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2006.03.09

拾四日目

P1010234ゆるくスタートしたイギリス滞在も残すところ二日半程度。とくに用務先での仕事は、諸事情により今日14日目でほぼ最後になる。というわけで、ホテルで昨日の晩ごはんの残りを食べて朝から出勤。まずは昨日届いた資料に目を通し……と作業をしていると、館内の検索システムがダウンしたとの館内放送。職員の女の子が、検索用のPCの前に「Temporarily Out of Order」と書かれた紙をおいてまわっている。そうなると手元にある仕事が終わってしまえば何もできないので、しばらく休憩。外に出てタバコを吸った。表のピロティのようなところにはカフェがあり(寒いのだがテントの中は赤外線ランプ、というのかな、で簡単ではあるが暖房がされている)、彫刻などもおかれている。一つは僕が好きなアントニー・ゴームリーという人の作品なのだが、今回気に入ったのは、写真の「Newton」という作品。大英図書館のホームページにもちょこちょこ登場しているところをみると、今の新しい大英図書館のいわば「顔」的存在なのだと思うが、見ていてじつに愉快である。東京の西洋美術館で、あるいは深夜のNHKで、「考える人」に慣れ親しんだわれわれ日本人にとっては、ロダンのパロディーにも見えてくるような作品。ロダンの「考える人」は、(けっして悪い意味ではなく)まじめ一辺倒の作品だ。日本における《西洋》の意味、位置づけを考えてみれば、それが終戦の14年後に建てられた国立西洋美術館のいわばシンボル的作品となっているということも納得のいくところである。それに対してこのニュートン君、何か大まじめに作業をしているようではあるのだが、何をしているのかはいっこうにわからない。しかしその姿はコミカル名だけではなく、力強さすら感じさせる(僕は高校生のころに見た、メキシコ・ルネッサンスの展覧会を思いだした)。でもこの力強さも、ニュートンの肖像画を見たことのある人にとっては、そのあまりの違いから滑稽さを喚起する。ニュートン君よろしくまじめに考えてみようとするわれわれだが、すぐさま笑いのコードにはぐらかされてしまう。このユーモアのセンスこそイギリス的だとすごく思う。

P1010237その後、館内の検索用PCは相変わらず「Out of Order」だったが僕が持ちこんでいるPCから図書の請求ができるようになり、「最後の資料」数点を閲覧して帰途に。ここ数日は20:00の閉館ぎりぎりまで仕事をしていたのだが、この日は金曜日なので閉まるのが早い。久しぶりに明るい帰り道だったのだが、ふとみると自分のホテルが夕日に照らされてなかなかきれい。旅行も終わりと思うとこんな写真までついつい撮ってしまったりもして(笑)

P1010246夜は外に食事に出かけたのだが、通り道にワイン屋があったのを思い出し、B用におみやげを一本買った。このOddbinsという店はあちこちにあって、今ではネット通販もやっているらしい。日常飲みの値段からちょっといいワインまでそろっていてなかなか楽しい。

P1010248P1010249で、ごはんはどこに食べに行ったのかといえば、例の怪しげな和食のお店。「Koto」という名前なのだが、これも「古都」なのだか「琴」なのだか。この日のスタッフは東洋人が多かったのだが、日本人は誰もおらずみんな中国人。壁に貼ってあったメニューの写真、見えるかな? 以前も書いたが、これがけっこう高いのだ。しかし怪しげなセットを食べるのも悔しいし、気に入らなかったら他所に行こう(笑)と、日本流にお好みで。

060304_052650_Mところが食べてみるとなかなか美味しい。この日美味しかったのはサーモン。前回のスーパーのSushi Packとは違い、スモークサーモンではない(笑) ちょっと大味なのは仕方がないが、脂がのっていてなかなか。しかしここでもやはりワサビは別添え。結局10数貫ほど食べて、ビールも燗も飲み、味噌汁でしめる。味噌汁はおみおつけといった感じのシンプルな味噌汁でちょっとほっこり。

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