食べながら、カレーをかけてごはんを食べる。タンドーリもカレーも、久しぶりに食べるバスマティも旨い。ふたたび満腹。

P1010109この日の部屋ワインはTorres: Sangre de Toro 2003。金の牛は上位のキュヴェにしかついていないのだが、50周年記念ヴィンテージということで並トーレスでも金の牛。

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2006.02.24

六日目

今朝のこと。朝起きてみると体がだるい。どうやら熱があるようだ。ここ数日、ホテルの朝食以外はスーパーで買ってきたものぐらいしか食べていない、換気のためにベッドのすぐ横の窓を開けっぱなしで寝ている、など風邪をひく心当たりは十分あるので、きっと風邪だろうと思った。しかししんどいものはしんどいので、ホテルの朝食はパスして昼前までベッドで休む。さて、仕事に行くかと思い風呂にはいるが、まだ体がだるい(僕は微熱の時には風呂で体を温めるタイプの人です)。しょうがないので体の温まるものでも食べようかと思いたつ。日本だったらたとえ家でなくともうどんでも食べに行くのだろうが、ここはロンドン。じゃあパブでパイでも食べますか、と出かけてみる。イギリスの庶民的な食べ物といえば誰しもフィッシュ・アンド・チップスを思い浮かべるだろうが、これは揚げ物に付けあわせも揚げ物という、お上品な胃袋をお持ちの方にはちょっとヘヴィーな食べ物(もちろん僕はぜんぜん平気なのだが)。それに比べるとパブで供されるパイは万人にお勧め。パブというと日本ではビールを飲むところ、というのがあたりまえのイメージだろうが、いやいや、ごはんも美味しかったりするのである。ところが、近所に「Food Served All Day」と書いてあるパブを見つけてあったのでそこに行ってみると、なぜか「Food Served 11:00 - 14:30」と書いてある。時間は14:50。とてもだまされた気がしたのだが、小雨も降っていたのでそのままホテルに帰る。

P1010102少し仮眠していたらもう外は真っ暗。依然体はちょいだる(とはいえ僕はそういうのはわりと平気なたちなので心配はご無用)。これはなんかガッツリと食べないと治りませんね、ということでもう一度外へ出かける。最初はそれこそほんとに麺類でも食べて温まろうと思っていたのだが(さほど遠くないところにヌードル・バーがある)、そういえば最近パスタが食べたくてしょうがなかったのを思いだし、近くのイタリア料理屋に入る。Verdiというお店。表のメニューを見ていたら黒髪のきれいなおねえちゃんがドアを開けてくれる。

P1010101表の看板には「Live Piano except Thursday」と書いてあったのに、なぜかピアノが鳴っている。お店のおっちゃんもどうもイタリア系らしい。頼んだのはペンネのアマトリチャーナ(£6.45)と仔牛のミラネーゼ(£10.95、仔牛の、というのは、ここには鶏肉や仔羊のミラネーゼもあるのだ)。アマトリチャーナはなんの変哲もないごくごく普通のアマトリチャーナだが、こういう家で自分で作るようなパスタをずっと食べたかったのだ。ミラネーゼは、どうもバター半分、オリーヴオイル半分ぐらいで焼いているようで、衣がイマイチ美味しくなかったのがちょっと残念だが美味しい。パスタ一皿と肉一皿って一人でもだいじょうぶ?、とおっちゃんに聞いたら、べつに、みたいな反応だったので両方頼んだのだが、さすがにお腹いっぱいで、ミラネーゼのつけあわせを食べきれなかったのが心残り(ジャガイモがとっても美味しかった!)。数日の粗食で胃袋が少し縮んでるのかも。ワインはDomìni Veneti: Valpolicella Classico Superiore 2004。さすがにしんどいのでハーフボトル(£9.95)。食後にはやはりエスプレッソ。大満足。怪しげなピアノの生演奏(トリルがちょっと酔っぱらっている:笑)を聞いているうちに、体調もよくなった。体調が悪くなり初めて外食、というのはちょっと皮肉な話だが、やっぱりちゃんと食べないといけませんね。

P1010105P1010107今日の部屋用のお酒はこれ。ビールはマキューアンズ(McEwan's)のエール。ワインはChâteau de Campuget: Costières de Nîmes 2004、南仏らしい一本。ローヌの南の方だが、ローヌというよりはラング・ドックなどに近い味わい。

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五日目

P1010073今日五日目はデスクワーク。あまり面白い話がないので、ちょっとだけホテルのことでも書いておこう。まず最寄り駅はここ、Russell Square。これまた開業ちょうど100年という古い駅(とはいっても20世紀に入ってから開業、というのはロンドン中心部の地下鉄のなかでは遅い方である)。ちょっと写真ではわかりにくいんだけど、小豆色に光っていてなかなかいい感じ。ほんと、19世紀後半〜20世紀前半の歴史物ならばロンドンはセットいらずです。

P1010064P1010050でホテルは、ラッセル・スクウェア(Russell Square)という公園の真向かいにあるホテル。これまたヴィクトリア朝時代の建物。持ち主はころころ変わっているらしく、僕が3年ほど前に泊まったときとも名前が変わっている。ミシュランのガイドブックをみても一応けっこうな星(というか家マーク)がついているのだが、値段もサーヴィスもそれほどのものではない(失礼)。最近は日本でいえば一休.comのようなサイトが海外にもあるから、それなりの値段でそれなりのホテルをとることができる。決められた予算内で、なおかつ目的地に近いということでここを選んだ。左側は全景、右側は僕の部屋のあたり。僕の部屋がどこかわかるかな?

P1010035さすがに安い値段でとっただけあって、部屋は狭い。狭いのはいいが窓が全部は開かないのでタバコの煙がこもってしまう。自主的に禁煙させるための策略かと思うようなこの部屋。それがなぜかバスルームだけは広かったりして。そういえば今日は(今日も)英語に不自由な赤毛の女の子が部屋の掃除に来てくれた。まだそんな汚れてないからごみだけもってってもらっていいかなというと、ごみをもっていってくれる。「ワンモーメント、ワンモーメント」といっているから何かと思えば替えのゴミ袋がなかったようだ。その後も、「あー、あー、ばっと?」とかいってるので何かと思えば、バスルームは掃除しなくていいかといってくれているらしい。言葉の通じない彼女たちの方が、むしろちゃんとした仕事をしてくれているような気がする。

P1010092P1010091この部屋の唯一のネックは冷蔵庫がないこと。姿見の前のデスクの右側にはたしかに「FRIDGE」と書いた扉がある。扉を開くとその上の引き出しまで扉の一部として一緒に開くことはまあ、許すとしよう。しかし扉を開いても「フリッジ」はないのである。これは致命的である。しかし、なぜか文句を言う気にすらならないのである。3年前にここに泊まったときは、ツインで部屋に冷蔵庫もあった。でも弱々の冷蔵庫で、冷えるまでに何時間もかかった。シャンパンが買えないのだけが残念。

