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2005.11.15

家でてっちり(文藝風)

CIMG2215先週末家人が下関、門司に出掛けた。その土産が届き日曜の晩は家でてっちりを楽しむこととなった。送られてきた小包にはてっさ、てっぴ、そしててっちりの材料、更には薬味、橙醤油、鰭酒用の鰭に至るまで河豚三昧に必要と思しき総てが含まれ、これらが玩具のように型をくり抜いた発泡スチロオルの中に詰め込まれているから面白い。子供の頃はクリスマスの折などにこのような箱を親にせがみそれを開くときには大層興奮したものだが、そのころは大人がやれ河豚だ、やれ松茸だと食べ物で大騒ぎをするのを見ても不思議な気持ちしかしなかった。

CIMG2218味の方も上々である。てっさなどその見事な薄さにも拘わらず歯応えも中々良く非常に宜しい。正直下手な旅館の河豚づくしなどより余程旨いかも知れぬ。最後の雑炊に至るまで心底満足できる味わいで、こんなこともあるのだからちょっとは気の利いた土鍋を、そう土楽辺りの鍋なぞ新調しようかと思う程であった。

CIMG2222まだ走りとはいえ冬に鍋といったら熱燗が相場だろうとは思ったが、如何せん、家人も私も慣れない酒を飲むとあっという間に酔っ払う。酔っ払っては折角の河豚の味も判らぬに決まっていると妙な理屈を捏ねて、それならばまずは白葡萄酒、いやシャンパアニユを飲もうかということになった。それで私が近間の「リカアマウンテン」に出掛けてシャンパアニユを物色することとなったのだが、折角だからモヱ・ヱ・シャンドンの「ドム・ペリニヨン」でも買って帰ろうかと考えた。本当であればシャルドネエ葡萄の熟成した旨味の強いエノテエクの九〇年物辺りが欲しかったがリカアマウンテンには見当たらず、淡泊な河豚には寧ろ此方の方が合うだろうと一人合点し九八年物(エチケツトには仏蘭西語で、Moet et Chandon: Dom Perignon 1998と書いてある)を買って帰った。果たしてこれは正解で河豚の繊細な味わいを邪魔することもなくかといって河豚に負けるでもなく、互いの長所を強め合う感さえ有りこれが謂う所の「マリアアジュ」かと得心した次第であった。残念なことにドム・ペリニヨンはあっという間に空となったから、その後は本来に戻り久保田の千壽を燗にして鰭酒を飲んだ。千壽を燗にと云えば勿体の無いことをと眉を顰める向きもあろうが、旨い酒は燗にしても旨いに決まっているというのが私の持論であり、実際鰭酒にすると得も言われぬ香りが立ち上る。鰭酒を一合ずつ位飲んだ所で家人は寝てしまったから、私はその後でもう一度一合だけ燗を漬け独り飲み直した。

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暑さ寒さが苦手な私。 でも、どっちかって言うと暑いのよりは寒い方が耐えられる・・・かな。 [続きを読む]

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