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2005.12.13

東京のラーメン

東京に行くと滞在日数に応じてかならず何食かはラーメンを食べて帰る。毎回感じるのは東京のラーメン店はいうならば「層が厚い」ということ。しかしこれは、東京という街の大きさ、人口、それに伴うラーメンの需要を考えてみればとてもあたりまえのことだから、とりあえずはおいておくことにする。次ぎに感じることはちょっと説明しにくい感覚だ。東京で一杯のラーメンを食べる。当然ながら僕が食べ慣れているのは京都のラーメンだから、このラーメンは京都でいえばどこどこのラーメンに近いな、とか、これは京都にはないタイプだな、とかいろんなことを考える。東京のラーメンも少しだけわかってきたので、これっていかにも東京って感じのラーメンなんじゃない、みたいなことも考える。しかし京都のラーメンと東京のラーメン、何かどこかすごく根本的なところで、ぜんぜん別のもんじゃないのかな、と思ったりするのである。

いつかこの「何か違う」という感覚をちゃんと説明してみたいとも思うのだが、まだ上手に考えをまとめることができないので、すでにこのブログで書いた2点以外に今回行った店について、ちょっとだけ東京/京都を意識しながら紹介風にコメント。

CIMG2586まずは康竜池袋西口店の「自分仕立てラーメン」〔¥750〕。康竜は京都にも一昨年支店をオープンしたが長くは続かなかった(現大正軒)。東京ではどうやら流行っているらしいのになぜ?、というのが僕の疑問。それで試しに行ってみたのだが、少なくとも僕が覚えている範囲では京都の店と味はたいして変わらない。それをあわせて考えると、京都の康竜がうまくいかなかった原因は京都と東京では九州タイプの豚骨ラーメンの受容環境が大きく違ったせいではないかと思えてくる。京都で博多豚骨といえば「みよし」。多くの京都人はこれを「本格派博多(正確には長浜だが)豚骨ラーメン」として受けいれており、これがそれ以外の豚骨を評価する際にスタンダードとなっている。臭い豚骨が「本格派」のスタンダードでは丁寧に作った康竜などの豚骨に分が悪いのはあたりまえ。さらに親しみやすい豚骨としては、京都康竜のすぐそばには一風堂があった。そのあたりが康竜にとっては厳しかったのではないかと。

CIMG2587次はげんこつ屋【新宿駅西口】の「げんこつらーめん」〔¥730〕。まず「げんこつ屋」というネーミングに注意しよう。「げんこつでとったスープ」というのはもはやラーメン・ジャーナリズムの基本語彙だが(もちろん関西、京都のラーメン店を評するさいにも使われる)、これが店名にまでなってしまうということには僕は個人的には驚き。だって鶏ガラ100%のスープにこだわってる店だからって、「とりがら屋」はおかしいでしょ(笑) やはりラーメン・ジャーナリズムの言説が浸透している東京ならではのネーミングではないだろうか。で、肝心の味の方だがこちらはWスープ。Wスープ自体関東に比べたら京都なんてつい最近始めたようなものだが、それだけに東京はヴァリエイションも多く層も厚い。しかしその中で多くの店が理想のスタイルをいまだ模索中という印象をうけるのは京都と同じか。

CIMG2589最後は列ができていたのでふらっと入ってみたつけめん屋やすべえ【新宿駅南口】の「つけ麺」〔¥680〕。最近でこそ京都でもあちらこちらで食べることができるようになったが、つけ麺と聞いてもやはり東京らしいと思ってしまう。そういえばつけ麺が旨い京都駅の「匠力」にしても元はといえば東京の店である。つけ麺といえば酸味のきいたスープが比較的ポピュラーだがやすべえのスープは酸味がほとんど感じられないオーソドックスなWスープ。麺が結構太いので最初は頼りなく感じるが、食べすすめるにつれてだんだんとよくなる。水で締めた麺の食感もまたつけ麺の魅力だがその点でも○。

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