P1010083P1010086最後に、この日のビールとシャルキュトリ(笑) ビールは初日にパブで飲んでたステラ。ベルギーのビールだから大陸側でもたくさん飲まれているが、イギリスでもとてもメジャーなビール。あと、前日のサラミがあまりに美味しかったので、またサラミ。今度はジャーマン・サラミ、だったのだが、これはイマイチ。まわりの胡椒が辛いばっかりで感動までは至らない。ワインは一日目のクローズ・エルミタージュをもう一度。

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2006.02.23

四日目

P1010067ロンドンに来て五日目。まだ「晴れ」の日は一度もなし。むしろ毎日、外にいる間に一滴ぐらいは雨に降られている様な気がする。これがイギリスなのだと人はいう。人がいう、というのは、僕はこれまでイギリスに来てもあまり天気が悪かった試しがないのである。もっとも真冬の2月に来たのは初めてなのだが。昨日、四日目は早い時間から外に用事で。用事の先は週末買い物に出かけていた方角とは正反対。どちらにしても歩いて10分足らずのところである。ロンドンにいながらこんなに地下鉄に乗らないのも珍しい、というか僕が出不精なのかな?

P1010069上の写真で後ろの方に見えている工事中の建物はSt. Pancras(セント・パンクラス)という鉄道の駅。このヴィクトリア朝時代(19世紀)に建てられた駅舎にはちょっとした思い出がある。僕は小学校の2年生の時に半年ぐらい、イギリス中部のノッティンガム(Nottingham)という街に半年ぐらい家族と暮らしたのだが、成田からアンカレッジ経由の便で(当時はまだ冷戦時代の名残で当時のソ連上空を日本の飛行機が飛ぶことはできなかった)ヒースローに着いた僕の家族が電車に乗り換えたのがこの駅。僕の父は僕たちがイギリスに赴く半年前からこちらで仕事をしており、僕たちを迎えに来てくれたのだが、年老いた祖母を筆頭に家族が疲労しきっているのをみて、ヴェトナムのボート・ピープルのようだと思ったという。4月も終わりのことだからいささか誇張がすぎると思うのだが、みんな寒さに震えていたのだという。今や当時の祖母ぐらい歳をとった父は、未だに昨日のことのようにセント・パンクラスのコーヒー・スタンドで紅茶を飲ませたらみんな少し元気を取りもどしたという話を懐かしそうにするが、1979年に誰も英語をしゃべれない家族を海外に呼び寄せた父の気持ちもわからないではない。当時の日航(JAL、なんて略称はなかった時代だ)の航空券の表紙は、朱色地に金色で鶴のマーク。もちろん割引運賃だの、格安航空券などない時代だ。父親は公務員で、本人の渡航費は公費から負担してもらえるが、僕たち家族の分は自腹だったという。今のように単身赴任があたりまえの時代ではなかったとはいえ、なぜそこまでして父親が家族を呼んでくれたのかはわからないが、今ではありがたいことだったと感謝している。今でこそ、海外に来て泊まったホテルでインターネットが使えないなどと文句をいっているが、そんな便利ではなかった時代の「外国」を知っているのは僕にとっては大きなことだ。

じつはこの話にはとてもくだらないオチがある。セント・パンクラスから電車に揺られ数時間(当時はIntercityなどなかったのだ)、ノッティンガムの駅に着き、父が車を駐めているはずの駐車場に行くとなんと車(オースティンのアレグロという車、今となっては珍しい、というかありえない、ツートンカラーの車だった)がパンクしていたのである。父は僕たちのイギリス滞在中ずっと、セント・パンクラスから電車に乗ってノッティンガムに来たら車がパンクしてたんだよねー、と駄洒落のように──まったく駄洒落にもならない駄洒落なのだが──繰りかえしていた。

P1010079P1010075さて、四日目の話。いつもと違う方向に出かけたついでに、いろいろと店を物色。帰りはMarchmont St.というちょっと裏通りっぽいところを通って帰ってきたのだが、熱帯魚屋があったり、ちょっとオシャレっぽい床屋があると思って中をのぞくとおニイさんたちがえらい奇抜なカットをされていたりとなかなか面白い。よさげなパブもある。一杯引っかけるにはまだ早い(最低限の自制心)ので、食料品屋に少しだけ寄る。顔立ちと聞き慣れぬ言葉からすると中東系の人たちが店員をやっているらしい。そんなことを考えながらうろうろしていると、「Kebab Sandwich」を発見。中東系でケバブ!、ということで、サラミ、ビール、ワイン、ミネラルウォーターなどと一緒に購入。ところがこのケバブ・サンド、たしかに「Spinach Kebab Sandwich」(spinach=ほうれん草)と書いてあるのだが、ケバブとほうれん草のサンドイッチと思ったらぜんぜん違う。「ほうれん草のケバブ」のサンドイッチ、なのである。そんなわけでこの日の主食はヴェジタリアン。

P1010088ただしこのサラミは最高。量も少ない(72g)がこの値段(£0.88)でこれはすごい! ぜったい毎日帰りに買いに寄ってしまいそうな(笑) ワインはBaron Philippe de Rothchild: Cabernet Sauvignon Vin de Pays d'Oc 2004。£5.49は今回の良好では最安値(笑) 1000円ちょいでこれなら合格かと。ただしあまりカベルネらしくはないです。

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2006.02.22

三日目

GMT 0からmanavicです。ここはGMT 0ですが、GMT +9の日本とやりとりがあったり、ブログのサーバの時計やPCの時計はGMT +9のままだったり、GMT -5のボル夫クンからコメントをいただいたり、はっきりいって今日が何日の何曜日で、ロンドンに着いてから何日目なのか数えてみないとよくわからないmanavicです。

P1010051数えてみたところどうやら昨日が三日目。三日目の戦利品(ってか、仕事の話は書いてないだけね、毎日スーパーまわりしてるだけじゃないからね)はこんな感じ。前日のTesco Expressは品揃えがやはりいまいちだったので、地下鉄一駅分歩いてふたたびSainsbury'sに。パスタはカヴァタッピ(マカロニがくりんとなった形のパスタ)のトマトソースに削ったようなチェダーチーズが入っているもの。ホテルの部屋でお湯だけは沸かせるのでがんばって温めるつもりで買ったのだが、腹が減りすぎてついつい冷たいまま。これがけっこうきつい味(笑) ちゃんと温めようね。その右上は、Newcastle Brown Aleというビール。エールなのでこんな色だが、それほどエールだということを意識せずに飲める。ときどき日本でも売ってるけど、僕はエールのなかでは一番好き。これを僕に教えてくれたイギリス人の友人Andrewは、その後ほんとうにニューカッスルに引っ越すことになった。三年前にイギリスに来たときは彼を訪ねてニューカッスルまで「巡礼」に出かけたのだけど、街中のパブにニューカッスル・ブラウン・エールがあるというのが何とも嬉しかった。ちなみにニューカッスルのパブに行くとたいていはNewcastle Unitedのペナント(というのかな)がぶら下がっている。イギリスでもフットボールは当然地元贔屓が強いのだが、同じユナイテッドでもマンUの話なんかしたら生きて出られなさそうな雰囲気。今回は一日だけ休みがあるのだが、ニューカッスル日帰りはつらいかな……

