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2005.07.07

胡椒! 胡椒!:続編

昨日胡椒の話を少し書いたら、吉田(仮)さんからこんなコメントをいただきました。

こんにちは。
 胡椒が合う味、合わない味の基本を教えてください。
 自分の経験で思っているだけなのですが、甘酢系の料理に、甘味と胡椒を同じレベルで効かすと、味がバラバラになるというか、馴染まないのかなあ。と思ったりしています。
 膾っぽいもので生臭みを感じたときに、臭みを消せるかしら…と思い胡椒を試したところ珍妙な味になった記憶あり。以来、砂糖と胡椒の組合わせはドキドキします。
 でも、酢豚の豚に下ごしらえで胡椒は使うだろうし、ワカサギのマリネのようなものも、魚自体にはやっぱり使ってしまう。使用量の比率と、タイミングなのかなあ。
 塩と胡椒は文句なく美味しいですよね。

胡椒の合う味、合わない味の基本! そんなもんわかるわけないじゃないですか! と思ったのですが、ちょっと真面目に考えてみました。

たしかに甘酢に胡椒はあわないですよね。でも「甘」酢にあわないだけで、酸味とあわないということではないですよね。コメントの中に出てくる酢豚にはたしかに胡椒はあわない。おっしゃるとおり、「味がバラバラ」になる感じですよね。でもたとえば中華でいっても、酸辣湯とかだったら酸味と胡椒辛さが味の中心になってますよね? ワカサギのマリネについては、どんなマリネなのかちょっとわかりませんが、小麦粉で揚げてマリネ、だったらたしかに塩胡椒して下味をつけたものをマリネしますよね。酢豚の下味にも胡椒はたしかに使われます。でもこれらはあくまで下味で、料理が完成したときに、ああ、胡椒が利いているなあという使い方ではないからOKなんでしょうね(実際僕は酢豚用の豚の下味には塩と紹興酒しか使いません)。

それで考えてみたのですが、まず胡椒を使う用途。まずきわめて機能的なものとしては、保存、におい消しっていうのがありますよね。これらの目的で使う場合は、先のワカサギ、酢豚の下味と同じで、完成した料理に胡椒の味、風味がそれほどでない量を使うので、食べあわせ、というか味があう、あわないが問題にならないのでは?  それ以外の使い方では、胡椒の香り、辛味、そして味が、他の味とどうなのかというのが問題になるのだと思います。

そこでもうちょっと考えてみました。胡椒は何とあうのか。胡椒のあう「味」というときに、吉田(仮)さんはたとえば砂糖とはあわないのでは?、ということをおっしゃってるのですが(それはもちろんそうですよね)、胡椒は、砂糖とはあわない、酢とはあうときもある、とかいう前に、まずは(塩同様)肉、魚の旨味を引きたてる調味料、香辛料である、ということがいろんな料理における胡椒の使い方の基本になっているのではないかと思うのです。

たとえば、ほんまに美味しい肉やったら塩、胡椒だけでピピっと焼いて食べるのが一番旨い、みたいないい方をしますよね。美味しい肉だからといって、何もなしで肉だけそのまま焼いて食べるのが一番旨いということにはけっしてならない。たとえ他の調味料などちっともいらないぐらい旨い肉でも、塩と胡椒はその味を引きたてる、ということだと思います。もうちょっと違う例を出すと、僕が料理の本とかをあれこれ読むようになって初めて覚えたことの一つに、肉を煮物にするときに(たとえばポトフ)、塩、胡椒で肉を一晩マリネするんですね。こうすると身も締まるし、何よりも旨味が増す。

たぶん吉田(仮)さんの質問の意図とはだいぶずれてしまっているのですが、今日はこんなところで。

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コメント

 多分、胡椒って、物凄く基本的な調味料なので逆に本当の意味で生かすのも、殺すのも難しそう。つい、胡椒で消しちゃえ!とか、胡椒で風味アーップ!みたいになってしまう。(自分だけかもしれませんが)
 御影通りのケーキ屋さんに胡椒のケーキがあったり、ブランドチョコ屋に胡椒フレイバーがあったリするのは、職人の冒険心とか顕示欲とか刺激するのかなあ。でも、既製品になっているものは皆、美味しいと思える味に仕上がっているので、やっぱりプロだなあと、失礼ではあるが感心しています。
 基本的なものほど、実は「そこから始まってそこで終わる」的難しさを感じたする、アレでしょうか。

投稿: 吉田(仮) | 2005.07.09 01:41

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