P1010058手前の派手な(?)パッケージはまたチーズ。チーズの値段ははっきりいってピンキリ。この間も書いたが、同じスーパーの売り場の同じチェダーでも4倍ぐらいは平気で値段が違う。チェダーのようなイギリスのチーズを日本で買うような値段で買うのも、日本でも買えるフランス、イタリアのチーズを買うのもなんか癪に障るなあ、と思っていると怪しげなパッケージ発見。だって、「SERIOUSLY STRONG」ですよ! 語感としては「ヤバいぐらいキツい」でしょ。値段もちょい高(£2.09)ぐらいだったので即決。これすぐ右上の写真のように白いチェダーなんだけど、食べてみると激旨。わりと熟成したパルミジャーノのように再結晶化した塩(と僕は思ってる)がジョリっというようなチーズなんだけど、それでもしっとりしていてミルクのコクがある。Bが昔食べさせてくれたAlpenzellerを思わせるところも……

P1010052ということでワインを。Cantina Valpantena Quinto: Amarone della Valpolicella 2002。アマローネとはいってもエチケットの上に記されているとおり、Sainsbury'sブランド。これで£12.09。アマローネとしては破格だが、それでもSainsbury'sでは盗難防止用のタグが取りつけられる価格帯。味はというとそれほどアマローネらしさは感じられないというのが本音。C/Pでいえば一日目のクローズ・エルミタージュが一番だったかな。

P1010057で、最初の写真の右下のアイテム。これこそが「鶏ハム」。極薄スライスの鶏ハムが約70枚入って460g、これで£1.99。「reformed and cooked from peices of chicken breast」(鶏胸肉の断片を整形、調理)とあるから、いってみれば鶏胸肉で作るプレスハムといった感じ。しかし今回はしっとり感も味もちょっといまいち。これとはべつに鶏胸肉やターキーのローストの薄切りもあるのでまた試してみよう。

P1010056そういえば、部屋でぜんぜん野菜食べてないなあと思いこんなのも買っていた。袋の方は野菜の詰め合わせ。日本でいえば「ベビーリーフ」みたいなパックなのだが、これがじつにたくさんある。今回も売り場で一つ手にとってうーんいまいちと思い棚に戻したら、横で商品の補充をしていたおニイちゃんが「フンっ」とこれを僕に差しだす。じゃあまあこれでいいやとバスケットに入れたのだが、これがねえ(笑) 「washed and ready to serve」がウリなんだけど、おいおい、これそのまま皿に盛るのか、という感じ。野菜自体はしゃきっとしているが表面は乾きすぎ。とてもそのまま食べられたもんじゃない。どこのくにでもこんなものなのかなあ。おまけに一緒に買ったドレッシングがひどかった。「ヴィネグレット・ドレッシング」と書いてあるから、ちょっとこの色怪しいよなあと思いつつもきっと標準的なドレッシングであろうと選んだのだが、それが大間違いだった。甘く酸っぱくそして辛い。変な味付ける前に塩味ちゃんとしとけばいいのにな、と思う次第。

P1010053そろそろスーパー食も限界に来たので、仕事が軌道に乗るころを見計らって外食でもしようかと。そんなことを思いつつロンドンの日は暮れてゆくのでした。

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2006.02.20

二日目

今日は日曜日。僕の今回の用事の先は月〜金(土曜日は半日のみ)しか空いていないところなので、今日は準備日。とはいっても、日本で片づけてくるはずの仕事などが終わっていなかったので、まずそれを。時差ボケとかの前に、日本にいた最後の一週間ぐらいは日に数時間仮眠をとるだけの生活だったので、こちらに来てからまっとうな生活を果たして遅れるものかと心配していたのだが、朝は順調に起床。ホテルは朝食付き。いつどこでホテルに泊まっても朝食はたいてい無駄になるのだが、これなら間に合うと朝食のメニューに思いをはせるが仕事を始めるとなかなかキリがつかず、結局は部屋で昨日のパン、チーズ、ハムを食べる。午後になると寝不足のせいか時差ボケのせいかやはり眠くなり、少々昼寝。

夕方起きてから仕事を再開するが、外はどうも雨模様らしい。日曜日はどこも終わるのが早いので、買い物にせよ外食にせよ早く出かけておこうと雨の中外に出る。昨日は入らなかったスーパーの類に入ってみるが、これといってめぼしい収穫はなし。しょうがないので昨日のSainsburyにいってみたら日曜は六時で終わり。しょうがないなあということで、近所に二軒あるTesco Expressのうちの一軒に。僕の昔の記憶が今でも正しければ、SainsburyとTescoはイギリスを代表するスーパー・マーケット・チェーン。この界隈では、Sainsburyは昨日行った大きな店が一軒あるだけだが、Tescoの方はコンビニのような小さな店舗を複数展開しているという感じか。

P1010043そこで買ったのは、まずこれ。「Large sushi pack」£2.99。じつはこれを買ったのには伏線がある。近くに「Koto」(古都? 琴?)という寿司と麺類を出す店がある。チャットで話した家人は話の種に行ってみろというが、「Sushi Deluxe Set」で£11.50。けっこう高いのである。中身もまともに刺身で出てきそうなのは鮪(しかしこっちの人がいう「tuna」というのはアテにならない)とサーモンと鯖のみ。そんなのがほんの数貫で2000円超というのは話の種にしては高すぎる。インド系の板前(?)が純日本風の板前帽を頭に乗せている光景とか、外から見ていてもいかにもネタ系ではあるのだが高い。そんなわけでとりあえず寿司パック、というわけである。寿司4貫、怪しげな手巻き2貫、細巻き3貫、ガリもワサビも醤油もついて600円強ならよかろうと思ったのだが、これがまたなかなかすごい代物で。4貫の握りのうち2貫はこちらもやはりサーモン。ところが一口食べると何か変。あわてて説明書きを見るとなんとスモークサーモンである。おまけにごはんがぼそぼそである。寿司飯を冷蔵庫に入れて放っておいたときのあの感じ。残り2貫のにぎりは玉子と海老。えびは日本で食べるのとほとんど同じ。玉子は……なんか粉を固めて作ってあるような感じ。説明によればあとは「怪しげな手巻き」はカリフォルニア・ロール。説明書きによれば中身はツナマヨとレタスと唐辛子。外側には白胡麻。これはなかなかいい香りがしていて、パックを開けたときには胡麻の香りが漂ったりする。ホームシックの日本人ならばキュンとくるかも(笑) 細巻きは胡瓜と大根とサーモンとあるが、僕のは胡瓜二つにサーモン一つでした。やはり新しい食べ物ということでそうなのだと思うが、説明が多い。でも、まあ街の寿司屋がどうかはわからないのだが、職人が握る寿司が定着する前にこういう寿司が売られるようになってしまったというのは残念なことである。僕らはこういう寿司を知る前に本物の寿司を知っていた。気がついたら廻る寿司や宅配の寿司やコンビニの寿司があった。何を食べるかは本人の好みや懐事情次第だが、少なくとも原点を知っている。生姜は生姜でこれまたえらいきつい生姜である。能書きには、「PICKLED GINGER can be eaten in-between wating sushi piecies to 'cleanse' the palette. It has a typical strong ginger flavour which is also very sweet and slightly pungent.」とある。たしかに寿司の合間に食べるものだし、口直しの意味もあるだろう(paletteというのは初めて聞いたが)。しかし、「典型的な強い生姜の風味」とあるがあまりにも強すぎるんだよね(笑) 「ややピリッとする」とあるけど、思いきりピリピリ(笑) 別添えの山葵(日本でもコンビニ寿司は別?)と醤油は日本からの輸入でした。

P1010044もう一つ昨日から気になっているのがこれ。Smirnoff Ice。日本でもだいぶ前から売られていて、最近ではコンビニでも見かけたりするけれど、ロンドンでもなかなか流行っている模様。ウォッカを甘ったるく割ったようなお酒なんだけど、これが飲みやすい。ついついあほほど飲んでしまうまさに悪魔の飲み物なんだけど、これがなかなか人気のようで、昨日のパブでもけっこう出ていた。日本では小さなボトルしか見たことないのだが、ロンドンには700cc入りの大きなボトル(£2.89)が。

P1010048寿司だけではお腹が減ったので、ワインを飲みながら昨日のチーズ、ハムを。今日のワインはRavenswood: Zinfandel Vintners Blend 2003。£7.26也。RavesnwoodはM田クンに一本いただいてからちょこちょこ飲んでいるが、どれも嫌味がないストレートなおいしさである。今回のも香りや後味はさびしいが、しっかりとした旨味。味の濃いハード・チーズにはとてもよくあっている。

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2006.02.19

さて、一日目

日本は今頃人々が日曜の朝寝をむさぼっているころだが、当地ロンドンはまだ土曜日の23時前。僕がロンドンに着いたのは今日の15時すぎ。飛行機は予定より早く着陸したが、ゲートが開いておらず滑走路でしばらく時間つぶし。結局飛行機を降りたのは定刻を過ぎてからのことだった。ヒースローは写真のとおり曇り模様。鉛色としか形容されないあの空の色である。さらにパスポート・コントロールでは長い列に並び、ようやく僕の逗留先、Russell Squareに向かう。ヒースローからは地下鉄で一本なのだが、一本とはいえ一時間ほど電車に揺られる(ほんとうに揺れる)。Russell Squareの駅を出ると、外はすでに真っ暗になっており小雨が降っていた。いろいろな方に、この冬はヨーロッパ寒いでと脅されていたのだが、大陸側に比べればまだましとはいえたしかに肌寒い。

ホテルで一息ついてから近所を散策。最大の目的は無線LANのホットスポット探しだったのだが、これはどうもうまくいかない。結局ホテルの部屋の高い有線LANを使っている(1分100円!)。ホテルよりちょっと北のEustonあたりからちょっと南のHolbornあたりまで歩いてみた。ちゃんとつながってくれるホットスポットは結局見つからず、あきらめてHigh Holbornあたりのパブでビールを一杯。ヨーロッパではよく見る、Stella Artoisだ。1パイントで£2.95。その後イギリスではおなじみのスーパーマーケット、Sainsbury'sに寄って買い物をしてホテルに帰る。

P1010041買ったのは、Red Leicester(チーズ)が300gで£1.69。同じRed Leicesterでも£6ぐらいするものもあったりするので、味は今ひとつだがそれでも安い。あとはハム類を。Westphalian German salami、15枚80gで£0.99。German sausage selectionというのはソーセージのスライス三種(真っ白、赤くてサラミ状、白いのに赤身が混ざってるの)の詰め合わせ、36枚120gで£1.49。これらも味は今ひとつだがそれなりに美味しく、何より安い。さらには飛行機で味をしめたのか、がらにもなくパンを。石挽全粒粉のパンを一斤。£0.65。お酒はBass Premium Aleの500ml×4缶パック(£4.49)と、Cave de Tain: Crozes Hermitage 2003(£7.69)。クローズ・エルミタージュは値段を考えれば申し分なし。台所さえあればこれまた安い値段で手に入るラムでも買って帰って焼くのになあ。

P1010042これをどうやって食べるかというとこんな感じ。チーズを切るナイフも、ワインのカップも飛行機から持ち帰ったもの。だから言ったでしょ、役に立つって(笑)

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ロンドンへ

P1010028しばらく更新できなかったのはとても忙しかったからで、なぜそんなに忙しかったのかといえば、後ろが詰まっていたからである。後ろに何が詰まっていたかといえば、ロンドン行きの予定を組んでいた。そういうわけで僕は今まさに機上の人。ロンドンという街がおいしいものへの長い道の途上にあるのかどうかはわからないけど、とりあえずそんなこんなで、今日から二週間ほどロンドンにいってきます。

P1010026家人と初めて(というか今のところ最初で最後だが)海外に出かけたときのこと。国際線って、のると最初のサービスはたいてい飲み物でしょ? そこで「お飲み物何にいたしましょうか?」と聞かれた家人、「ビールとトマトジュース」と答えている。その二つがテーブルに置かれると、家人はおもむろにレッドアイを作り始めた。ふーん、なるほどね、ということでそれ以来僕も最初の一杯はレッドアイ。要領を得たパーサーさんだったら胡椒をつけてくれたりもする。今日のトマトジュースは氷とレモンが入ったカップでマドラーとともに出てきたからちょうどいい。半量をビール用のカップにいったん待避させビールをフィル。なかなかいけます。今回びっくりしたのはビールを三種類から選べること。そしてその一つは何とエビス。そりゃ、エビスビール下さい、でしょ(笑)

飛行機といえば機内食。機内食が不味くて食えないという人がときどきいるが、僕はアタマがおかしいんじゃないかと思う。だってまずいもん、とかいって機内食を残す輩はこのまま真下のシベリアに落ちてまえと冗談抜きで思う。あるものを満足して食べる、できるだけおいしく食べられるように自分で工夫する、というのはものをおいしく食べる基本じゃないか。ちょっと技術的なことをいうと、和食か洋食かを選べるときは、僕の経験からすればしっかりとした味つけの洋食にした方がぜったい無難だ。往きのフライトで「和」を頼むなんて未練がましいことや、帰りのフライトで「和」を頼むなんて我慢の利かないチョイスは避けましょう(もっともJALの帰りの便で、あのぶよぶよのそばがどうしても食べたいばかりについつい和を頼んでしまう人、というのを知っていたりするのだが)。あと、使わなかった塩や胡椒などがあれば必ずとっておく。あとでぜったい役に立つから!

P1010029で、今日の機内食は、白身魚のフライ カレー風味ソース、中華クラゲ ソーセージと小エビ添え、フレッシュ サラダ マスタードマヨネーズ ドレッシング、アップル ケーキ、ロール、バター。というのは席に置かれている「MENU」を見て初めてわかったのだが、くらげはびっくりした。まさか本当にくらげだとは思わなかった(笑) 白身魚も、写真のとおり色が薄いのでパン粉焼ぐらいのつもりだろうと思っていたら、フライとは(笑) でも、何とかいいながらももちろん完食。一緒にワインをもらった。Les Chapelles: Bergerac。何年か前に乗ったエール・フランスでもヴァン・ド・ペイだったのにAOCですよ!、とも思ったがNV。味もそれなり。妙に枝っぽい香りがしてちょっと残念だが、こんなワインでも(失礼)、あるのとないのでは食事をする楽しみもぜんぜん違うものだ。

P1010032フライトも半分を超えたかというころにデニッシュが。僕が選んだのはピーナッツ・バター入り。玉子+マヨの方にすればよかったとちょっと後悔。↑のごはんのときもそうだったが、ふだんパンなどめったに食べない僕が(レストランに行ってもパンはソースをこそげるようである)、おいしそうにパンをむしゃむしゃ食べているというのは、我ながらなかなかレアな光景(笑)

P1010033さらに3時間ちょっとしてからもう一度ごはん。日本時間でいうと夜の10:30ぐらいだから、ちょっと遅めの晩ごはん、でも現地に着いてから晩ごはん食べるだろうから(現地着は現地時間で15:45)少し軽めにね、ぐらいのごはんである。メニューは、ペンネパスタミートソース、ゴボウのサラダ、フレッシュ フルーツ、抹茶のシフォンケーキ、ライロール、バター。学校の給食みたいなペンネのボロネーゼは少し味が薄いので塩、胡椒をふって食べる。前回のサラダはドレッシングがとても微妙な味だったのだが、今回はドレッシングが普通に酸っぱくて食欲をそそる。これももちろん完食。今回も同じ赤ワインを。

そんなこんなでロンドンに到着。さっきホテルにチェックイン。日本はもうすぐ夜明けですが、こちらは今からサタデー・ナイト、って夜遊びはしませんが、ごはんたべに行ってきます。どこかでこれをアップできるといいんだけど……

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2006.02.03

映画館の閉館

DVC00041_M先週の日曜日、京都では70年の歴史を持つ映画館がその歴史に幕を閉じた。京都宝塚劇場、京都スカラ座、京極東宝である(京極は戦後にオープン)。閉館記念で、土日は往年の名作のリヴァイヴァル上映。僕は午前中から『ベン・ハー』を。館内は閉館を惜しむ人たちであふれ、四時間立ち見(笑)。僕的には河原町といえばむしろ去年閉店した丸善だったりしたのだけれど、河原町の町並みがどんどんと変わっていくのはたしかにさびしい。一等地の家賃をまかなっていけるだけの業態がディスカウンターだったりカラオケだったりというのは、日本人の消費生活自体が大きく変わってしまったということなのだろう。年配の観客が多いしんみりとした館内の雰囲気と、お祭り騒ぎのバイト君たちがあまりに好対照で泣けてきた。

DVC00039_M帰りはすぐそばの寿司屋、金兵衛に。この日おいしかったのは焼蛤。握りなのだが、焼いた蛤を写真のような感じで出してくれる。キットみたいで可愛いでしょ(笑)。

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2006.01.31

哀悼

ナム・ジュン・パイク氏が亡くなった。
僕にとっては中学時代のヒーローで、家人にとってはそれ以上の存在だった。

ボルチモアを訪ねることがあればニューヨークにも寄って……などと話していたが、それが実現する前にこの世を去られたナムジュンさん。そのナムジュンさんを偲んでちょっと古いワインを開けた。18年経ってもまだまだ若いそのワインは、70代にさしかかっても作品を作り続けたナムジュンさんとちょっと重なった。

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2005.11.28

K氏の結婚式(2)

CIMG2382奈良に行ったらぜったい食べたいものがあった。通称「テンリラーメン」、彩華のラーメンである。奈良市内にも「やすらぎ店」(やすらぎの道、という通り沿いにあるのだ)という支店があることを調べ、さっそく行ってみる。道に迷いながらだいぶ歩いていったのだが、何と閉まっているではないか。事前情報では昼から夜まで営業ということになっていたのだが、貼り紙によれば10月からは17:00から営業とのこと。がくっ。

CIMG2384しょうがないなということでもう一度商店街に戻り、倭国ラーメンにて「しょう油ラーメン」〔¥500〕を。すごいスタンダードな醤油ラーメンなのだが、モミジも使っているというスープは乳濁化していて、甘味すら感じる。醤油は逆に控えめでとても優しいスープに仕上がっている。値段も安いし野菜もたっぷりだから、きっと平日の夕方などは部活帰りの高校生たちで賑わうんだろうと想像するが、ちらっと厨房の中から見えたのが、スープと返しの量の一覧表。各メニューごとに1ml単位で決まっているようだが、同じ醤油系のラーメンでも、「しょう油ラーメン」と「学割」ではスープの量は同じだが返しの量は微妙に変えてあるという気配り。しかしそんなことをちっとも感じさせないぐらい、店のおじちゃん、おばちゃん二人、若い女の子たちは明るい。とても楽しそうにしていて何だかうらやましくなるぐらいだ。その四人がああでもないこうでもない、こっちの方がうまいいやこっちだとやりあっているから、何だろうと思っていたら、新メニューの味つけの相談だった。僕も味見をさせてもらうことになる。何か仲間に入れてもらえたみたいでとても嬉しい。もしあなたがここを訪ねたさいにスープまで飲める水餃子、がメニューにあったらそれはおばちゃんたちの力作です。ぜひ食べてみてください。

CIMG2385そしていよいよ結婚パーティー。会場は「あしびの郷」。広い空間はギャラリーなどとして使われることもあるのだそうだが、天井の高い中のスペースもいいし、外のスペースとも空間が連続的になっていて夏などはとてもよいだろう。写真はビュッフェ・スタイルのごはん。パーティーも笑いあり、涙ありの楽しいパーティー。いつになく真面目な面持ちで実母にあいさつするK氏の言葉に感動しながら飲み干したポマール'95もなかなかだった。

しかし奈良って終電早いね。新田辺からタクシーで帰りました(笑)

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K氏の結婚式(1)

CIMG2379週末は、先輩でもありワイン友達でもあるK氏が奈良にてご結婚。式はK家縁の教会にて。いわゆる結婚式場ではないから手作り感がたっぷりで、というか本当に1から、いや0から手作りなわけだが、とても温かい式だった。式が終わり表に出ると、くわっくわっとお向かいの家鴨が祝辞を申し述べていた。自ら宴の主菜になろうとは殊勝な心がけだが、如何せん、キミ一羽じゃ、そうねえ、4人分ぐらいにしかならないんだよ。

CIMG2381夕方からのパーティーまでにはだいぶ時間があるからと、奈良市内をぶらぶら歩いてみることにした。奈良公園には面白いぐらい鹿がいる。遠くから鹿たちを眺めながらアレ一等でロースは何kgグラムぐらいとれるのかなあなどと考えていると突如僕の前に牝鹿が現れた。つぶらな瞳で魅入られ、ちょっと反省。今シーズンは冷凍庫にある分で止めておくよと言い訳をしてみた。

さらに公園の中を西へと歩くと、二頭の鹿が追い駆けっこでもするかのようにすごい勢いで走っている。おやおや発情期かなと思った次の瞬間、その二頭の後ろの方で、何十頭という鹿たちが同じ方を向いて疾走しているのに気がついた。さてはガブ(家人が担当です、よろしく、12/10公開)でも現れたんだろうと思って辺りを見回すが、肉食獣は僕一人しか見当たらない。そうかと思えば大勢とはぜんぜん関係なく平和に草を食んでいる鹿もいる。結局僕は何が何だかわからないまま公園をあとにした。

CIMG2380こちらは結婚式が行われた教会のすぐ近く、奈良市写真美術館。奈良を撮りつづけた入江泰吉を記念し建てられたこの美術館、設計は黒川紀章。面積はそれほど広くないのだが、前面から明かりの入る小さな1Fと周囲の庭園、地下の展示スペース、といった具合の面白い造り(ありがちだといえばいえないこともない)。この日は、入江氏と土門拳の「二人展」をやっていた。

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2005.10.12

靴紐の解き方

CIMG1852僕、34年生きてきて今日初めての発見をしちゃいました。

みなさん、靴紐ってどうやって解いてはります? 靴紐の端の一方を、ぴっと一本引っぱったりしません? ところがこれをすると、靴紐の端にはあたりとはずれがあって、うまいことあたりを引くとするっと紐が解けるんだけど、はずれを引いてしまうと途中できゅっと止まっちゃうんですよね。いつも同じ結び方をしていていつも同じ側に出ている端を引っぱれば、たいていはすんなり解けるんだけど、運が悪いと引っかかっちゃう。それで一日に一回、あるいは二日に一回ぐらいいらいらしたりしてません? 僕はしてたんですよ。

ところがあるんです。ちゃんとした解き方。絶対に引っかからない。どうすると思います? 知ってる人は黙っていてね。

そう、両方の端を同時に引っぱるんです。そうすると「あたり」の端を引っぱったときよりもすんなりと、えっ、ほんとにちゃんと結んであった!?、と思うぐらいふわっと靴紐が解けるんです。正直、びっくりでした。何回も試しました。いや、でも、ほんとにすごいんですよ。知らなかった!、という人は試してね。知ってた人も知らなかった人も、ぜひぜひ、知ってた!、知らなかった!、とレポートお寄せください。いや、こりゃ、真剣感動やで(笑)

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2005.10.09

運動会

CIMG1832秋空のもと、今日は何と町内の運動会に行ってきました。この家に引っ越して三年目にして初めての参加。ちょっと恥ずかしかったけど、「ユニフォーム」を着て行ってきました。我が天使突抜四丁目、通称天四町は、そんなこと今年までずっと知らなかったのだが優勝候補の一角(あとで町内会長さんの話を聞いたら、昔はそれこそV9時代の巨人ぐらい強かったらしい)。とくに運動会の最後を飾る混合リレーでは三連覇がかかっている。結果は30町内中で総合8位、リレーは決勝に進出するも3位という結果に終わってしまったのだが、楽しい一日。

CIMG1830昼ごはんはきつねうどん。ふつうのうどんでも外で食べるととてもおいしい、というだけじゃなく、甘味も塩分もしっかりめのだしがとてもよかった。割り箸も容器もちゃんとリサイクルするとのこと、何かちょっといい話を聞いちゃいました。ではでは、これから打ち上げです(笑)

ついでなので、プロフィールの写真、「ちょっと恥ずかしいユニフォーム姿のオレ」にしばらくしておきます(笑)

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2005.09.16

開戦前夜

僕がひっそり暮らすこの家では今ふたたび戦争が始まろうとしている。

我が国が隣国チュー国からの侵略を受けたのは二年ほど前のことである。我が国上空に侵入したチューが軍事練習を行うようになりだした。俗語では「屋根裏の運動会」と呼ばれるアレである。我が国が寛大にもそれを野放しにしておいたところ、知らぬ間にチュー国の秘密活動範囲は着実に広がっていった。我々はチュー国の脅威を知らない世代である。我が国の食糧備蓄基地及び調理施設に起こっていたいくつかの小さな異変(たとえば束を止める真ん中の紙のところから半分が欠けた素麺が発見された)も、チュー国による秘密工作、食料調達活動によるものと認識されることはなかった。しかしチューたちが活動中に「フン」と呼ばれる遺留品を残すようになり、チュー国が我が国内に潜伏、活動していることは疑いのない事実となった。そしてついに、調理施設においてチューが目撃されるにいたり、チュー国による侵略は決定的事実となった。これを「日チュー事変」と呼ぶ。

我が軍は即座に国土防衛策を講じた。チュー国部隊の侵入経路の封鎖、薬物による陽動作戦、対チュー超音波式威嚇砲などの様々な戦術、近代兵器を投入するも、ゲリラ的活動を繰りかえすチュー国に対して実質的な効果は得られず、困り果てた我が軍参謀総本部は長老派に意見を求めることになる。長老派の提案は、平面型対チュー粘着式捕獲装置(通称「ペッタン」)の使用であった。長老派の主張によれば、この兵器を用いればたとえ一チューでもその捕獲に成功すれば、恐怖心、同胞意識の強いチュー国は余儀なく撤退を迫られるだろうとのことであった。

そして我が国国境地帯に、平面型対チュー粘着式捕獲装置が設置された。程なく一チューが捕獲された。これを発見した我が軍の将校の話によれば、捕獲されたチューは目を血走らせ断末魔の表情を浮かべていたという(「血のヴァレンタイン」)。そのチューは即時国外追放となったが、事件は即座にチュー国本国に伝わるところとなり、長老派の予想通り、チュー国は全工作員を我が国より撤退された。これが謂うところの「第一次ヤキン・チューエ攻防戦」である。

その後一年以上の歳月を経てチュー国は我が国上空への領空侵犯及び我が国上空での軍事演習を再開する。我が国はこれを黙認しつつ、国内では「対チュー国土防衛基本法」を定め棲み分けを画策する(「日チュー国交正常化」)。しかし今月に入り、我が国内でふたたび侵犯行為が二度に渡り確認され、日チュー関係は大いに緊迫を高めた。特に今回の侵犯は、これまでの侵犯と異なり民間人居住区への侵入であったことは国民を震撼させた。国境周辺には薬物式陽動装置(形式「デスモア」)が設置された。

CIMG1450そして昨日、ついに食糧備蓄基地内でのチュー国による工作活動が確認された。鋭利な刃物を使った手口、現場で確認された遺留品などからチュー国による秘密工作と即時断定され、我が国議会は、タッパーに入れない食料品の保持等を禁止した「対チュー国土防衛緊急特別法」を即日可決した。国内でも最終兵器、平面型対チュー粘着式捕獲装置を再度導入するべきである、血のヴァレンタインは繰り返してはならない、等、対チュー政策に関しては世論の一致をみていないが、本日、調理施設内でさらに一チューが目撃されたことで反チュー感情は一気に加速すると思われる。

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2005.09.08

クーラーがついた日

CIMG1305とうとう、である。

天使突抜1階居室にクーラーがついた。
夏場お客さんに来てもらっても、汗だくになりながらご飯を食べてもらったこの部屋にクーラーがついたのである。その惨状たるや、去年のボジョレ・ヌーヴォー解禁の折の宴会では、よめ子さんを中心に「募金活動」が行われたほどであった。その日、そしてその後の期間にお寄せいただいた「募金」は総額、16,575円にのぼった。クーラー本体もMさんから寄贈いただいた。みなさんのおかげで立派にクーラーがつきました。次にうちに遊びに来てもらえるときには、パリのカフェよろしく、「Climatise」のサインがみなさんをお迎えすることでしょう。本当にありがとう。

ちなみにボジョレ・ヌーヴォー、今年は11月17日解禁です。終末にはまたちょろっとやろうと思っているので、みなさんお誘いあわせの上お越しくださいね。

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2005.08.29

妹の結婚

CIMG1179僕にはじつは五つ違いの妹がいるのだが、その妹が一昨日結婚式を挙げた。式を挙げた、といういい方をするのは、入籍はすでに済んでおり旦那さん(僕と同い年だ)との生活もすでに始まっているからだ。式も身内だけ、その後の宴席(ホテルとしては一応「披露宴」の扱いであるらしい)もうちの親族だけというもの。正直いうと、今までいろいろな方の披露宴に招待していただいたが、ゆっくりごはんを食べるのは今回が初めてだったかも。いつもスピーチなどを頼まれるのだが、じつは僕は緊張しやすい正確なので、スピーチが終わるまでは食べ物どころではないし、スピーチが終わるころには緊張のあまり飲みすぎたお酒がすっかり回っているのである。

もう一つ初めてだったのは、披露宴の料理が和食だったこと。膳におかれた献立を見ていて、今日はやたらめでたいものが多いなと思っていたのだが、ようは和食の披露宴が初めてで、和食の方が祝いの席であることを強調したメニューになるということなのだと思う。で、その献立。書いてあるものと出てきたものが違う箇所が多いのにはちょっとびっくりしたが(笑)、こういうのっていいなあというのが正直な気持ち。おせち料理の一品一品に「意味」が込められているのと同じだが、細かいアイテムに「祝い」の気持ちがシンボリックに織りこまれているというのは、それがたとえ月並みであっても気持ちがいい。飾り切りの技も光り、なかなか楽しい夕食だった。

CIMG1157これは余談だが、式の方は新郎に縁のあるお寺でやっていただいた。ついでながらそこでの、「妹にへっぴり腰で日傘をさしてやる兄」の図も公開しよう(笑)

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2005.08.06

ごぶさたでした

しばらく忙しくってブログの更新、さぼってました。公私ともにいろいろあった五日間(笑)、夏休みらしく絵日記風に。もちろん食べ物中心で。

──8月1日(月)
CIMG0957この日は誕生日。34歳になった。34になって初めて作った料理は、客人と家人に作った豚しょうが焼き弁当(笑)

誕生日に師と仰ぐK御大のお店で中華料理をいただくのはこの数年のお約束。いつも美味しいこのお店は僕にとっては中華料理の原点のようなお店。四川って旨い!、と初めて気がついたのもここだったし、それ以来通うなかで中国料理のイロハを教えていただいた。今年も本当にありがとうございました。

CIMG0980CIMG0962

その後いつものバー、PCへ。今年はケーキを二つもいただいたので、お店で失礼してケーキを頂く。艦長にもシャンパンを頂く。他にもたくさんプレゼントを頂いた。K御大もおかあさんも来てくださったのが本当に嬉しかった。深夜に海の向こうから電話をくれたボル夫君、よめ子さんもありがとう。毎年のことながら幸せな誕生日でした。みんな、本当にどうもありがとう。

──8月2日(火)
前日の晩は外泊だったので、帰り道に前日集まってくれたメンバーの何人かと、これまた京都で、いや日本中で一番大好きなフレンチBにてランチ。前菜にラングスティーヌと帆立のテリーヌ、メインは鴨のコンフィ。昼からチーズまでフルコースで満腹。

CIMG0994しかしお楽しみはここまで。家に帰って仕事、仕事。お昼をたっぷり頂いたので夜になってもお腹が減らず、家人とちょっとだけ寿司を食べた。寿司といっても冷蔵庫に残っていた雲丹、せっかくだから寿司にしようかという程度の話。家だとこんな暴挙も許されるのがいい。この雲丹、百貨店から来たものだが、面白いのが場所によってミョウバンの効き方がぜんぜん違う。効いているところは形こそしっかりしているのだがやっぱりミョウバンの味が気になる。そんなわけで、見た目はイマイチのどろっとなったところが旨かった。いや、もちろん買ったその日に食べるのが一番美味しいですよ、ハイ。

あともう一つ。このブログにもときどきコメントをくれている、この日のランチもいっしょだった吉田(仮)さんが、ご自分のブログこの日の記事のなかで僕のブログを紹介してくれた。彼女の人柄はもちろんのことながら、僕は彼女のブログは大好きだ。彼女という人間を知らずに彼女のブログにたまたま出会ったのだったとしても、きっと読み続けただろうなと思う。素材はごくごくふつうの日常のことなのに(ふつうでないことも有)、そこに彼女の感情の機微や事後的な洞察が見事に織りこまれているから、読む者を飽きさせない。そんな彼女の帰省中、彼女のお宅で育てられているバジル(5鉢!)と観葉植物をお預かりするなんて光栄なことだ。

──8月3日(水)
じつはうちの家にはクーラーが一台しかない。寝室である。したがって夏のこの時期、家で仕事をするのはとってもつらい。おまけに家には誘惑が山もりあるので、この日から2泊3日、ホテルで缶詰になることにした。自発的かつ自腹で。3日は晩からチェックイン。その後、晩ごはんは寿司。仕事しにホテル泊まって寿司行ってんじゃねぇよ!、と云う勿かれ。寿司は日本のファーストフードである。怒濤の勢いで20貫弱を平らげホテルに戻り仕事。

CIMG0998ただし、ワインを飲んだことだけは告白しておきます。ラスコンブのセカンド、Chevalier de Lascombes: Margaux 1997。1997年のボルドーについては以前ちょっとだけ意見を書いたが、これまた今頃ちょうど飲み頃では?、と思うデキ。果実味を中心にマルゴーらしい繊細な仕あがりといっていいんじゃないかと思う。

──8月4日(木)
この日は一日ホテルで仕事。昼は近所でラーメン。夜はまたしてもファーストフードということで焼肉。これまた大好きなDにて。しかしウルテを頼み、ぜんぜんファーストフードではなくなってしまった。それなりに仕事も進み、まあよしとするか、という一日。

──8月5日(金)
イカン!、寝てしまった!、的目覚め。大慌てで抱えている仕事のうち一つを仕上げてメイルで送付。11:00にはチェックアウト。その後は家に戻り、汗だくになりながら仕事。朝送った仕事につけないといけない画像をスキャナで取りこみPhotoshopで処理して送ろうとするのだが、容量が大きいのでなかなか上手くいかない。その後もう一つの仕事のミーティング。こちらも早く終わらさねば。

CIMG1008夜、つけ麺を作ってみた。スープは甘め、酸っぱめ。具には巻きバラ叉焼、メンマ、白葱、ほうれん草、味玉子。メンマ以外は自家製。巻きバラ叉焼は悪くはないのだが、脂が多めのバラを選んでしまったので、冷たいと脂が非っ常にイヤミな感じなので難しい。スープのもとは前回のものを保存しておいたもの。

そんなわけで忙しい五日間でした。しかし仕事はまだ残っているではないか。がんばらねば……

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2005.07.23

おめでとう

九月は英語で「September」。語源的にはsept=7だからこれは7月を意味するはずなのに、なぜ「September」が九月なのか。それは「カエサル」Julius Caesarを記念した「July」と、「アウグストゥス」Augustusを記念した「August」とがそれぞれ七月、八月に挿入されたため、それ以降の月が二つずつずれたからだ、と説明されることがあるが、これは大きな誤りである。

紀元前45年、カエサルが暦の改訂を行ったとき、自らの名を冠した「Julius」(これが英語の「July」の語源である)を暦に忍びこませたことは事実だが、彼はそのとき、それまで一年の第11番目の月であった「Januarius」(いうまでもなく「January」の語源である)を年始の月とした。これによりもともとは第七の月であった「September」が第九番目の月となったのである。カエサルは、もともと第五の月であった「Quintilis」を「Julius」と改称しただけである。

続くアウグストゥスは、生まれたときの名をガイウス・オクタウィウスといった。カエサルの養子であったオクタウィウスは、カエサル暗殺後の内乱を治め元老院から「尊厳者」Augustusの称号をうける。カエサル以前の暦では六番目の月であった「Sextilis」(「Sex」は英語の「Six」と同根)が「Augustus」と改称されたことはあまりに有名であったが、これが彼の死後、二千年紀を経てこの世に生まれくるはずの「選ばれし者」the Chosen One──若くしてカエサルに見いだされ若干18歳にしてその後継者となったアウグストゥスの再来である──にむけてのものであったことはあまり知られていない。その選ばれし者は、西暦1971年、Augustus月の第一日目にこの世に降りたった。

アウグストゥスが受けていた啓示はこればかりではなかった。啓示曰く、汝の死後二千年紀を経て選ばれし者がこの世に生を受けるであろう、そしてその34年後の同じ日、第二の選ばれし者が現れるであろう。

啓示を与えた神がローマを護るどの神であったのかは定かではないが、いずれにせよこの神は、二千年の後に、人類が「陣痛促進剤」なるものを手に入れるであろうことを考慮に入れることを怠った。第二の選ばれし者は陣痛促進剤の効果により、予定より11日早い、西暦2005年、Julius月の第21日目に、この世に降りたった。

第一の選ばれし者はブログを書くことを選び、第二の選ばれし者はアウグストゥスも知らなかった新大陸に生まれ、「和磨」と名づけられた。

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2005.06.06

BLOGをつくる

今年の3月にHPでランチ日記をつけはじめた。日記という柄じゃないのはわかっているけれど、昔、「ワイン日記」なるものをつけたときはいちおう一年もったのでもう少し続くはずだったのだがあえなく挫折。理由をいろいろ考えてみたんだけど、まずランチに絞ったのがまずかった。行きたい店はいっぱいあるけどその半分ぐらいはランチタイムが14時ぐらいで終わっちゃう店。ふつうの人がお昼ごはんを食べるときにランチをしない生活をしているから(ということにもその時初めて気がついた)、そもそも毎日「ランチ」を呼べる代物を食べていなかった。そして更新の手間。写真まで載せようと欲ばったテンプレートを自分で作ってしまったので、ランチに行く→デジカメの写真をPCにおとす→コメントを書いてFTPでアップロード、というのが結構めんどくさかった。私設ホットスポットになっている某バーで更新、などと考えていたが、そこも毎日行くわけじゃないから挫折。

で、今回はその反省を生かし、
 (1) 食べもの、飲みものを問わず書こう
 (2) BLOGでらくらく更新
 (3) 原則写真はなし
ということでしばらくやってみようかと(笑)

まあ、どれだけ続くかはわかりませんが。

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